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幼馴染

1 :名無し :2007/08/20(月) 19:47






前スレ『together』内の幼馴染の続きです。






144 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:02

ひとみ君は自分が凄く嫌な質問をしたとわかっています。
でも何故か、皮肉めいたことを言ってしまうのです。

「・・・そんなに高くないよ」

じゃあ身長は自分が勝っているんだと、変な優越感に浸るひとみ君。
身長が勝っていたって何もならないのだけれど、
些細なことでも綾小路君に勝っていたのです。

「今、楽しい?」
「・・・楽しいよ」
「そっか」

ひとみ君は覚悟を決めました。今言わなければ、この先もずっと言えない気がします。
今日、『ヘタレ』を卒業するのです。
麻琴君に出来たのだから、ひとみ君に出来ないわけがありません。

「梨華ちゃん。俺の話聞いてくれる?」
「なぁに?」

優しく微笑む梨華ちゃん。ひとみ君は梨華ちゃんの笑顔が大好きなのです。

145 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:03

バタンっ!!

「姉ちゃん、俺のさ」

意を決して話そうとした瞬間、梨華ちゃんの部屋に麻琴君が入ってきました。
突然のことに3人とも目が見開いています。
麻琴君の目はやがて鋭いものに変わりました。先程喧嘩した天敵がいるのです。

「どしたの?」

梨華ちゃんが麻琴君に優しく声をかけました。

「なんでひー君がここに居るのさ」
「別に居てもいいでしょ?昔から遊びに来てたじゃない」
「こんな遅い時間に来たことはないはず」

麻琴君はひとみ君を睨み続けました。
一方のひとみ君は麻琴君に睨まれ、少し怯んでいます。

「ひーちゃんのことはいいから。どうしたの?」
「・・・・・俺にDVD返して欲しかっただけ」
「あぁ。ちょっと待ってね・・・あれ、どこ片付けたっけなぁ」

梨華ちゃんがDVDを探している間中、麻琴君はずっと膨れていました。
ひとみ君は謝ろうかどうしようか迷っています。

146 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:03

「あった!!これ面白かったよぉ、ありがとね」
「でしょ?じゃ、あんまり遅くまで居ないでね」
「どうしてそういうこと言うの」

麻琴君はひとみ君にそう告げて出ていこうとしました。それをひとみ君が引き止めます。

「麻琴!・・・・さっきは悪かった。言い過ぎた・・・ゴメン」

ひとみ君はしっかりと頭を下げました。
麻琴君は口を尖らせながらもひとみ君に言いました。

「俺も言い過ぎました。ごめんなさい」

これで仲直りです。喧嘩なんて久しぶりにしたひとみ君と麻琴君。
昔は梨華ちゃんの取り合いをしていたこともありました。
ひとみ君にとっては大好きな女性であり、麻琴君にとっては大好きなお姉ちゃんなのです。

「じゃ、俺戻る。遅くまで居るのはいいけど、変な声とか聞こえないようにしてね」
「バカっ!あほか!!」
「おやすみカン」

麻琴君はそう言い残して出て行きました。
余計なことを言いやがってと思っているひとみ君ですが、
梨華ちゃんはなんのことだか分かっていません。鈍感な女の子なのです。

147 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:03

「それで?ひーちゃんのお話ってなぁに?」
「え?あぁ・・・」

すっかり自分がここに来た理由を忘れていたひとみ君。
梨華ちゃんに促されてようやく本題に入ります。

「今回、なんで俺が実家に帰ってきたかっていうとさ」
「うん」

梨華ちゃんは変わらない視線をひとみ君に向けています。

「・・・ふぅ。正直、梨華ちゃんに彼氏が出来たって聞いて、焦った。
 嘘だと思ってた。」

梨華ちゃんは静かに聞いています。

「でも、帰ってきてみたら、それは本当でさ。なんか女っぽくなってるし。
 ずっと俺のものだと思ってたから、なんか寂しかった」

ひとみ君は深呼吸します。いよいよ『ヘタレ』卒業の時がやってきました。

148 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:04

「自分が本当に梨華ちゃんのこと好きなんだって。大好きなんだって気付いた。
 友達とかそういうんじゃなくて、女性として、本当に好き」

ひとみ君は梨華ちゃんの目を見てしっかりと伝えました。
言葉だけではなく、目からもこの想いと感じ取れとばかりに強い眼力で見ています。

「だから、その・・・・・俺と付き合ってほしい。ずっと一緒に居てほしい」

梨華ちゃんは胸が苦しくなりました。この言葉をどれだけ待っていたか。
そして、もう少し早ければと・・・・・

「大好きだから。梨華ちゃんしか見えないんだよ、もう」

ひとみ君は今まで言えなかった想いをぶちまけていきます。しかし・・・・・

「ひーちゃん」
「ん?」
「・・・・・遅いよ」
「え?」
「もう遅いんだよ」

ひとみ君はその言葉を聞いて愕然としました。
「もう遅い」
美貴君にも言われた言葉でした。
これが何を意味しているのか、ひとみ君にはわかっています。

149 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:04

「なんで・・・もっと早く言ってくれなかったのよぉ」

梨華ちゃんの目から涙がこぼれました。たった一粒だけ・・・

「あたし、もう、文麿さんと付き合ってるの。今更・・・遅いよ」

ひとみ君は言葉を返すことが出来ません。
ただ俯いたまま、梨華ちゃんの話を聞いています。

「ひーちゃん・・・・・遅いよ・・・・・」

この言葉だけがひとみ君の頭の中をずっと回っていました。
ひとみ君はスクっと立ち上がり、梨華ちゃんに向けていいました。

「明日。17時の電車で戻るから。それまでに返事、聞かせて」

そういうと部屋から出て行きました。呆気に取られている梨華ちゃん。
断ったつもりだったのです。しかし、「付き合えない」とは一言も言っていません。
ひとみ君はその言葉を聞くまでは、返事は保留だと解釈しようとしたのです。

「無理だよ・・・・」

1人、部屋に残された梨華ちゃんは、
ベッドに横たわりながら、色々なことを考えていました。

150 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:04











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151 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:05

「あら、帰ってきちゃったんだ」

ひとみ君が2階へ上がると、ちょうど美貴君が出てきたところでした。
一緒にひとみ君の部屋に入ります。

「んで?」
「・・・・・もう遅いって言われた」
「やっぱりな」

美貴君は梨華ちゃんが言いそうなことはわかっていました。
そこでひとみ君がどんな粘りを見せるのか、そちらに興味があったのです。

「明日、俺が行く時間までに考えておいてって言って出てきた」
「そっか。遅いって言われても、フラれたとは思ってないんだ」
「付き合えないとは言われてない」

弟の神経に図太さに感心しつつ、明日が楽しみになった美貴君。

「明日亜弥ちゃんとお見送りに行くから」
「・・・・どうなるか見たいだけだろ」

図星は美貴君でした。

152 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:05










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153 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:05

次の日。ひとみ君が帰る時間になりました。時間が空いている人はお見送りです。
駅まで行くのは美貴君と亜弥ちゃんだけです。

「じゃあね」
「また年末にね」
「ケガするなよ」
「ちゃんとご飯食べるんだよ」
「バイバーイ」

口々にいろんなことを言い、ひとみ君も適当に返しつつ駅へと歩き始めました。

「梨華ちゃん、来るのかな?」
「来ないかもな」
「・・・・・」

今日は一度も梨華ちゃんの姿を見てはいません。麻琴君は家にも居ないと言っていました。
ひとみ君は期待と不安で胸がいっぱいになり、苦しくなっていました。

「はぁ」

今日何度目か分からないため息をつきます。
時間は刻一刻と過ぎていますが、梨華ちゃんの姿は見つかりません。

154 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:06

≪まもなくぅ、3番ホームに電車が入りまぁす。白線より下がってぇ、お待ち下さい≫

クセのあるアナウンスとともに、電車が近づいてきました。

「終わったぁ・・・」

ひとみ君は呟きました。美貴君と亜弥ちゃんは何も言えません。
梨華ちゃんが選択したことなのです。とやかく言う資格はありません。

「じゃあな、元気で」
「おぅ」
「またお正月にね」
「うん。たまにはデートでこっち来いよ。1部屋貸してやるから」
「はは、そんときはまた連絡するわ」
「ん。梨華ちゃんに宜しく言っておいて」
「わかった」

ひとみ君が電車に乗り込みます。梨華ちゃんは現れません。
この2人の恋は、本当に終わってしまいそうです。

プシュー

ドアが閉まり、電車は出発しました。
2人はひとみ君に手を振ります。梨華ちゃんは現れませんでした・・・・・

155 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:06















156 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:07














157 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:07

「!?梨華?」
「え?あ、梨華ちゃん!!」

そこには息を切らした梨華ちゃんが膝に手をついて、電車を見送っていました。

「ちょっと!もう、遅いよぉ」
「何やってたんだよ」
「ハァ、あの、ハァ、あっち、あっちに・・・ハァ」
「え?何?」

梨華ちゃんはとりあえず、息を落ち着かせることにしました。
美貴君も亜弥ちゃんも梨華ちゃんの回復を待ちます。

「あのね・・・」

息を整えた梨華ちゃんが、物凄く悲しそうな顔をして言います。

「あっちのホームにいたの」

そう言って指を差した方向は、逆方面へ行く電車のホーム・・・・・まさか・・・・

「間違えちゃった」

眉をハの字にして、首を傾げるその姿は、普通であればカワイイでしょう。
しかし今は状況が状況です。美貴君も亜弥ちゃんも沸々と怒りが沸いてきました。

158 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:08

「おんめぇは、どういう間違いしてんだよ!!」
「そんなに怒らなくてもいいじゃない」
「ひー君、すっごい待ってたんだよ」
「あたしだって待ってたもん・・・・・あっちで・・・・」
「アホか!!」

話を聞くと、1時間も前からひとみ君を待っていたそうなのです。あっちのホームで。
日中はというと、綾小路君に別れを告げに行っていたのだというのです。

「マジかよ」
「だって」
「だって?何々?」
「ひーちゃんの言い方が」

梨華ちゃん的には、
ひとみ君の言い方が「俺が戻る前までに別れて来い」と言われたように思えたそうです。
それに素直に従った梨華ちゃん。ひとみ君への想いの方が強かったんですね。

「どうすんだよ。あいつフラれたと思ってるぞ」
「帰った途端、色んな女と遊んじゃうかもよぉ?」
「それはダメ!絶対にだめぇ!!」

ホームに梨華ちゃんの声が響き渡りました。恥ずかしい限りです。

159 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:08

次の電車の時間は19時です。
それに乗って行けば、ひとみ君に会うことは出来ますが、
帰ってくることが出来なくなるかもしれません。

「明日学校だもん」
「それまでに帰ってくればいいじゃん」
「パパに怒られるよ」
「私が何とか言っておくから」
「どこに泊まれって言うのよぉ」

2人はニヤっと笑いました。

「「ひとみ(ひー君)の寮でいいじゃん」」

梨華ちゃんは頬を赤らめました。さすが年頃の女の子です。

「あ、勝負パンツじゃないとか?」
「そんなの持ってないよ」
「着替えなんて向こうにいくらでも売ってるだろ。ひとみに付き合ってもらえよ」

梨華ちゃんは口を尖らせたまま、どうしようか迷っています。
しかし、今はひとみ君に会いたい気持ちのほうが強いはず。

「とりあえず、ひとみには俺らが遊びに行くってことにしておくから。
 駅まで迎えに来させる。それなら大丈夫だろ?」

160 :幼馴染 :2007/11/25(日) 17:08

美貴君と亜弥ちゃんの押しに負けて、梨華ちゃんはひとみ君の元へと走り出しました。

「あーあ、楽しみぃ」
「あいつヘタレだから、手出さないと思うぞ」
「うっそ。一緒に寝ても?」
「う〜ん、我慢できないか」
「出来ないでしょ」
「じゃあ、梨華と会った後ぐらいにアドバイスのメールでも入れておくかな」
「お、さっすが兄貴ぃ」
「うっせぇ」


こうして梨華ちゃんとひとみ君は恋人同士になることが出来ました。


合わなかった歯車がピッタリとはまり、華麗に動き出した9人の子供達のお話。



                          (O´〜`)(´▽` )  つづく


161 :名無飼育さん :2007/11/25(日) 21:01
うわぁ次回期待しちゃっていいんでしょうか。
よかったねひーちゃん梨華ちゃん。
162 :名無飼育さん :2007/11/25(日) 23:12
うおぉーー途中どぎまぎしましたがやっと思いが重なりましたね。
よくやったひーちゃん、よく粘った。
めっちゃ驚くでしょうねひーちゃん。
163 :t-born :2007/11/26(月) 14:23
これで、SAGEになってると思うんですけど…。
それにしても、今回、すっごく良かったです!!
何度も読み返してしまいました。
胸が痛くなりましたよ。
次回はひとみ君との再会の模様ですかね?
すっごく楽しみです!!
更新ありがとうございました!!
164 :名無飼育さん :2007/11/29(木) 02:23
待っていました!良かったですね、お二人さん!
まこっちゃんたちの話も期待してます
頑張って下さい!
165 :名無飼育さん :2007/12/26(水) 01:15
まこっちゃん一歩踏み出せて良かったですね!!
今後の動向が気になるところです。
がんばってください!
166 :名無飼育さん :2008/01/02(水) 23:59
ドキドキ
167 :名無飼育さん :2008/02/03(日) 22:25
待ってます。
168 :名無飼育さん :2008/02/11(月) 13:20
気になる

続きが気になる

待ってます
169 :名無飼育さん :2008/02/19(火) 21:43
自分も待ってます。
170 :ライ :2008/03/08(土) 09:36
作者さん 続き超気になります!!
待ってます
171 :名無飼育さん :2008/06/08(日) 20:26
まこっちゃんも帰ってきたし、愛ちゃんと次のステップへ!!
172 :名無飼育さん :2008/07/09(水) 00:22
続き待ってます
173 :名無飼育さん :2008/07/24(木) 22:36
このまま…

作者さん終わってしまうのですか?
174 :名無飼育さん :2008/08/10(日) 08:48
いや、作者さんは更新してくれるはず!

頑張ってください
175 :名無飼育さん :2008/08/21(木) 11:26
そうしても続きが読みたい。。。
176 :名無飼育さん :2008/09/02(火) 21:47
続き読みたいよー…
177 :名無飼育さん :2008/09/06(土) 09:37
ずっと見てきました!
作者さんを信じてます
178 :名無飼育さん :2008/09/07(日) 16:47
凄くいいところで止まってるし
是非続きが読みたいです作者さんお願いします
179 :名無飼育さん :2008/09/23(火) 00:00
ガンバです
待ってます
180 :名無飼育さん :2008/10/10(金) 13:15
続きはもう諦めたほうがいいでしょうか・・・
せめてそれだけでも教えてくれませんか?
181 :名無飼育さん :2008/10/20(月) 21:15
一言お願いします。
182 :名無飼育さん :2008/11/21(金) 00:45
信じてずっと待ってますよ!
183 :名無飼育さん :2008/11/25(火) 11:03
最後の更新からちょうど一年ですね
もう諦めたほうがよさそうだね。
184 :名無飼育さん :2008/11/28(金) 01:26
それでも待ちたい、待ち続ける…
185 :名無飼育さん :2008/12/09(火) 01:37
待つのだー!!!
186 :名無飼育さん :2009/06/01(月) 14:18
続きが読みたーーーい!!
187 :名無飼育さん :2009/06/15(月) 21:42
待ってるぞーーー!!!
188 :名無飼育さん :2009/09/18(金) 22:15
待ってるー!!!!
189 :名無飼育さん :2009/12/08(火) 23:36
まだまだ待つぞ
190 :名無し :2010/02/11(木) 23:59
作者です。
環境が目まぐるしく変わり、全く書けませんでした。
待っていただいている、
そのことに感動です。

また書けそうです。
頑張ります!
191 :名無飼育さん :2010/02/24(水) 00:16
また読める日が来るんですね?
うれしい限りです
続きの更新期待して待っております
192 :名無飼育さん :2010/09/04(土) 12:51
更新待つよ!

193 :名無飼育さん :2010/09/15(水) 17:11
更新待ってます!

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