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続飼育支部

232 :道重さゆみの「青春」 :2014/11/26(水) 22:06
甘味とドリンクを乗せたトレイを机に置き、ホッと一息つく。
今日は気温が下がり一日中雨模様だ。ニュースでは真冬並の気温になると言っていた。

周りのテーブルは制服に身をつつんだ高校生でいっぱいだ。隣のテーブルで勉強を教えあう二人組の女子高生が目に入る。

キャッキャッとどこか楽しそうに勉強する様子を見るだけで和む。頼んだドリンクを口へ運ぶと甘酸っぱい香りが鼻を抜ける。

「譜久村さん、もう一度説明してください」
「はぁ……あかねちゃん、説明もう三度目だよ」
「でも、わかんなかったんでお願いします」
「しょうがないなあ、いい? ここはかけ算するのわかるよね」
「はい」
「なんでだろ、これわかるなら説明いらないんだけど」
233 :道重さゆみの「青春」 :2014/11/26(水) 22:17
「わからないんですぅ。説明してくださーい」

何度か繰り返されたであろうやりとりはさゆみの「青春」を思い起こさせた。
好きな先輩と少しでも長く一緒にいたいから説明をねだった。
いつもと違う表情を見たくて困らせた。
さゆみだけが先輩の秘密を知る優越感に浸りたかった。

先輩と、同期と、後輩と、一緒にいる時間すべてが「青春」だった。



「青春」に幕を下ろした今、さゆみは一人だ。こうして一人の時間を満喫している。

檸檬と炭酸の効いたドリンクの後味はスッキリしていた。
外でピューピューと冷たそうな風が吹き続けている。あたたかいおーちへ帰ろう。
今日という一日の終わり、いいものが聞けた。
充電しにおーちへ帰ろう。
明日から、新しい道重さゆみ――Fantasyが始まる。
END.

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