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ラブ&ビーン

1 :オースティン :2009/01/19(月) 13:09
ガキさんを大好きな愛さん。
愛さんが大好きだけど我慢してるガキさん。
お互い両思いとは気づかない
 
うっとうしいのでくっつけようと奔走するメンバー。
おおむねギャグ。
344 :続々々・エイプリルのフールたち :2009/06/13(土) 22:27
「…でもー、どうせしてくれるんならー、起きてる今してくれてもいいと思わない?」
「えぇ!!?い、いや、ダメじゃない?それはダメだよね?」

声が裏返る亀井。
しかし、仲間はどこまでも非情だった。

「さゆ!それはいい考えっちゃね!!」
「もうどうでもいい。カメやっちゃいな。」
「ガキさんがそう言うならやればいいがし。」
「やっちゃえやっちゃえー。」
「ドーゾドーゾ」
「ドーモドーモ。」
「…リンリン、『どうも』は変やで。」

「くっ…な、なんという鬼グループ!」

亀井は打ちひしがれた。
が、今まで新垣や田中にしてきたことを思えば、人のことは言えない。
道重も、完全に臨戦態勢。まさに準備オッケーよ状態だ。

「はい、どこからでもどうぞ♪」
「う…うぅう…」

亀井は唸る。そして道重に近づく。
しかし、その後が進まない。
345 :続々々・エイプリルのフールたち :2009/06/13(土) 22:27
少し近づきはまた離れ。
「うー…うーーー」
唸り
近づき

また離れ
ちょっと近づき
道重の周りを一周し

そしてついに、頭を抱えてしまった。
 
「やっぱ無理!!すみませんっした!!無理です!絵里のようなドジでノロマなカメにはできません!!」
「えぇーー!?」
道重は絶望満点に絶叫する。

「なんで!?さゆみのこと好きって言ったよね!!」
「言ったよ!!言ったけど…でも人前でキスは無理!」
「なんでよ!!ヘタレのれいなだってできたのになんでできないの!?」
 
「へ、ヘタレ…」

言い争いのどさくさに紛れて暴言を吐かれた田中は、正直に落ち込んだ。
ジュンジュンは黙ってその頭を撫でる。
もちろん、ジュンジュンの手はぱちんと振り払われたが。
346 :続々々・エイプリルのフールたち :2009/06/13(土) 22:28
「だって、みんなにキス見られるとかありえないし!!それに、可愛いさゆをみんなに見せるの、イヤだもん!!!」
「!!!!!」
 
『『『『『ええーーーー!!??』』』』』
 
露骨にときめく道重と、つっこみたくてたまらない仲間達の見事な対比である。
特に、すでにキスを見られまくっている高橋や田中の表情たるや。

「リーダー、あいつぶっとばしてよかと?さゆも込みで。」
「いい!許す!」

「いやいやいやダメ!!田中っち落ち着いて!愛ちゃんも煽らない!!」

目が座っている田中をなんとかいさめる新垣。
その新垣も、おそらく腹に据えかねる思いはあるものの、もうあきらめているようだ。

「絵里…そんなに…そんなにさゆみのこと…?」
「うん…。す、好きだよ。」
「絵里ーーー!!!」
 
飛びついて抱きつく道重。
受け止め損なって転がる亀井。
347 :続々々・エイプリルのフールたち :2009/06/13(土) 22:28
「やっぱり絵里サイコー!絵里可愛い!!」
「うへへへ、えーでもぉー、やっぱさゆの方が可愛いよぉー。」
「絵里ーーーvv」
「さゆーーーvv」
 
二人はさながらトレンディドラマのように、転がったままキラキラと笑った。
 
「…あのー、人前でちゅー、の100倍くらい恥ずかしいと思うんですけど、これ。どうなんすか?」
珍しく、ぽつりとつっこんだ久住の言葉に、誰もが頷くしかなかったという。
 
「…それで、ですね。」
光井が、いつ口を挟もうか待っていたかのように手を挙げた。
「あの、結果なんですけども。」
「…結果?」
田中が不思議そうに光井を見る。

「いや、だから。ダウトしてはる途中でしたよね、まだ。」
「あ」
「あーあー、そうだったね。」

高橋も思い出したように頷く。
目の前で展開されていた光景があまりにも鬱陶しくて、誰もが忘れていたのだ。
348 :続々々・エイプリルのフールたち :2009/06/13(土) 22:29
「…ダウトなんですよ。」
「はぁ。」
「ダウトだねえ。ん、なにが?」
新垣が問う。
光井は、申し訳なさそうに頭をかいた。

「…だから、えっと。亀井さんと道重さんがチューするの見た、って。嘘やったんですけど。」
「え」
「えぇええ!!?」

昭和のリアクションでのけぞる新垣。
うっかり居眠りをはじめていたリンリンも、騒がしさで目を覚ました。
「え、なになに?ホイコーローがなんデスッテ?」
「言ってないよ!!ていうか説明めんどいからもういい、リンリン寝てて!」
新垣に手厳しくつっこまれ、リンリンはしょんぼりした。
「そんなー、ガッカリンリンですヨ…………グゥ…グゥ…」
「寝ちゃったーー!」

「もうよか、全部どうでもよか!っていうか、じゃあなんで!?愛佳が見よったのは嘘でも、絵里はホントにチューしとったってこと?」
「…ってこと、ですよねえ…」

全員が道重と亀井を見る。
なんだかまだ二人の世界だったので、何も言えなかった。
ていうか、何も言いたくなかった。
349 :続々々・エイプリルのフールたち :2009/06/13(土) 22:29
「…絵里、じゃあさぁ、誰もいないとこだったらチューしてくれる?」
「えー、どうしよっかなぁー。うへへへ。」

「………リーダー、あいつらぶっとばして相模湾に放り込んでよかと?」
「いい!!許す!!」

「だからダメだって!!!ていうか、なんで相模湾!?」
「田中サンこわい〜〜」 
 
…その後、新垣の説得と、なぜか泣きながら土下座したジュンジュンによって、やっと田中の怒りは収まったという。
 
 
********
350 :続々々・エイプリルのフールたち :2009/06/13(土) 22:30
「結果発表ーーーー!!!!」
「……いえーい…」
 
なんだかんだで長時間にわたったゲームが終わり。
亀井が元気いっぱいに声をあげた。
 
が、大多数のメンバーは疲弊しきっている。
 
ダマし、ダマされ。
ときには嫌なことを暴露され、さらしものにされ。
おおむね亀井と道重以外のメンバーは、『もうやるまい』と心に誓った。
 
「もう最後の方何が何だかわかんなかったけど、飴の数でいったら…みっつぃーの勝ち!!」
「おっ」
「やったー!!」
 
最後の嘘がきいたのか、はたまたそれまでの堅実さか。
正直もう、飴のやりとり自体正しく行われていたのかもあやしいところだが。

「じゃあ、約束の賞金です!二万四千えーん!」
「ありがとございまーす!!」
 
賞金を持っていかれたのは悔しいが、誰ももう異論はなかった。
無事にこのゲームが終了したこと。
そして、道重・亀井のどちらにも賞金が行かなかったこと。
 
それだけで、他のメンバーにとっては充分だった。
351 :続々々・エイプリルのフールたち :2009/06/13(土) 22:31
「あーあ、でもなんていうか、こんなに必死で嘘ついたエイプリルフールは初めてだったなー。」
新垣が疲れ切った顔で体をよじる。
「ねえねえみっつぃー、それ何に使うのー?」
久住は、光井の賞金をのぞき込んで興味津々だ。
光井はちょっと考えてから、ぽんと手を叩く。
 
「あ、じゃあ、今日みんなでごはん行きません?コレでおごりますよ♪」
「おっ」
「マジで!!?」
メンバーみんなの顔がぱっと輝く。
「みっつぃー、アンタなんて良い子なの!!」
高橋がわしわしと光井の頭を撫でる。
すると、騒ぎに気づいてリンリンが目を開けた。
「…なになに、トンポーローがなんデスッテ?」
「あんたまだ寝てたんかい!…ほらもうリンリン、ご飯行くってよ。」
新垣にぺちんと叩かれて、リンリンは『ハイハイ』と笑った。

「肉!れいなは肉がいい!」
「小春も!小春もそれ!!」

みんなでわーわー騒いでいると、楽屋に突然の来訪者が現れた。
352 :続々々・エイプリルのフールたち :2009/06/13(土) 22:32
「おいーっす。通りがかったから来たぞー。」
「あら」
「吉澤さん!!」

オッサンのようにふらりとやってきたのは吉澤。
どう通りがかったのかわからないが、近所のコンビニに行くようなスタイルだ。

「あ、そうだシゲさん、メール見た?」
「!!!」

開口一番そう言った吉澤に、道重は顔色を変えた。

そうだ、小春に食われたんだったこの人。
ていうか、小春のいくつ年上だと思ってるんだこの一人ヘタレブリリャンチス!!

道重は、心の中でひどいことを思った。
それほど、『小春に食われた』発言は衝撃だったのだ。

「あの、吉澤さん!さゆみ、秘密にしますから!!愛ちゃんにもガキさんにも、誰にも言いませんから!」
「え?」

必死にそう宣言する道重を見て、吉澤は首を傾げる。
そして、盛大に笑いはじめた。
353 :続々々・エイプリルのフールたち :2009/06/13(土) 22:32
「あーあ、あれ?うははは、ダマされたー!エイプリルフールだYO!」
「!!!」
腹を抱えてうひうひ笑う吉澤。
「もうシゲさん、あんなの信じちゃったのかー?かっわいいなぁー。そもそも小春にまだそんなんできるわけないし!ひゃひゃひゃ!」

道重の目が一切笑っていないことに、吉澤はまだ気づいていない。

「あはは、あは…あ?シゲさんどした?」
なにも言われないことにやっと気づき、アホ面で顔を上げる。
すると、道重はニッコリと、頬の筋肉だけで微笑んだ。
 
 
********
 
 
その日以来。

吉澤の携帯にはやたらとチェーンメールが届くようになり、吉澤は泣く泣くアドレスを変えたという。
354 :続々々・エイプリルのフールたち :2009/06/13(土) 22:33
 
 
初夏だけどエイプリル
【END】
355 :オースティン :2009/06/13(土) 22:35
エイプリルフールネタなのに時間かかってしまってすみませんでした。
やっと完結です。
 
今後の更新は未定ですが、まだやれそうなこともあるので短編程度でやっていきたいと思います。
いつもレスくださった皆様、ありがとうございました。
リクエストも励みになりました。
 
今後とも宜しくお願いします。
356 :名無飼育さん :2009/06/14(日) 01:09
エイプリルフール編、お疲れ様でした!
毎回毎回本っ当に面白くて、更新を楽しみにしていました。
今後も愛ガキはもちろん、さゆえりのバカップルぷりはジュンれなを見守っていきたいですw
次も楽しみにしています!
357 :名無飼育さん :2009/06/14(日) 13:05
完結お疲れさまでした。
爆弾発言や大暴露満載でとても面白かったです。
またよろしくお願いします。
358 :名無飼育さん :2009/06/14(日) 14:38
面白かったぁ!
さゆえりいいですね〜
吉澤さん不憫だなぁww
359 :名無飼育さん :2009/06/14(日) 18:48
いや〜、娘絡みの小説で毎回読むたびに大爆笑した作品は久しぶりです!
今後も作者様の作品楽しみにしてます。
360 :名無飼育さん :2009/06/14(日) 20:29
最高!本当に笑った作品でした。
今回地味に、ガッカリンリンがツボでした
361 :名無飼育さん :2009/06/15(月) 21:52
一人ヘタレブリリャンチスwwww
笑わせていただきました、次回作も期待しています!
362 :名無飼育さん :2009/06/16(火) 10:12
ものすごく面白かったです
すてきな作品どうもありがとうございました!
363 :名無飼育さん :2009/06/19(金) 23:53
とてもおもしろかったです。
愛ガキを応援しつつ次回作待ってます。
364 :名無飼育さん :2009/09/03(木) 01:15
改めて読み返しました
ものすんごくおもしろいです!!
新たなシリーズが始まることを期待していますwww
365 :オースティン :2009/10/06(火) 14:12
時間が経っても読んでくださる方がいるようで、喜ばしい限りです。
ネガティブな話題もなんのその、ラブ&ビーンは相変わらずみんなバカです。
よろしくお願いします。
366 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:14
「れいな、どうしても納得行かんことがあると。」

それは突然始まった。

そのとき娘。のメンバーは撮影の空き時間で控え室にいて、リーダーの高橋だけはスタッフに呼ばれてミーティングに出ていた。
残りの8人が思い思いの時間を過ごす中、田中がふと口を開いたのだった。

「なに?納得行かないって。」
台本に落書きをしていた亀井が顔を上げる。
田中は少々重々しく口を開いた。

「あのさあ、なんで娘。の貧乳キャラはれいな、みたいなことになっとーと?どう見ても小春やガキさんの方が胸ないっちゃん?」
「…はあ。」

心底どうでもいいという感じでそう呟いた亀井の背後で、新垣が立ち上がった。

「コーーラぁーー!!!」
「うわっ」

亀井が驚いて身をかがめる。
新垣は、びしっと田中を指さして声を張り上げた。
367 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:15
「小春はともかく、あたしは多少はあるよ!ああ、あるね!!むしろ田中っちよりあるとゆいたい!」
「ない!絶対れいなよりない!!」

新垣が某後輩の名言を口走ったことには触れず、言い合いが始まった。

「ケンカだよ光井サン。どうしよ?」
「…とりあえず様子見やな。」
「どっち勝つかナー。」

ジュンジュン、光井、リンリンは傍観を決め込んだようだ。
そもそも、止める気もなさそうだが。

「だいたいね、小春と同列にされるとかありえないから!むしろ比べるまでもないよ!」
「いやいや、れいなの写真集見たらわかるっちゃろ、ちゃんと谷間もあるけんね!」

さらにヒートアップする二人。
久住もその場でやりとりを聞いてはいたものの、微妙に口を挟めずにいる。

すると、それを見ていた道重は、なにやら久住に耳打ちした。
久住は首を傾げる。

「なんすかそれ?それ言えばいいんですか?」
「うん、そう。ほら、ちゃんと両手あげて。」
368 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:16
何かの指示をした道重の言うとおり、久住は両手を上に上げて言い放った。

「こぱるはきょにゅう!」
「そうそう!あははは!!」

何がなんだかわからない久住の横で、道重は笑い転げる。
その後ろの方では、ジュンジュンもブハッと吹き出した。
「はははは!!本物!!本物!!」

田中と新垣は顔をしかめた。
「何言っとー、小春が巨乳なわけないやん。」
「ていうか何?こぱるって。」
「いや、わかんないすけどなんか道重さんが言えって。」

大乱舞がどうのこうの、総選挙がどうのこうのと笑い合う道重・ジュンジュンを放置して、貧乳トップスリーの議論が始まった。

「でも小春は別に胸なくてもいいんですけど。」
「いや、そういうこと言えるの今だけやけんね。」
「大人になると世間は貧乳に厳しくなるんだよ!」

微妙に重みのある新垣の言葉に、聞いていた田中の方が複雑な顔をする。
そして、それまで黙ってやりとりを眺めていたリンリンは、ここで初めて口を出した。

「デモー、みんなスゴイ魅力的だし、胸とか関係ないダヨ?」
「……。」
369 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:17
隣の光井は、あえて何も言わなかった。
案の定、新垣と田中の鋭い視線が刺さる。
…主にリンリンの恵まれた胸に。

「リンリン。れいなは今だけ、リンリンが大嫌いと。」
「あたしも今だけ、リンリンを仲間とは認められません。」
「エエー!?」

わけがわからず、ショックを受けるリンリン。
ジュンジュンは、最近ネットでちらほら見かける『リンπ』という単語を思い出して、一人静かに頷いた。

そして、何か一生懸命考えていた田中が、ばんと机を叩いて立ち上がった。
「わかった!じゃあもうここではっきり決めると!WBC …ワーストバストチャンピオンを!!」
「だ…WBC…!!」
よもやそんな単語が飛び出すとは思っていなかった一同は、軽い衝撃を受けた。
そんな中、WBC最有力候補の久住がぽつりと呟く。

「…かっこいいっすね、WBC。」
「かっこよくないよ!!バストがワーストなんだよ!?」
「あ、そっか。」
新垣につっこまれて納得する。

「で、どうすんの。どうやって決めんの?サイズ?」
「それじゃふつうすぎる!」
「や、そこは普通でええやん!」
370 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:18
3人がわちゃわちゃと言い合うのを黙って聞いていた亀井は、笑顔で爆弾を落とした。

「…じゃあジュンジュンに審査させなよ。」
「えっ!?」

さらっと落とした割に、その爆弾の威力は絶大だった。

「いいんデスカ?」
「ちょ、目を輝かせない!!」
光井がジュンジュンの腕を引っ張るも、ジュンジュンはすでに心底乗り気。
背筋を伸ばして腕まくりをする姿を見て、光井は軽く諦めた。

「デハ選びます!」
「う、うん…。え、でもどうやって?」
少々引きつつ田中が訊くと、ジュンジュンはおもむろにその胸をわし掴んだ。

「なっ!?」
「さわればワカルですカラ!」
「ええー!?」

なんとなくこうなることがわかっていた一同は、温かく見守った。
ライブ中のステージでも滅多に見せない、素晴らしくいい笑顔で田中の胸を触りまくる。

「あっ…いやっ、なんかくすぐったい、ヤメて…」
「まだまだデス!!これからデス!」
371 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:19
上から押さえ込む体勢で、謎の審査を続ける謎の中国人。
最近はもうたいして謎でもないが。
そして、その表情はだんだんと悪代官のそれに変わっていった。

「ジュン子、ちょ、もう…あぁっ」
「ふはははは!ナイス!田中サンナイスおっぱい!!」
極悪の高笑いを発し始めたジュンジュンを見かねて、さすがにリンリンと道重が止めた。
「ジュンジュン!!帰ってキテ!!」
「審査に私情を挟むのはよくない!」

両脇を抱えられてやっと離れたジュンジュンは、はっと真顔に戻った。
「…スミマセン、ちょと今、何かがわからなくなりマシタ。」
「もー、自由すぎるよジュンジュン。」

そして田中は、我に返ったジュンジュンの足下でぐったりしている。
「…なんか…ジュン子とおると、年々トラウマが増えていきよる…」
まるで強姦にあったかのような風貌に、光井は涙を禁じ得なかった。

「で、どう?どうだった?結果は。」
促す久住の声にしばらく考えて、ジュンジュンは頷いた。
「んー…。愛情もって揉めばもっと大きナル!!」
「おおお!まだ伸びしろはあるってことやん!」
372 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:20
床に座り込んだまま、それでも明るい声を上げる田中。
若干、ジュンジュンに都合のいい審査結果だな…と思ったが、道重は何も言わなかった。

そして、次に口を開いたのは、ミラクルなバカだった。

「じゃあ小春は?」
「久住サン…?」

先ほどのジュンジュンの乱心ぶりを見てなお、自ら審査を受けようと言うその心意気に、光井は感服した。
決して、自分もそうなりたいとは思わなかったが。

しかし、その心意気は、フリーダムな審査員によって打ち砕かれた。
「久住サンの胸、別に触りたくナイです。」
「えっ!?」

まさかの門前払い。
オーディションで言えば書類で落とされた感じだ。
久住は、唐突に悔しくなった。
「バカ、それじゃ審査にならないよ!!触ってよ!」
「いえ結構デス」
「なにその拒否っぷり!?いいからほら!!」
「イヤー!」

ジュンジュンの手を取って迫る久住。
いやいやと首を振るジュンジュン。
めったに見れない光景だ。
373 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:20
「ちょっとだけ!ちょっとだけ触ればわかるんでしょ!?」
「ちょっともイヤデス!」
「じゃあ服の上からでいいから!」
「服の上でもイヤデス!!」

部屋の隅にジュンジュンを追いつめんばかりの久住。
リンリンは、ぽつりと呟いた。

「ナンカ、久住サンがかっこよく見えマスね。」
「なに?その感想…。」

亀井にはちっともわからなかった。
ただ、『ジュンジュンも小春も、どっちも敵に回したくはないなあ』と思った。

「でもほら、審査はしないといけないよ、審査員。」
「ムー…そうデスガ…」

新垣に促されて、ジュンジュンはじっと久住の胸を見る。
決して手は触れず、いろいろな角度から眺め回した。
374 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:21
「…20点。」
心底残念そうな顔でそう告げたジュンジュン。
何をもって20点なのかは誰にもわからなかったが、ギャラリーはなんとなく納得した。

そして、もちろん納得していないのは、久住だった。

「20点て何!?なにそれ?ていうか何点満点!?」
「アー…あの、20点のうち8点くらいはオマケでつけたデスケド。」
「おまけ!?てことはなに、実質12点じゃん!なんだよ!」

キーキー文句をつける久住を、新垣と田中が止めた。
「もう認めようよ小春。リアルに妥当な点数だよ。」
「そうそう、むしろ12点が正しい気もしよるけん、ありがたく思わんと。」

たいがいひどい慰めに、久住は遠くを見つめた。
「なんか今…初めて胸が大きくなりたいと思いました。」
「うん、それが大人になるってことだよ。」
「小春も今日からレディやね!」

チームWBC候補の結束が、なんとなく強まった記念の瞬間だった。
375 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:22
「…さて、じゃあ最後はガキさんですけど。」
亀井が思い出したように話を戻す。
正直、みんななんとなく、新垣は拒否すると思っていたのだが。

「…よーし!!負けないからね!!」

意外と、乗り気だった。

「どうするジュンジュン、どのコースでいく?」
「では触りマス。」
さっきとは打って変わって、またはりきって腕をまくる。久住は何か言いたそうだったが、諦めたらしい。

「えーと…ど、どうしたらいい?」
「直接触っていいデスカ?」
「え、まあいいけど…」
「では失礼シマス」

ジュンジュンは新垣の背後に回って、Tシャツの裾から両手を入れて、ブラジャーの上から大きさを測る。
「うわっ…手、冷たい。」
「スミマセン。ちょと我慢してクダサイ。」
後ろから抱きしめているようにも見えるその姿。
しかし、田中の時とは違って、ジュンジュンも真剣に審査しているようだ。
376 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:23
なので、誰もつっこめなかった。
『なんかエロい』とは、思っていても誰一人言えなかった。
口にすれば、むしろ口に出した者がエロ扱いされることだろう。
そういう真剣さが、なぜか今の二人にはあった。

そして。
不幸なことに、楽屋の扉が開いたのはまさにそのタイミング。
ミーティングに出ていた高橋が帰ってきたのだ。

「お待たせー、ミーティング終わっ…」

「ジュンジュン、ちょっとくすぐったい…」
「もう少しナノデ。力抜いてクダサイ…」

背後から新垣の胸を揉むジュンジュン。
見ていたメンバーは『しまった』と思ったが、誰かが止めるよりも、高橋の動きは早かった。

「あっしのガキさんに触るなーーー!!!」
「ぶぼひゅっ!!!」

悲鳴に近い叫び声をあげながら、高橋の繰り出したスクリューパンチ。前体重を乗せたその拳は、見事ジュンジュンの頬にメガヒットした。
大きな体が、いとも簡単に後方に吹き飛んで、控え室にあった椅子の山に突っ込む。
377 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:24

「わあー!!ジュンジュン!!」

駆け寄る新垣。
その腕を、高橋は引き止めるように掴んだ。
「ガキさん!!あっしのこともうどうでもええんか!?ジュンジュンが好きになってもーたん!?」
「いやいや、違う!!つかアイドルの顔殴るなよリーダーが!!」
「そ、そんなにジュンジュンのことかばうなんて、やっぱ好きなん?そうなんやな!?」

ネガティブ心に火がついた高橋の勢いは止まらない。
代わりに、頭から椅子に埋まったジュンジュンの足を、久住とリンリンが片方ずつひっぱった。

「…またすごい飛んだねえ。」
「さすがリーダー、意外と力持ちでしたネ。」
「イタタ…。首とれるカト思ったヨ。」

なんとか助け出されたジュンジュンの左頬は、アンパ○マンのようにぷっくり腫れている。
378 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:24
「どうしよう。冷やす?」
「このあと撮影ダヨ。間に合うカナ。」
ジュンジュンの顔を見ながら思案する二人。
すぐにはひきそうにないその様子に、久住は小さく呟いた。
「…右も同じくらい腫れてれば、均整とれるんじゃないかな?」
あまりにも無茶な意見だったが、リンリンの思考回路もたいがい無茶だった。
「わかった、まかセテ!ジュンジュンいくヨ!」
「いたた、ん、ナニナニ?」

なんとか立ち上がったジュンジュンを、リンリンは田中の前に押しやる。
そして、物陰からジュンジュンに似せた声色で叫んだ。

「ヒンニュー田中!アホー!」
「!?」

思惑通り、田中はギラリと振り返る。
「なぁーんやとぉーー?」
「!?な、ワタシナニも言ってな…うわああ」
さすがにジュンジュンも身の危険を感じたのか、慌てて逃げようとするも時すでに遅し。
379 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:25
「人のこと言える胸かぁーー!!!!」
「べるぶっ!!!!」

ジュンジュンの右頬に、田中の渾身の跳び蹴りが決まった。
先ほどとまったく同じように、頭から椅子の山に突っ込む。

「イヤー飛んだ飛んだ!」
「…リンリンやるなあ。鬼だなあ。」
また片方ずつ足を持って引っ張り出すと、ジュンジュンの顔は見事なア○パンマンになっていた。

「完璧ダ!」
「おー、これはこれでかわいいね!」
「ヒドイ…みんなヒドイよ…。」

右も左もぷっくりぷっくりの顔で嘆くジュンジュンの様子を遠くから見て、光井がぽつりとつぶやいた。
「あそこまでひどい目におーてるジュンジュン、初めて見た気がします。」
「…感心するポイントが違う気もするけど、まあそうだよね…。」
なんとなく同意する道重。
380 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:25
そして、控え室の入り口あたりでは別のバトルが展開されていた。

「あーしがあかんかったんやな?ガキさんに甘えて、いっつもされるばっかりで」
「いや、違うって!今のはそのー…い、いろいろあったけど、愛ちゃんが思ってるようなんじゃないし!」
「そんなにして欲しかったんなら、ジュンジュンなんかやのーてあーしに言ってくれたらあーしやって」

必死に弁明する新垣と、まったく聞いていない高橋。
そして、なんとか間に入る隙をうかがっている亀井。

その姿は、さながら大縄跳びになかなか入れない小学生のようだ。

「あのー、愛ちゃんちょっと聞いてあげてよ、こっちもいろいろあったんだよ。」
「わかった、今夜うち泊まりにおいで?これでもあーし、本とかDVDとか見ていろいろ研究しとるんやざ!」
「いやなんの研究だよ!コワいよ!!」
「ガキさんもちょっと、ここは一旦冷静に…」

マジ喧嘩なのかただの痴話喧嘩なのか、微妙なラインを行き来しつつ、二人の言い争いは小一時間続いたという。
381 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:26
*****

そしてその後。
高橋は、新垣以外の7人がかりで『新垣さんは、リーダーだけの新垣さんです!』と言い続けられ、やっと機嫌がよくなった。

「…いやー、そうやったなあ。やっぱりガキさんはあっしだけのもんやなあ。」
「そうそう。ていうか、今日のアレはただのWBCだし。」
頷く道重の言葉に、高橋は不思議そうな顔をした。

「…なんや。ワールドビジネスサテライトがどうした。」

スポーツに造詣の深くない高橋は、ローカルなニュース番組と勘違いしたようだ。
しかし、ニュースに造詣の深くない道重には伝わらなかったので、『それはWBSだよ』とはツッコめなかった。

「つまり、貧乳ナンバーワン決定戦だよ。」
亀井がそう言うと、高橋はWBC候補3人を見た。

「…誰がナンバーワンやったん?」
「えーと…暫定一位は小春だった。」

実質12点。
他の二人の点数が明らかになっていないとはいえ、おそらくダントツだ。
382 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:26
「そうか。…じゃあとりあえず3人、ここに並びなさい。」

高橋は、いつになくリーダーらしい口調で3人を並ばせた。
何が始まるんだ、と警戒しつつ並んだ3人は、そっとリーダーの顔色を見る。
すると、高橋は大きな声で活を入れた。

「…アンタらみんな、誰にも負けない魅力があるんや。胸なんか関係ない!!!」
「「「…!!!」」

これがあのふにゃふにゃリーダーだろうか。
女神が降臨した。
昔風に言えば、ビーナスムースだ。
その余りの神々しさに、3人は思わず目を潤ませる。

「あ、愛ちゃん…ステキ…」
「ずっとついていくったい!!」
「リーダー最高!リーダー最高!!」

感涙する3人。
が、遠くで見ていたリンリンは悲しい顔をした。
383 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:27
「…アレ、さっきワタシも言ったヨネ?」
「アレやな、『何を言うか』やのーて、『誰が言うか』ってことちゃうか?」
さらっと言った光井の言葉に、リンリンはそっと下を向いた。

そして、3人に向かって高橋は続ける。
「まあでも、アイドルという点でどうしても胸が気になるんやったら…そうやなあ。」
首をひねって、まず田中を見た。

「れいなのは、ジュンジュンが大きくしてくれる。」
「えっ!?いやいや、断る!!」

慌てて手を振る田中の後ろで、ジュンジュンが目を光らせる。
その眼光に気づいた道重は、『今夜はオールナイトかなあ』と、ぼんやり思った。

「それから、ガキさんのは…あ、あっしが」
「い、言わなくていいよ!!!」

明らかに先のセリフが読めた新垣が慌てて止める。
「でも、あっしやればできる子やと思うんよ!パン生地こねたりできるでな!」
「そ、そんな力任せにこねたら痛いよ!やだ!」
「なんでじゃ!?やさしくするからまかせてや!!」
384 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:27
嫌がって見せる新垣も、若干頬を染めているあたりが鬱陶しい。
その雰囲気に耐えられず、亀井が静かに止めた。

「あの、そういうのは家でやってください。」
「あ、ごめん…。」
 
リーダーとサブリーダーも静かに引き下がる。
そして残された久住が高橋の腕を引いた。

「…で、小春はどうすればいいですか?」
「……小春かあ…。」
 
高橋の頭の上に、ニヤニヤする吉澤の顔が浮かんだ。
が、それに気づいた道重が、必死で手を振ってその映像を消した。

「愛ちゃん、それはダメ!絶対に、ダメ!!」
「お、おう…。いや、ってかなんでわかったん?」
「見えました!!マンガ風に!!」
「そうか…」

仕方がないので高橋は別の策を練った。
そして、しばし間があいてぽんと手を叩く。
385 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:28
「ほや!…小春、アンタまだ若いやろ?」
「…はい。」
「てことは、何もせんでもまだ大きくなる可能性がある。」
「……なるほど!!」

久住が目を輝かせた。
周囲のメンバーは内心『その可能性は低そうだ』と思っていたが、久住が嬉しそうなので黙っていた。

「今は確かにWBCかもしれんが…それは、『ワーストバストチャンピオン』やない!未来への無限の可能性をこめて…」
高橋は久住の肩を叩いた。
 
計画では、ここでうまいこと言いたかったのだ。
が、高橋はアドリブに弱かった。
しかたなく、思いついたことをそのまま言った。
 
「小春はWBC…わ、わくわくバストチャレンジャーや!!!」
「わくわくバスト!?」
「「「「「「「チャレンジャー!?」」」」」」」 

可愛いんだか可愛くないんだかわからないその響きに、新垣と田中はそっと安堵した。
386 :乙女心とWBC :2009/10/06(火) 14:28
「よかった…WBCにならなくてよかった…」
「わくわくバストはお断りやね!!」

「……なんかやっぱ、小春別に胸無くてもいいっす。」

微妙な称号を二重につけられた久住は、ただむなしく呟くだけだったという。

********
 
その後。
なんだかんだで貧乳対決は集結したものの。
 
アンパ○マン顔のままで収録に臨んだジュンジュンの姿に、狼では『ジュンパンマン降臨』等のスレが乱立したという。
387 :オースティン :2009/10/06(火) 14:30
短編ですので完結です。
触れてはいけない貧乳ネタですみません。
お付き合い有難うございました。
388 :名無飼育さん :2009/10/06(火) 22:17
更新ありがとうございます!
アンパンマンJJワロタw
やっぱりれなジュンはいいですね!
389 :ぽち。 :2009/10/07(水) 00:18
やっぱりおもしろすぎる。
もしかするとあの9人ならこんなやりとりがあるかも、思わせるところが
すごいです。
390 :名無飼育さん :2009/10/07(水) 16:48
すっごいおもしろかったです!
どのメンバーも特徴を的確に捉えていて良かったです
とにかく笑いましたw
391 :名無飼育さん :2009/10/10(土) 01:28
1レス進むごとに腹が痛いw
392 :名無飼育さん :2009/10/22(木) 12:09
面白すぎwww
393 :名無飼育さん :2009/10/26(月) 17:40

小春・・・
ドンマイw

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