■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 801- 最新50

JUNK!(B℃)

800 :熱帯夜 :2014/11/10(月) 00:57

※夏の話です

ん……?
暗い。ちゃんと目は開いてるはずなのになんで何にも見えないんだろう。ぼんやりとした頭のままで何回も瞬きをすると少しずつ状況がわかってきた。そっか。まだ深夜なんだ。
そう気づくまで繰り返した瞬きを止めて、頭のそばに手を伸ばした。この辺に携帯があるはず。今何時か知りたい。指にあたった硬い塊を掴んで電源をONにすると浮かび上がった時間はまだ深夜って感じの時間。なんだまだまだ寝れんじゃん。こんな時間に目が覚めちゃうとかなんか損した気分。明日だって朝早いのに。
軽く寝返りをうつと、暗さに慣れてきた目に隣でぺったりとくっつく白い肌が浮かび上がった。……パジャマ、着ないで寝たんだ。そういえばあたしも同じ格好だってことを思い出して、ゆっくり上下するももの肩から視線を離した。
なんとなく吐き出した息が熱くて、身体もずいぶん汗ばんでいる。ただでさえ真夏で暑いのに、こいつのせいでたまんないよね。携帯を離した手で今度はクーラーのリモコンを探した。ももも汗をかいているのかかすかに甘い匂いがして、あたしののどがこくっと音を鳴らす。その張り付いた感覚に、これのども渇いてるのかも。まあさすがに水のみに行くのはめんどうだからしないけど。
やっと探し出したリモコンを引き寄せた。

ピ。

小さな音に傍らの塊が身じろぐ。やば。起きちゃった? 普段寝起き悪いくせにあんな小さい音で起きるとか。一応起こさないように気を使ってたのに意味ないし。っていうかホントに起きたのかな。じっとして様子を見てたらももは目を閉じたままで唇を開いた。

「クーラー……ありがと」

眠そうな掠れ声だけど内容的に寝言じゃなくて起きてるらしい。起こしてごめんとか言うべき? でも先にあたしの目が覚めたのはたぶん暑かったからで、その理由はももがここにいるからなわけで、だったら起こされたのはあたしの方。じゃあ謝る必要なんかないんじゃない?

「寒かったら消して」
「んーん……どうせ暑くなるからこのままで……」

結局謝るのはやめてそう言ったら返ってきた言葉は何言ってんのか意味わかんない。クーラーつけたんだからだんだん寒くなるんじゃん。こいつやっぱり寝てるな。冷たい風がそよそよと吹いてきて気持ちいい。でも汗もかいてるしこのままだとそのうちホントに寒くなってくるかも。風邪引くといけないしちゃんとお布団着よう。
肩の下までめくれたタオルケットを手探りで引っぱるとその手が掴まれた。寝起きのももの手はすごく熱い。びっくりして振り払おうとしたら寝起きとは思えないくらい強い力で引っ張られる。

「ちょ……っ」

何こいつ起きてるの寝ぼけてるのどっちなの? 慌てて押し返そうとしたあたしの手は逆にベッドに押し付けられて、身体を起こしたももの眠たげな目が暗闇の中であたしを見下ろす。たったそれだけのことでどきどきして。いろんなこと考えちゃった頭の中さえもが見抜かれそうで。とっさにももから目をそらした。くすってももの笑った声が聞こえたような気がした。次の瞬間首筋にぺたりと唇を押し当てられて息を呑む。一気に体温が上がってどきどきも考えちゃう頭の中ももう止まらない。止まれ止まれってぎゅっと目を瞑っても、ももに首筋を舐め上げられる感触にそんなことできるわけがなかった。

「暑く、なる」
「だからクーラーつけたんでしょ」

震える声でそれだけ言うとももが笑うように言った。そんなわけないでしょバカ! 言おうとした言葉は甘い声に変わって、それはきっともう諦めろって言う心と身体からのサイン。仕方なくももの身体に腕を回すとももが小さく耳に噛み付く。甘い痛みのご褒美に、あたしの身体が悦んで震えた。


『熱帯夜』   終わり

続きを読む


掲示板に戻る 全部 次100 最新50

現在のスレッドサイズ:693592 byte

名前:

read.cgi ver5.27 + 0.02 (04/08/03)