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続飼育支部

11 :radar :2011/12/07(水) 19:07
朝から車で移動中。緊張した空気が二種類。
910期に漂う、生放送での歌唱、ダンス。失敗したらどうしようって。
わかるわかる。そんな時代あったなぁ。もう十年も前になるんだ。
もう一つは、先輩の結婚報道でゴロッキがそわそわしてる。
熱愛の時はー、大人だしグループ違うし、ってなんとなく納得したけど。
結婚はちょっと違うじゃない? 男と女ってだけじゃなくて家族とかさぁ。うんうん。
そんな先輩と後輩たちに挟まれて、よけい緊張するかも。
うわー! 緊張したってなんにも始まんないよっ!

「鈴木ー、変顔しよっか」
後ろからさゆの声が聞こえる。
「え、どうしたんですか。え、え、だって」
「いーからいーから」
たまたまだけど、さゆの隣の席は鈴木。
「ブログ見てたんじゃ……」
「いいのいいの。変顔教えてよ」
わりと静かな車内に響く明るい二人の声。
さゆは空き時間さえあれば、先輩や他グループのブログを読んでいる。
写真見るのも好きみたいだし。
誰のブログを読んだかはわかんないけど、だいたい想像つくしこれからやることも想像できる。
「えっ、えっと……」
「ダメかな?」
たぶんダンスのこととかで精一杯で突然言われたことに対応できてない。
おねえさんが助け船を出してあげよう。
「鈴木ー、教えてあげな?」
「あ、はいっ!」
元気な返事が聞こえて、なにやらごにょごにょと相談し始めた。
さゆが好きな先輩のことだもんね。
12 :radar :2011/12/07(水) 19:08
「ガキさん、撮ってもらってもいいですか?」
「いいよー」
ガラケー渡してもらって、赤信号で止まったのを見て動く。
「ほいっ、撮るよー! 三、二、一……ハイしゅうりょー。こんなんでどうかな?」
すぐ見せると、二人の顔が華やいだ。
「すごい、すごいです、新垣さん! 撮るの上手ですね」
「いやー、そんな褒めることじゃないよ。……送るんでしょ?」
「うん。へへっ、いいの撮れたよねー」
「はいっ」

鈴木だけじゃない、他のメンバーたちも顔つきが戻ってる。どうしよう、ってなってない。
落ち着いてきてる。二人ともありがとう。座り直し、一つ大きく息を吐いた。
あー、リーダーなのに助けられちゃってる。でもすごく嬉しい。同期がいなくても仲間がいる。
ふと視線を感じて、隣の席の生田を見る。じーっと見られてた。不思議そうな顔で見つめれてた。
「どうした?」
「久しぶりにいい笑顔見れたなぁって思ったけん、見とれちゃいました」
「そーかなー。けど、うれしいよ。そういう風に思ってくれて嬉しい」
「えへへ、だーいすき」
仕事終わってからすぐなのに、嬉しそうだなぁ。
後輩もたくさん成長してる。がんばろっと。
13 :radar :2011/12/07(水) 19:08
◇◇◇

休憩中に、ブログ更新用の写真撮ろうよ、ってみんなが言い出した。
一名だけぶーぶー文句垂れてたけど、ファンも心配してるし、うちらもちょろっと書くし。
はい、カメラマンやって。私もうつりたいのにー! そう言いながらも撮ってくれた。
我慢しなきゃいけない時もあるんだよ、人生。
誰が言い出したのか、顔わかんなきゃいいんじゃない? って話に。
とりあえずマネージャーにチェックも込めてメールしたら、とおった。
良かった、良かったじゃん! みんなのテンションも上がる。
携帯が光る。メールかな。ま、電話の場合は不用意に出るな、って言われてる。
「もー、バカやん!」
口を大きく開けて笑い出したからびっくりした。
「どうした?」
「もしかして、くだらなくて笑えるメール?」
「圭ちゃん、それ梨華ちゃんがやったべさ」
かおりは交信してる。別の電波を受信してるかも。
差し出された携帯の画面には、後輩の顔が二つ。……ちょっと待てよ! 道重、どーしちゃったの!
オイラも耐え切れなくて笑っちゃった。
「くっだらねー!」
圭ちゃんにも見せる。
「ぶはっ」
「あ、なっちにもメールだ。あら、ガキさんから」
笑いすぎて息切れしそう。笑い声が一つ減ってる。
彼女の顔をよく見ると、目がうるんでる。
「バカ裕子ぉ。なに泣こうとしてんだよぉ」
「ちゃうねん、笑いすぎただけやねん」
「嬉しかったべ? ガキさんにそう返信するよ」
「ん? 道重の提案じゃなくてガキさん提案なの?」
「んーとね」
14 :radar :2011/12/07(水) 19:09
なっちの話をまとめるとこうだ。
不穏な空気の中で道重が後輩を誘って変顔を撮影してたら、いつの間にか空気が変わってた。
ガキさん自身も隣に座ってる後輩に、いい笑顔が久しぶりに見れたと言われる始末。
同期がいなくても素晴らしい仲間がいる。後輩の成長を見るとがんばろうって思える。
そんな感じ。

「うちらもさぁ、頑張りたいって思うよね。そういう話聞くと。だってガキさんなんてさー」
「お豆ちゃんだったもんね」
「なつかしー! そのガキさんが十年目でリーダーなんて誰が想像した?」
「かおり思うの」
「はぁ?」
ぼーっとしてたはずの人が突然発言するとびっくりする。いつものことだけど、やっぱりおかしい。
「つんくさんの歌のとおりだなって」
「はいはい、かおりわかってるよ『I WISH』でしょ」
「矢口、ちゃんと聞いてよ。話終わってない」
「いーじゃん、かおりの話みんなわかってるよ」
「もぉ! すぐそういうこというんだからっ」
「ふふっ」
「裕ちゃん笑わなくてもいいじゃん」
「笑ってへんよ、嬉しいだけ。笑顔は大切にしたいよな、かおり」
「そう、それ! 言おうと思ってた、うん」
「ありがとな……よっしゃ! がんばっていきまっしょい!」
「しょい!」

 END.

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