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続飼育支部

224 :道重さゆみと憂鬱 :2013/07/02(火) 23:05
私の通っている書道教室の隣にはエアロビクスの教室があって、スタイルがきれいなお姉さんがたくさん通っている。
道重姉妹の妹が、私たちの書道教室へよく寄ってきた。
カワイイ「妹」が欲しいと言っては、私たちの世話を焼きにわざわざ早く来ているらしい。
何度か会ったことはあるのだけど、話しかけたことはなかった。
ちょっとお姉さんのふくちゃんやえりぽんには話しかけているのを見ると、正直うらやましい。

「え、りほなに言っとう? 道重さんの話題はりほのことが一番多いとよ」

えりぽんは福岡から転校してきて三年目なのだけど、方言は直さないみたい。
山口とは、近いからか向うの友達とも会いやすいみたい。

「そうだよ、みずきやえりに話しかけて、内容はりほちゃんだもん」

ふくちゃんは東京から転校してきて三年、方言にはあこがれるけどなかなか使いこなせないらしい。

「りほちゃんのこと、すごいお気に入りみたい「」だけどほら、りほちゃん人見知りでしょ」

私だって話しかけたいのに、と反論しようとしたら、先制攻撃をくらった。
うぐぅ。
人見知りだからか、笑顔で大人と接するのに緊張するし、恐怖が先に立つ。
なんでか大人は怖いんだよねぇ。

「あ、なんだ簡単じゃん。えりぽん、今度道重さんに話しかけられたら私のこと呼んでよ」
「あーんた、そう簡単に言うけどさぁ、大人の人を目の前にして会話できると?」

……できない。たぶん固まる。
今、もう顔の筋肉がこわばっていくのを感じる。
225 :道重さゆみと憂鬱 :2013/07/02(火) 23:06
「あーらら、りほちゃん、今はダイジョブ! ファイトだよ!」

ふくちゃんが私の腰に腕をまわしてぎゅーって体を密着してくれた。

「結局無理なんじゃん。こっちの身にもなってよー。えりだって道重さんのこと好きなのに」

それなのに話はりほのことばっかりだもん。
りほばっかり気にされててズルい! りほはズルい。
と続けられても私も困ってしまう。

「じゃ、こうしよ!」

ふくちゃんが連絡先を聞いて、カラオケなんかに誘ってみて四人で楽しもう! というアイデアを披露してくれた。

「えり、カラオケ好き!」
「音痴なのに、えりぽんカラオケ好きだよね」
「はいはい、二人とも落ち着いて」

道重さん来てからワクワクしてた三人の気持ちが通じたらしく、道重さんもキラキラした笑顔を向けてくれた。

「え、なぁに? 四人でカラオケ? ごめん、すっごく気持ちはありがたいんだけどほんっと嬉しいんだけど
……さゆみカラオケ行かないんだよね」

私は、道重さんの一人称が「さゆみ」なのだとこのとき初めて知った。
しょんぼりした三人を見て、他の案を次々と挙げてくれた道重さんをカッコイイと思った。
今度は私から話しかけよう。
そして、食事に誘うんだ。
道重さん、明太子スパゲッティが好きだって言うから、おいしいパスタのお店を探そう。

   END.

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