■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201- 最新50

続飼育支部

83 :僕は彼女の幸福を知りたい :2012/02/24(金) 23:52
 僕が公園に着いたとき、中澤さんは隅のベンチにぼんやりと座っていた。冷たく暗い夜空に、小さくて白い月が浮かんでいる。「裕子さん」「待ったで」「すみません」視線が下に動く、座れといわれているようだ。密着しない程度に近づいて腰を下ろす。木が冷たかった。こんな場所でずっと待っていてくれたのだと思うと、目から汗が流れそうになる。中澤さんはピタッとした白いシャツにかっちりとした黒いジャケットを着ている。白いシャツが肌の色に似合うと思った。そそられる。「話ってなんや」呼び出したのは僕だった。すっかり忘れていた。「質問があるんです」「ふーん」僕のことはもう見ていない。「裕子さんは胸板のしっかりした男性と巨乳の女性、どちらが好きですか」「その質問なんやの」「いいから答えてください」「どうせわかっとんのやろ」やっぱり、と思った。それでも僕は一縷の望みにかけたかった。「重ちゃんはそうでもないで」「そんなことは聞いていません」明らかにムッとした、その横顔がかわいいと思った。でも言わない、教えてあげない。「あんなぁ、あの子の気持ちそっとしてあげて欲しいねん」「裕子さんはどうするんですか」「何かすることあるんか」ない、と思った。してあげられることは何もない。それでも僕は中澤さんの幸福を知りたい。

続きを読む


掲示板に戻る 全部 次100 最新50

現在のスレッドサイズ:305484 byte

名前:

read.cgi ver5.27 + 0.02 (04/08/03)