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作者フリー エロ短編用スレ 1集目

1 :名無飼育さん :2011/10/22(土) 22:04
このスレッドは作者フリーのエロ短編用スレッドです。
sage進行でお願いします。
どなたが書かれてもかまいませんが、以下の注意事項を守ってください。
・アップするときはあらかじめ“完結”させた上で、一気に更新してください。
・最初のレスを更新してから、1時間以内に更新を終了させてください。
・レス数の上限は特にありませんが、100レスを超えるような作品の場合、 森板(短編専用)に新スレッドを立てることをお薦めします。
 なお、レス数の下限はありません。
・できるだけ、名前欄には『タイトル』または『ハンドルネーム』を入れるようにしてください。
・話が終わった場合、最後に『終わり』『END』などの言葉をつけて、
 次の人に終了したことを明示してください。
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564 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:37
「ん、ふぅっ」

優しい快感がそこからビリビリと伝わり、思わず背をぐっと反る。

「可愛い、です……田中さん」

胸を愛撫しよった右手はいつしか下腹部へと伸びて、
貼り付いた重い下着を脱がせにかかる。
それと同時に、れいなを支える方の手は、さわさわと太ももや腰回りを撫でまわした。

「あっ、はぁ……そんなの……っ」

既にれいなの奥からはぬるりとした蜜が零れ始めとう。
茉凛もそれをいち早く察知した。

「水とは違うものがたくさん溢れて来ましたね……」

そう言って口元を綻ばせる茉凛。

彼女はれいなが乱れるほどに喜んでくれとうみたいやった。
茉凛も吐息が荒くなって、頬は赤く染まっとうのが見てとれる。
この子は極度に色が白いけん、それがよく分かった。

れいなの乱れた姿を見て、感じてくれる。
恥ずかしいはずなのに、嬉しいと思ってしまう。
565 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:38
「そろそろ、入れてもいいですか? 田中さんの内側にも触れたい……」
「ぅ、うん……っ」

茉凛は綺麗な形をした指を、そっと入り口にあてがう。
そして次の瞬間、ゆっくりと、ゆっくりとれいなの中に入ってきた。

「んっんんん……」

茉凛の存在を感じて、新たな蜜が零れるのが分かる。
茉凛がれいなの中におる。
それだけで、無意識にれいなの女の部分が茉凛の指を締め上げる。

「分かりますか……田中さんの内側が、私の指の形に開いていくのが」
「んぅっ!」

少し動かされただけで、れいなの腰が動いてしまう。
茉凛の指をより深くへ誘おうとしてしまう。
566 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:39
「ふふ……嬉しい。もっと欲しいのですね」

茉凛は妖しい笑みを浮かべながら、親指でれいなの狭間の上にある突起を転がした。

「やっあっ」

その瞬間、意思とは無関係に大きく体が跳ね、自分から腰を揺らしとった。
もっと茉凛を感じたい、気持ち良くなりたいという想いが溢れ出て来たみたいやった。
茉凛はそんなれいなの想いに応えるように、くるくると親指で突起を転がしながら、
中の指を無駄のない動きで素早く突き上げていく。

「はぁっ! んっ茉凛っ」
567 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:40
入れただけでも感じるのに、こんな事をされたらおかしくなってしまいそう。
時折水が狭間に入り込むのが分かったけど、
それすら気にならんほどに、れいなは茉凛の指に翻弄された。

「待っ……、やぁっ刺激……強過ぎっ……んゃっ!」

「ですが……全て田中さんの好きな場所でしょう?」

突起を弄りつつも、茉凛の中指が入り口に引っ掛けるようにしてクイクイと刺激する。

「ダメ、ダメってばっれいなの体変になる……ひゃっ……」
「そんな風にダメって言われたら……余計にしたくなります」

「ぅうっバカ茉凛っ」
「バカでも構いません……田中さんにこうして気持ち良くなっていただけるのなら」

甘えるようにれいなへ頬ずりする茉凛。
艶めかしくて、でもどこか無邪気さを含ませたその仕草は、れいなに更なる快楽をもたらした。

このまま茉凛に壊されてしまいたいような衝動に駆られる。
茉凛が与えてくれる全てを感じたいと思った。
激しいのに、慈しむような茉凛の指に、全てを委ねたかった。
568 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:41
「あっ……あ……茉凛っ」
「れいな、さん……っ」

初めて下の名前を呼ばれ、一瞬だけ思考が停止した。

「止められないほどに好きなんです……れいなさんの事……」

淀みのない、純粋な瞳が真っ直ぐにれいなの心を貫く。
茉凛に見つめられるだけで、普通じゃいられんくなる。

「茉凛っ……!」

切なさにも似た想いを抱え、れいなは茉凛を抱きしめる。
そんなれいなを、茉凛もしっかりと抱いてくれる。

無垢過ぎるその瞳に映されながら、れいなは茉凛の腕の中で、終わりが来るまで乱れ続けた。
569 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:42
...

全てが終わった後、れいなと茉凛はすぐ岸に上がり、岩に寄り添って腰かけた。

れいなは……自分の服を全部濡らしてしまったけん、
今は木の枝に引っ掛けて乾かしとう途中。
その間、茉凛の上着を借りる事にした。
サイズが違うおかげで、それはれいなの腰まですっぽり覆い隠してくれる。

茉凛はと言うと、あのワンピースを着て、濡れ髪を風に晒しとう。
何も着てない茉凛も綺麗っちゃけど……
服を着た今この瞬間も、変わらず茉凛はれいなを見惚れさせる。
570 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:43
「茉凛はもう泳がんでいいと?」
「……もう十分ですよ。むしろ泳ぐよりも、こうしたい気分です」

言いつつ、れいなの背をそっと抱く茉凛。

「やね……」

れいなも頷いてから、茉凛の肩にこつんと頭を凭せかけた。

「ねえ。茉凛はもうさっきみたいに呼んでくれんと?」
「え?」
「れいなさん、って」
「!」

瞬く間に茉凛の頬が赤く染まる。
さっきまで涼しい顔でれいなを乱しとったのに、こういう初々しさはいつまでも消えん。
571 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:44
「っ……れい……なさん……」

囁きにも似たか細い声。

だけど、れいなの耳にはしっかり届いた。

「んふふっ」

茉凛のこんな人間味のある表情を見られるのは、ごく限られた存在のみ。
それがれいなである事がたまらなく嬉しい。

茉凛が浮かべる微笑は、他のどんな子の笑顔よりもれいなの心を温かくさせる。

安らぎにも似た感情と愛しさが心を埋め尽くした時……
抗えん睡魔が、今になって押し寄せて来るのを感じた。
やっぱり、想像以上に体力を消耗しとったみたい。
572 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:44
「……」

そのまま成す術もなく瞼が下がっていく。

「れいな……さん?」

整った手が、れいなの髪を戸惑いがちに撫でてくれるのが分かる。

「茉凛……れいなが起きるまで、離れんとって……」

手のひらから彼女の優しさが流れ込んできて、睡眠欲を更に掻き立てる。
この心地良い感覚を受け入れたら、きっといい夢を見られる。
そんな確信があったから、れいなはまどろみに身を浸す。

茉凛のまとう水の匂い。
そして過ぎゆく夏の香りが、れいなを癒してくれる。
573 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:45
...

「……どうしよう……幸せ過ぎて、狂いそう」

夢と現の間の世界で、茉凛の囁きが聞こえる。

それと同時に、れいなの全身が柔らかで温かな感触に支配された。

「もう決して離しません……れいなさんが目覚めた後も、夏が終わっても……ずっと」

もう置いて行かれる事はないのだと。
その安堵感を胸に抱いたまま、れいなの意識は夢の世界へと溶け消えた。
574 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:46
おわり

おかまりと姉さんが最後空気ですみません。
575 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:41
闇で啼く私のカナリア
576 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:43
...

とある国に、美しい声でさえずるカナリアがおりました。
カナリアは色鮮やかな翼を広げて軽やかに歌い、聴く者全ての心を癒し続けていました。
そんな中、誰よりもカナリアに心奪われている者がおりました。
それはその国の姫君でした。
宮廷では常に謀略に晒されている姫にとって、カナリアだけが唯一の救いであり、癒しでした。
姫はカナリアの歌声が耳に届く度に願っていました。
どうか自分一人の為に歌って欲しい。
私だけの為に存在して欲しいと。
とうとう想いを抑えられなくなった姫は、カナリアを城に連れて来るように指示し、
逃げられないよう片翼をもいでしまいました。
更には鳥篭の中に幽閉し、他の誰にも触れさせないようにしました。
カナリアは自分だけものであると知らしめる為に。

……
…………
577 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:44
...

浅い眠りと覚醒の間際を行き来して、どのくらいの時間が過ぎたのか。
素直にまどろみに浸りたいのに、意識だけは現実側にあって、耳があらゆる音を拾ってしまう。
吹きすさぶ風の音、荒れ狂う雨音……
それが妨げとなって、れいなを深い眠りには導いてくれんらしい。

そんな音の群れに、新たな音が加わった。

あれはれいなの携帯の着信音。
それが数コール続いた後に、ふっと途絶える。

『……はい、宮澤です……』

……ん?
茉凛の声……?

茉凛の声が耳に届いた瞬間、“あの出来事”が夢でない事を改めて実感する。

ああ、そっか。
“あれ”から、れいなはまた意識を失ったんよね……。
578 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:44
『はい、そうです……あ、いえ、こちらこそ……。
……れいなさんにはいつもお世話になっております……』

え?
れいなが何?

『ええ……。彼女は今お休みになっておりまして……。
すぐにお起こし致しましょうか?』

……一体誰と話しとう?
何で今れいなの名前が出て来ると……?

『そうですか……ええ……。
私はそのつもりでおります……この嵐ですし……。
はい、勿論です。ありがとうございます……それでは……』

その言葉を最後に謎の相手との会話は終わり、
部屋を支配するBGMは再び雨風の音だけとなった。
579 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:45
...

「んん……茉凛……?」

うっすら目を開けると、薄闇の中にぼんやりと茉凛が佇んどう。
カーテンを完全に閉め切っとうわけじゃないのに、室内は薄暗く感じる。

茉凛の傍へ行こうとしても、何かが腕を戒めてそれを阻む。

れいなの右手首には、金属の手錠が片側だけ掛けられとった。
もう片方の輪は、鎖を介在しベッドの柵にはまっとう。

相も変わらずれいなは拘束されたまま。
……それはつまり、茉凛は未だにれいなを解放してないって事。
580 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:46
...

どうしてこんな事になったんやろ。
れいなはただ、今日という日を、茉凛と楽しく過ごしたかっただけ。
茉凛の部屋で、彼女の書いた小説を読ませてもらったり、一緒にDVDを見たり……
時折内容について触れて笑い合って。

この時までは、充実したオフを過ごせると信じて疑ってなかった。

そしてDVDを見終わった後。
茉凛に勧められるまま、彼女が淹れた“とっておきのお茶”に口をつけた。
その中に、睡眠薬が混入されとったとは夢にも思わずに。
581 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:46
...

「……」

床に散らばったれいなの衣服はベッドからは遠くて、拾いに行く事もできん。
ただ、れいなの素肌はやわらかいブランケットで覆われとって、寒くはない。
茉凛のその優しさが悲しかった。
最初っから自分本位にれいなを犯してくれたら、茉凛を憎む事もできたのに。

そういえば、この状況……茉凛の書いたあのカナリアの小説によく似とうね。
さしずめ、れいなは鳥篭のカナリア。
そして茉凛は孤独なお姫様といったところか。
582 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:47
...

「あ……田中さん。お目覚めですか?」

茉凛は手錠の鎖が擦れる金属音に反応したのか、こっちに歩み寄って来る。
彼女の手には見覚えのある物が握られとった。

「れいなの携帯……」
「はい……つい先ほど、田中さんのお母様からお電話がありまして。
すみません、勝手に出てしまって……緊急の用事だといけないので……」

茉凛はそれを折り畳み、背の高いラックの上に置く。
やっぱり携帯を返してくれる気はさらさらないらしい。
583 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:48
「……ママ何て?」

「この嵐ですから、田中さんの事を心配しておりましたよ。
外に出るのは危険だという事で……お母様からきちんとお泊まりの許可をいただきました。
……今夜は田中さんをよろしくと」

そう言って茉凛は艶めいた笑みを浮かべた。

「これでしばらくの間は……誰にも邪魔されません」

それでれいなは本能的に察知する。
また……熱に浮かされた時間が始まるんやって。
諦めにも似た思いが心を占拠する一方で、れいなの体の中心が疼いた。

……自分がここまでいやらしいなんて、数時間前までは気付きもせんかったのに。
584 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:49
...

『なんでれいなにこんな事できると!』

薬入りのお茶を飲んでから一番最初に目覚めた時……
れいなの心の中には恐怖と怒りしかなかった。
当然の事やと思う。
気が付けば自分は裸にひん剥かれて、ベッドの上で拘束されとったんやから。

それこそ、れいなは怒鳴り散らして茉凛に汚い言葉も浴びせかけた。
どうせオモチャの手錠やし、もしかしたら壊れてくれるかもと一縷の望みにすがり、力任せに引っ張って暴れたりもした。
それでも意外と頑丈な造りをしたそれはビクともせんかった。
585 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:49
茉凛の唇に噛み付いたり、肌を引っかいたりしても、彼女は怯まんかった。
その上、『好きです』『愛しています』と
切実な瞳で囁かれ、れいなはとうとう何も言えんくなった。
そもそも体格に歴然とした差がある茉凛に、力で敵うわけがない。

立て続けにイかされて、最後には意識を失う……
それを何度も繰り返された事で、れいなの抵抗する気力は徐々に削がれてしまった。

茉凛が満足したらきっと解放してくれる……
そう信じて、れいなは大人しく茉凛に抱かれる事に決めた。
けど、回数を重ねる毎に茉凛はエスカレートしていった。
そしてそれに比例するように、れいなの体も敏感に、貪欲になっていく。
586 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:50
...

「田中さん……私、もっと田中さんが欲しいです……」

ひとつ囁くごとに、茉凛からのキスが降って来る。

「っん……!」
「……ずっと、田中さんの事だけ感じていたい……」

繊細な指先とやわらかな唇が徐々に下へと伝い落ち、
その度にぞくぞくと背筋が震えてしまう。

「はぁ……茉凛っ」
587 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:51
薄く開いた唇から濡れた舌が伸び、とうとうれいなの狭間まで到達した。

「やっ! そこ、んあっ」

茉凛の舌先が筋に沿って丁寧に往復する。
そしてわざと粘ついた水音を響かせ、唾液と蜜を全体に引き伸ばしていく。

「ひゃ、あぁ」
「……私を……田中さんの恋人にして欲しいとまでは言いません……。
ですが、今だけは……どうか私だけを見て……」

茉凛の湿った吐息がかかり、お腹の奥まで甘い痺れが走る。

「あっやぁ……! 茉凛っ熱……っ」

吐息も舌も……茉凛の何もかもが、焼けそうに熱い。
その温度は茉凛の想いそのものを宿しとうみたいで、れいなは息を詰める。
物静かに見えて、その内に秘めた熱さはきっと誰にも負けん。
そんな茉凛の情熱がれいなに注がれとうって思うと、憎みもできん。
むしろ全部を許してしまいそうになる。
でも……愛していいのかは分からん。

茉凛は綺麗。
こうなる時までは、一緒におって楽しかったって断言できる。
それにほっとけんとも思う。
ただ、それが恋かと聞かれたら……。
588 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:52
「あっ!? ちょっそんなっ!」

ぐちっといやらしい音を立てて指を中に押し込まれ、反射的にれいなの両足が強張る。

「こっちの方も……幾度となく収縮して、寂しそうでしたので……」

戸惑いがちだったはずの茉凛の指。
けど、れいなの奥からまた蜜が滲んだのが分かると、ぐいぐいと突き進んでくる。
れいなの中はすぐにそれに順応し、奥深く飲み込んでいく。
むしろ、れいなは自分から腰を押し進めとった。

「はあっ茉凛……っ」

指を突き立てながら、その上にある突起を強く吸い上げられると、
れいなの足先がピンと突っ張り、背中が反り返った。

「んっぁあっ!」
「ん……嬉しい……こんな私でも、田中さんを感じさせる事ができる……」

そういうつもりじゃないのに……れいなの体は茉凛を煽るように妖しくくねる。

「私で……私で昇り詰めるところを見せて下さい……っ」

それに呼応して、茉凛の指と舌の動きも容赦なく速度を上がっていく。

茉凛が上目でれいなを見上げた瞬間。
腰骨から一気に強い痺れが駆け上がった。

「茉凛っやぁあっ!」

茉凛の瞳に見つめられながら、れいなはもう何度目か分からん絶頂を迎えた。
589 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:54
...

夜になり、雨脚はこれまで以上に勢いを増しとった。
どうやら完全に暴風域に入ったらしい。
朝出かける時はあんなに晴れとったのに……。

茉凛の横顔を盗み見ると、彼女はどことなく気分が高揚しとうように感じた。
ささやかな表情の変化やけど、れいなにはそれがよく分かる。

「なんか茉凛……妙に嬉しそうっちゃね」

「……そうですね……不謹慎ですけれど、嬉しいです。
嵐が長引けば長引くほど、田中さんと二人きりでいられる時間が増えるという事ですから……。
それに私はやはり……こうして部屋の中に籠っている方が性に合っているのかもしれません」

ほのかに笑ってから、茉凛は窓に向かって歩いていく。
そしてカーテンに手を掛け、外の様子を窺う。
590 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:55
暴風雨はまるで銃弾のよう。
暗い色を映した窓ガラスをひっきりなしに叩き続ける。

「ずっと……この嵐がやまなければいいのに……」

その直後……まるで茉凛の囁きに応えるように、ピカッと閃光が走った。
そして鼓膜を揺さぶる凄まじい轟音。

「ひっ……!」

言ったそばから、茉凛は落雷の音に顔を引きつらせ、
すぐさまれいなの懐に飛び込んで来る。

さすがのれいなもさっきのやつにはビビった。

「ち、近くに落ちたかもしれんっちゃね……」

今も地響きのような不快な音が尾を引いとう。

茉凛はれいなの肩に顔を埋めながら、ぎゅっと抱き寄せて来る。
……微かな振動が伝わる。
それは茉凛の体の震え。
591 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:56
「怖い?」

れいなの問いに、茉凛はこくこくと首を縦に振る。
自由な方のれいなの左手が、自然と茉凛の頭へ伸びていく。
そしてその髪を撫でたのとほぼ同じタイミングで、またしても雷鳴が響き渡った。

「っ!!」

茉凛の体が魚のように大きく跳ねる。

「田中さん、田中さんっ……」
「え、ちょっ何、茉凛……」

茉凛はれいなにより強く顔を押し付け、声までも震わせる。

「私の傍にいて下さい……私を離さないで……」

喉の奥から搾り出すようなうめき。
こうして怯える茉凛をはねつけられるわけがない。

「……わかった。れいなは茉凛の傍におるよ。
このまま離したりせんよ。大丈夫やけんね」

戸惑いながらも、れいなは片腕だけで茉凛をあやし、優しく抱きしめる。
少しでも茉凛が安心できるように。
すると、茉凛の体の震えが徐々におさまり、余計な力が抜けていくのが分かる。

「田中さん……嬉しい……約束ですよ……」
「うん」

そうして、茉凛は心底安堵したように瞳を閉じた。
592 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:57
...

……
…………

翼を失ったカナリアは、二度と飛び立つ事ができません。
ただカナリアにできる事は、歌う事と、鳥篭越しに空を見上げる事だけ。
今日もカナリアは澄んだ啼き声を響かせます。
そして姫は恍惚とした表情でその歌声に酔いしれるのです。
カナリアの紡ぐ音色に哀しみが宿っている事さえ気付かずに。

……
…………
593 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:58
...

二人で抱きしめ合っとううちに、いつの間にか雷鳴も遠のき、
茉凛はすっかり調子を取り戻した。

ただ……れいなは未だに意識が朦朧とする。
薬の効果はもういい加減抜けてもいいはずっちゃけど……。

そんなおぼろげな世界の中で、茉凛の存在だけがリアルを感じられる。
今のれいなは一人で食事する事もトイレに行く事もできん。
茉凛によって生かされとうのと同じ。
まさに鳥篭の中で飼われとうみたい。
594 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:59
「ん?」

ふと気が付けば、茉凛がれいなの携帯を使って
文字を打ち込んどう姿が目に入った。

「茉凛、何しとうと?」

訝しげに目を細め、茉凛に訊ねると……
彼女は悪びれもなくこう言い放った。

「田中さんの代わりに、お母様にメールを送信致しました……。
『嵐が止んでも、しばらくの間は家に帰るつもりがない』と」

「っ茉凛……!?」

自分の耳を疑った。
それはつまり、れいなの名を騙ってメールを送ったって事?

「茉凛っそんな勝手に……なんで……なんでよ!」

「何故って……田中さんは約束して下さったではないですか……。
私の傍にいてくれると……私を離したりしないと。
ですから……もっと一緒にいられる手段を取ったまでです」

「な……」
595 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 22:01
……言葉が出て来んかった。

茉凛は明らかにれいなの言った事を“曲解”しとう。
でも、茉凛にとっては自分の理念に沿って行動しただけであって、それは真実に他ならん。

れいなを真っ直ぐ見つめるその瞳は、どこまでも澄んで迷いすら感じさせん。
それこそ、茉凛は何でもかんでも人の言う事を
ストレートに受け止めて、一途に信じ込んでしまうんやと思う。

あの何気ないれいなの言葉が、茉凛の心を縛り付けてしまった。
ああ。茉凛が壊れてしまった。

……ううん、本当はもうずっと前から壊れとった。
でも。
茉凛は純粋過ぎるから、きっと自分が壊れてしまった事にも気付いてない。
茉凛が強くない事は分かっとったのに……
こうなってしまった以上、れいなはどうする事もできん。
596 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 22:01
いつの間にか溢れた涙が頬を伝い、シーツに染み込んだ。

「田中さん……何故泣くのですか……?」

茉凛はさっぱり分からないと言いたげに、おろおろと狼狽する。
それはまさに、善悪が判断できん幼い子供さながらの言動。

「大丈夫ですよ……私がずっとお傍におりますから」

そう言って、ゆっくりと歩み寄り、そのしなやかな長い腕でれいなを包み込む。

「ずっと……一緒です」

幸せそうな囁きが、れいなの耳をくすぐる。
れいなは抗えずに茉凛の胸に頬を預け、涙を流すだけやった。

月さえも見えん、闇夜に染まった世界。
夜明けはまだ来ない。
597 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 22:02
おわり
598 :田舎娘の唄 :2015/08/23(日) 22:46
田舎娘の唄。

愛香は今までご主人様の道具でした。
でも、ご主人様に使われるのは最上の喜びでした。
いつも濡らしておかないとご主人様には怒られてしまいます。
今のご主人様、梨沙ちゃんはそういうことをしません。
愛香ちゃんは にんげん なんだよ。道具じゃないんだよ。
とおっしゃいます。
意味がわかりません。
愛香が道具じゃなかったら何でしょう。
梨沙ちゃんはそれがにんげんってことなんだよ、と優しく教えてくださります。
今までみたいにわからないことがあっても殴られたり蹴られたり踏まれたり叩かれたりしません。
梨沙ちゃんは愛香が間違えても、頭を撫でたりぎゅっと抱きしめてくれたりします。
もう叩かれることはありません。
ちょっとさびしいです。
道具はさびしさなんか感じないからおかしな話なんですけどね。
今のご主人様は梨沙ちゃんと呼んで、とおっしゃいます。
前のご主人様の前で裸になったり、ご主人様の息子を舐めたりしても恥ずかしくなかったのに、梨沙ちゃんと呼ぶのだけは恥ずかしくなります。

愛香がまだ道具だと信じてた時に前のご主人様のお館で さんげき が起こりました。
うたという道具がご主人様を死なせてしまったみたいです。
愛香が会ったにんげんは、ご主人様と梨沙ちゃんを含むご主人様のご友人とそれからメイドさんです。
メイドさんも梨沙ちゃんに引き取られて、今も一緒に暮らしています。
愛香が せいり という道具として使えない時にお世話してくれたメイドさんです。
梨沙ちゃんは愛香が せいり になると優しい言葉をかけてくださりますが、身の回りのお世話は愛香自身がしなくてはいけません。

うたという道具は愛香は見たことないんです。
今も信じられません。
梨沙ちゃんは何度も会ったとおっしゃってますが、本当に信じられません。
疑うわけじゃないんですけど。

梨沙ちゃんがご主人様のご友人として何度も愛香の前に立ちました。
その時は、両手を後ろ手に拘束されたり目隠しをされたりしました。
そして梨沙ちゃんはご主人様が席を外すと囁くのです。

あなたが道具なら、あなたがうまく濡らせるように贈られた張型は道具じゃないの?
なぜ道具が喋れるの?
張型は喋れないのに。

ーー申し訳ありません。梨沙さま。
答えた愛香の瞳からは熱い涙が頬を伝います。
ーー粗相をした愛香にお仕置きをお与えください。
こう返す頃にはご主人様が戻ってきます。
道具として使われる喜びを享受している愛香がなぜ涙を流してしまったのか。
張型を使って濡らし、ご主人様の息子をいつでも迎え入れられる幸せ。
道具がうまく使われなければ、叩かれたり忘れられたり、ゴミとして扱われるのは当然なんです。
それをわからない道具がいたのでしょうか。
本当に道具だったのでしょうか。
ご主人様を死なせる道具が存在することに愛香は驚いています。

梨沙さまが来ると愛香をうまく使いこなせるよとご主人様は喜んでくださりました。
いつものように濡れそぼった愛香にご主人様の息子が入っていきます。
ペチペチと愛香を叩きながらご主人様のピストン運動が始まります。
愛香はだんだんと呼吸が荒くなりあんあんという声が出てしまいます。
そうすると梨沙さまは愛香の耳元で囁くのです。

道具があんあんと言うなんておかしいわね。

ある時は目隠しをされたままで、またある時は体のどこかを拘束されたままで、いつものご主人様との行為と違うからでしょうか。
囁かれると愛香の瞳から涙が落ちてしまうのです。
ーー愛香はご主人様に使われて幸せです!
答えた矢先、梨沙さまがまた囁くのです。

話せるということはあなたは道具ではないわ。
にんげんよ。

愛香が道具でなかったら何でしょうか。
梨沙ちゃんがおっしゃるように にんげん なのでしょうか。

さんげき の はんにん はまだ捕らえられていないみたいです。
にんげん を死なせる道具なんてあるんでしょうか。
それとも愛香みたいに道具じゃなくて にんげん だったのではないでしょうか。
うたという道具がいたなんて、夢かまぼろしなんでしょうか。
愛香にはわかりません。

愛香は道具から にんげん になりたてなのですから。

END.
599 :1gVLseWU8br8 :2015/10/12(月) 14:05
It's really great that people are sharing this inooimatrfn.
600 :夜桜 :2017/06/04(日) 21:15
私がそこを訪れたのは、会社の生田先輩から「はるなんさー、実はSMショーをやってるバーがあるんだけど興味ある?」と誘われたからだ。
興味を持った私は「じゃあ日曜の夜に、ストレス発散で行きませんか」と返事した。
夕方、昼間とは違う冷たい風が桜の硬い蕾を撫でていく。
受付で生田先輩は会員カードを見せた。
一見の私には「退出時に会員カードを作るかどうかお聞きします」と言われた。
その時には作るつもりなんてなかった。
いや、その気持ちには今も嘘はついていない。
店内は薄暗く、生田先輩と密着するように座った。
赤いボンテージという胸の谷間をほうりだしたような格好でオーダーを取りに来た店長に聞いたおすすめのお酒を頼んだ。
「店員へのおさわりは厳禁ね」と生田先輩から注意されると、ちょうどよくお酒が届き、乾杯する。
きっとまっ平らな自分の胸と店長のふくよかな胸を何度も見比べていたからだ。
柔らかそうな白い肌が薄暗い店内で青く発光してるように見えて、妖しさを感じていた。
先輩は、何でもよくできるなぁ、と感心してしまう。
よく冷えた甘口スパークリングの日本酒が喉をとおる。
炭酸のようなシュワシュワとした喉ごしに酔いを感じた。

客の多くは冷静で、何が起こるか知っているようだった。
私みたく一見の客は元々来店が少ないのだろう。
それだけで商売が成り立つとも思えないけれど。
一見には紹介されない高価なサービスが存在するのだろう。
客席より一段高いステージに真っ白なライトが当たる。
そこには、赤いボンテージ姿は同じだが、店長とは違う背の低い浅黒の女性が立っていた。
片手には鞭だろうか、黒くて固そうな紐のようなものを持っている。
コンクリートの床に鞭を一度叩きつけると、奥から別の女性が出てきた。
「今日は、さくら女王様とはーちんか」
生田先輩は顔を見ただけで、誰なのかわかるぐらい通っているようだ。
黒髪の少女みたいな細い体躯に真っ赤な首輪と、手枷足枷をつなぐ銀色の鎖がジャラジャラと妖艶に鳴り響く。
天井から降りてきた輪に両手の鎖を繋げると、まるで万歳をしているようだ。
彼女は、女王様と違って全裸だった。
下の茂みは逆三角形にきれいに剃られている。
胸を隠すものもない。
かかとがペタリと床につくぐらいまで下げられると、私はなぜだかホッとした。
ショーが始まってから、静かに進められていく行為の一つ一つに緊張を覚えていたのだろう。
女王様が持ち出したのは、SM用の赤い蝋燭だった。
低温だからやけどする心配なしと生田先輩が耳に唇を添えて教えてくれる。
先輩の声が空気の振動となって、耳にふれると、ドキドキした。
なぜそんなことを知っているのかどうでもよくなるぐらいショーに目を奪われていた。
真っ赤な蝋が涙のように落ち、白い肌に艶やかに咲く。
ビクンと体が跳ね、筋肉の筋が浮きあがる。
そして、肌がほのかに赤く染まっていく。
蝋が落ちて熱さを感じているのに、彼女が興奮していくのがわかった。

ーーこの興奮を私は知っている。
元彼に目隠しされたとき。
手錠してみようなんて、自由を奪われたとき。
エクスタシーを学んだ。
私もあそこで、ステージで見られていたい!
見られながらエクスタシーを感じたい!
601 :夜桜 :2017/06/04(日) 21:16
何度も何度も落とされる蝋のすべてを彼女は受け止めていた。
体をねじったりして逃げ出そうとする真似すらなく、熱さを感じてはより一層の興奮を甘受しているように見えた。
他の客からも感嘆の声が漏れる。
ジュワ……という音ともに彼女の股間から液体が漏れだす。
できあがった大きな水溜まりに気づいた女王様は、器用に鞭を股間に這わせる。
「申し訳ありません。女王様の躾にエクスタシーを感じておりました。失禁を許してしまったこの奴隷にどうか罰をお与えください」
発せられた言葉がゾクゾクと背中を駆け抜ける。
「罰を与えるほどおまえが良くできているかって? おまえはただの玩具だよ」
バシンと大きく股間めがけて鞭が落とされる。
今度こそウッと大きく呻き声をあげた彼女だったが、その行為にも興奮を覚えているように見えた。
その様子に心まで堕ちてしまったのかもしれない。

さくら女王様に「お客様で体験したい方はいますか?」と聞かれ、先輩の存在を忘れておずおずと手を挙げていたのだ。
人よりも浅黒い肌に縄が入り、蝋まで体験して、これをずっとやっていきたいと思っていたら、女王様から「明日から来ない?」と心を見透かれるように誘われた。
翌朝には辞職願を提出し、午後にはまたこちらのバーへと足を運んでいたのが去年の春。
やっと一年が経つ。
さくら女王様のご寵愛を受けて、今はどんなプレイでも心からありがたく受け入れられるまでになった。
VIPのお客様のどんなご要望でも、初めてのお客様から受ける嘲笑や罵声にも感謝を忘れない。
笑顔で頭を下げる。
「ありがとうございます、またのお越しをお待ちしております」

END.
602 :案山子 :2017/09/01(金) 20:55
このバーはどのような性癖性指向に関わらず、入店が許されているのは女性のみでSMショーも女性しか出演しない、いわば男子禁制の女の園だ。
私のようにOLを経験してからこの世界に飛び込むのはだいぶ珍しいことのようだった。
今日も一人、若い娘が面接にやって来た。
「みんな集まって」
ふくよかな体つきの聖店長が声をかけると真っ白な肌に短い黒髪が初々しい女性が一緒に入ってくる。
さくら女王様のリードで私も四つん這いで近くへと移る。
簡素な服は着せてもらっているが、犬座りでニコニコしているとだいぶ驚いた表情を見せた。
そして、すんません! と言いながら今は接客のはーちんが飛び込んでくる。
「全員いるわね。今日から働いてもらう……そうね、メープルちゃんよ。みんなよろしくね。自己紹介してもらってもいいかな」
アイドルのような愛くるしい笑顔だが、聖店長も女王様である。
ショーにはあまり出演されないけれど。
「あのーあのーあのー、め、メープル、です。あのー、父の借金の返済が大変なことになっていて大学在籍も諦めました! こういう世界は初めてですがよろしくお願いします!」
かたさの残る若い声と直角のお辞儀が、彼女の真面目さを物語っているようだ。
「まず接客についてもらう先輩のはーちん」
「よろしくやでー」
「それから女王様兼M女のはるなんとさくら」
「よろしく」
軽い気持ちでひらひらと片手を振ると、メープルちゃんは「は、はぁ」と口を動かしペコリと軽く頭を下げる。
その様子を見てか、さくらちゃんは恭しくお辞儀をして挨拶を返した。
「よろしくお願いします」
聞いた話によると、さくらちゃんは男性に女王様兼M女として飼われていたそうだ。
こういう仕草を見ると女性より男性にモテそうだなとは感じてしまう。
「あ、あのー、よ、よろしくお願いします」
口癖は「あのー」みたい。なんだか面白そう。
「さて、と。今日はメープルちゃん歓迎のショーを行いたいんだけど、みんなどうかしら?」
「賛成です」
「異存なし」
「ええよ」
私とさくらちゃんがSとMを日毎に入れ替わる形でのショープレイが常態化していたため、新しい風を入れるのは当然だ。
「じゃあ、やろう! おめでとう」
その言葉をきっかけに拍手が浴びせられる。
「あ、あのー、ありがとうございます」
かしこまったように小さくなりつつも、歓迎されて頬が桃色に染まる。
「メープルちゃんはセックスするとき、どうされるのが好き?」
聖店長の直球な質問に、メープルちゃんは息を飲み込んだまま顔を真っ赤にして動かなくなってしまった。
夏休みが終わった頃に目立つ案山子みたいに直立不動の姿勢だ。
私たちは何かに気づいて顔を見合わせる。
ははぁ、これはどうやら初物ですね。
うん、うんと店長とみんなが頷く。
「じゃあ、アイデアを募集します!」
思いつかないからって私たちに投げてきたー!
ううん、これは給料アップと休暇を得るチャンスだ。
たぶんだけど。
あっ! 初めてで羞恥心があるのなら逆手にとってこういうのはどうだろうか。
早速、店長に相談するといいわよとすぐに返事がもらえた。
もしかして、考えるの面倒で本当に私たちに投げてる可能性もあるけれど。
603 :案山子 :2017/09/01(金) 20:56
メープルちゃんは今、何も見えない、何も言えない状況でステージに立たされている。
鼻と口の周りだけ空いた全頭マスクを被り、小さい穴がいくつか空いたピンポン球大のボールを口腔に挟み、そのボールをバンドで顔に固定。
両足を肩幅に広げ、バーと鎖が一体化した足枷をはめる。
カチャンという錠の締まる音に、興奮が少しずつ客席へと伝わっていく。
そのまま、腰にはペニスバンドをつけてあげる。
誰にも触られてないであろう、ふさふさとした繁みが可愛らしく、まだ使える両手で隠そうとするも異変に気づくがどうしようもできない。
ただボールからはふごーふごーという興奮しはじめた息だけが漏れる。
手枷を持ったさくらちゃんが奥から登場すると、客席からは歓声があがる。
そう、ステージに立ついる初めて見る女性の反応を客が楽しみに待っている。
準備万端といきたいところだが、最後の仕上げがある。
お辞儀をするように倒し、両手と首を木製の枷で固定する。
メープルちゃんは喉奥からウッと悲鳴をあげてきたが、声が出せないことに怯えたのか静かになってしまった。
その代わりに肘や腰、膝が小刻みに揺れて緊張が隠せないようだ。
いいよ、緊張はいくらでも快楽に変えてくれるから。
私の脳みそもジンジンと快楽を感じ始める。
メープルちゃんの透き通るような白さだった肌は、鼻の頭や乳首が赤く
色づいている。
秋セメスターからは性の高等教育と研究が待ってるよ。
装着したペニスバンドのそれをさくらちゃんが舐め尽くすと、自らの泉へと挿入する。
私は、鞭を振り上げメープルちゃんのお尻へ一発叩くと、彼女からはヒッと鳴き声が聞こえ、びくんと腰を引こうとする。
すると、さくらちゃんに入っている模したそれがより奥へと突っ込まれる。
新人の悲鳴と、いつもとは違う腰の動きから生じる喘ぎ声がハーモニーをステージで響かせる。
何をしているのかわかっているのだろうか。
何をされているのかわかっているのだろうか。
絶え間なく口から落ち続ける涎に。
終わりの見えないスパンキングの痛みに。
快楽を感じているだろうか。
新人がいなくならないように、痛みと恐怖で心を縛り快楽から体を逃げ出さないように抑えつける。
私が初めてこのバーで望んだそれを教え込んであげよう。
604 :案山子 :2017/09/01(金) 20:57
END.

読み手も書き手もほとんどいなさそうですが。
605 :一瞬の冷や水、永久の炎 :2017/09/10(日) 20:46
小春の教育係になってから、とんでもないことばかり起きる。
カーテン開けてくださいに始まり、録画予約ができません道重先輩やってくださいだの電話線どうやって引いたらいいんですかだの、どう考えてもこれでは雑用係である。
モーニング娘。は女性アイドルグループであり、ストーカー対策として活動中に度々の引っ越しを強いられる。持ち物はなるべく少なくシンプルに。それでも、家が変わっただけで前はできてたことが急にできなくなるのもざらにある。だから、さゆみは先輩として後輩の小春が一日でも早く活動と付随する引っ越しに慣れてもらいたくて呼ばれたら何でも行ってしまった。
コンサートツアーではホテルの部屋が同じで、小春からの一緒のベッドで寝てくださいというお願いは可愛いものがあった。しかし、同じベッドでは疲れが明日まで残る可能性もある。入ったばかりの小春とさゆみとの年齢差は小さいように見えて体への影響は大きい。
別のツアーで、やっぱり同室になった。教育係だから、同じ部屋のほうがスタッフやマネージャーにとって都合が良かっただけなのかもしれないけど。

「小春、マネージャーさんにお願いしたんです。道重さんと一緒じゃないと寝れないって」

了承するマネージャーもマネージャーだ。道重さん、道重さんと慕ってくれるのは素直に嬉しい。でも、本当のところはただわがままなんじゃないか、という考えが頭をよぎる。教育係という名のわがまま受け止め係。先輩だからやってください、という魔法の言葉。

「道重さん、大好き!」

と笑顔で言われて幼さの残る体をぎゅーと押しつけられたら悪い気はしない。第二次成長期といえば、体つきが子どもから大人へと変化していく。体毛が一部分だけ濃くなったり、胸とお尻に脂肪がつきはじめたり、初潮が訪れたり、体の変化に心が追いついていかない時期でもある。さゆみ自身、親や先輩に迷惑をかけてやってきたから、同期のいない小春がわがまま言うのもわかる。どうしていいかわからず、心配なのだ。それでも、身長だけ伸びたような細い体をぎゅーと抱きしめてあげると、ニコッと笑って「だぁいすき」と甘ったるい声でじゃれついてくる。嫌だ、と否定してしまったら、小春はどんなに傷つくだろう。教育係やりたいと言い出したのはさゆみなのに、できませんと放り出すのも嫌だった。
606 :一瞬の冷や水、永久の炎 :2017/09/10(日) 20:47
「道重さん。一緒にお風呂入りませんか?」

くすんくすんと泣き出しそうな小春を見ると心配してしまう。親元から離れてホームシックなのかもしれない。姉と一緒に上京したと聞いたが、小春に呼び出されて家に行くと姉はいつもいなかった。寂しさは心を蝕む。
しょうがないなぁと湯船にお湯を溜めに行く。

「五分経ったら入ろう」
「いいんですかぁ」

小春の顔がパッと輝く。やっぱり、ただのわがままな気がする。けれど、一度了承してしまったのだから断るのは悪い。

小春が湯船に入ったから、さゆみは体の汗を流そうとシャワーを浴びる。

「道重さん? 一緒に入ってくださぁい」
「え、何?」
「お風呂、入りましょう」

小春はホテルとはいえ二人で入るには狭すぎる湯船にさゆみの腕を引っ張って入らせようとする。何だろう、わがままというには……おかしい。

「待って」

それでも小春の声に応えるべく、シャワーヘッドを定位置に戻す。汗は流したから、妙に左側が空いてる湯船へと足を入れる。
607 :一瞬の冷や水、永久の炎 :2017/09/10(日) 20:48
「道重さんって、セクシーですね」
「何を言い出すのよ」

褒められた気がして悪い気はしなかった。さっきまで泣くかのような子どもっぽい声を出していたのに。うってかわって、うっとりした声色だ。

「白い肌のほくろがすっごく。それに、脚の筋肉もついて、脚線美っていうんですかね!」
「やだ、小春。興奮しないで」
「すみません……道重さんの体がほんと思ってたよりキレイで食べてしまいたいぐらいです」
「いやいや、小春。変なこと言わないで、あがるよ」
「やっ、やです。道重さん待って」

やっぱり寂しいからわがまま言ってるだけなんだろうか。小春の焦った声にいじわるしようという気も起きなくなる。

「なぁに?」
「道重さんのおっぱいも柔らかそうで美味しそうです」

小春の視線は、二つの膨らみに向かっていた。え、やだ。やっぱりおかしい! さゆみの体を見たいがためにこんなわがままを?
小春の両手が下からさゆみのおっぱいをすくうようになでてくる。

「え、え、やだ、小春、何してんの? やめよう、こんなことおかしいよ」
「小春は道重さんのこと好きになったんです。好きならこういうことするんだよってお姉ちゃんが教えてくれたんです」

さゆみのお姉ちゃんは、好き同士じゃなきゃしないって言ってたもん。好意じゃないんだよ、小春。後輩が困ってると思ってたからなのに。否定してきたのは小春だった。傷ついたのはさゆみ。
無言で湯船から出て、バスルームをあとにする。小春は、何か言ってたみたいだけど全部無視して、バスタオルで体をふきあげる。それでも小春は出てこなかったから、下着とパジャマに着替える。そのうち黙った小春は湯船で泣いていたようだ。
ベッドに入り、少し横になっただけで眠くなる。今夜は疲れた。
608 :一瞬の冷や水、永久の炎 :2017/09/10(日) 20:49
「道重さん、さっきはごめんなさい。ああゆうのやだったなんて知らなくて」

お風呂からあがってきた小春の声で起きてしまった。でも、反応するのは癪だから、寝たふりしよう。

「道重さぁん、寝ちゃったんですかぁ」

小春の得意な猫なで声が頭痛を運んでイライラしてしまいそう。
と、瞬間、さゆみの頬から唇、首筋、手の甲と順にキスをしていく。
ライブ中以外で初めて唇にキスされた……。仕事、だけどプライベートの時間でもある夜に。
無言で抵抗しないのをいいことに、小春は先ほど触ったはずの胸の周りを撫でてくる。

「んっ」
「にひひ。道重さん起きちゃいました? 感じちゃいました?」

感じるって何のこと。さゆみが考える暇はなく、次々と指の腹と小春の唇が体のどこかへと降ってくる。そのたびに、さゆみの躯はびくっと反応し、んっという声が喉からどうしても漏れてしまう。どうしたらいいかわからない。このまま寝たふりしてたら終わるのか、それとも抵抗したほうが早く終わるのか。でも、さゆみは先輩だから後輩が悲しむ顔は見たくなかった。

「さぁて」

楽しそうな声で次に小春が触ったのはパジャマのパンツだった。
腰から手を入れて、下着や太ももを触ってくる。いやだ、気持ち悪い。そう思ったのに、ドキドキする緊張と一度強ばってしまった筋肉は元に戻らない。
609 :一瞬の冷や水、永久の炎 :2017/09/10(日) 20:50
「う、んんんっ」

さゆみの一際高い自分の声に驚く。えっ、ナニコレ。さゆみ、どうなっちゃうの。小春はパジャマの上にも手を入れて、下着の上からさゆみのおっぱいを触ってくる。いやだ、いやだ。おかしい。両手で体を触ってきても、唇や頬にフレンチキスしてくるのはやめなかった。

「道重さん、赤くなってきてますよ」

え、どこが。と目を開けてしまった。小春の顔が近くにあって、しっかりぶちゅっと唇を押し当てられる。

「んぐぐぐぐ」

手で小春を押し返す。そんな小さな抵抗虚しく、太ももを触っていた小春の手が器用にパジャマの上から胸の周り、乳首の周辺をくるくると指で円を描くように触ってくる。と、さゆみの声が内側から蕩けていくのがわかった。

「はぁ、んんんん。あぁん」

聞いたこともない自分の声に驚く。さゆみじゃないみたい。おかしいよ、小春。あなたはいったい何をしたいの。

「道重さん、早く終わらせてゆっくり寝ましょうね」

母親が子どもに諭すような口調で、さゆみの躯をゆっくり撫でまわし続ける。頬が赤くなってかわいいですよ、とか、恥ずかしいんですか? とか饒舌に話しかけてくるから余計に恥ずかしくなってくる。そうなればそうなるほど、頭のてっぺんまで蕩けていくようで、そのたびに声も変わっていく。小春はさゆみの下着の間に指を滑り込ませた。何か突起物を触られた瞬間、ビリビリと頭がしびれる感覚に襲われる。お風呂から上がったばかりなのに、ぬるっとした液体がさゆみの躯の奥からいくらでも出てきそうだ。

「気持ち悪いよ、小春。さゆみの体、おかしくなっちゃったの」
610 :一瞬の冷や水、永久の炎 :2017/09/10(日) 20:50
泣きそうになったのはさゆみだった。小春はずっと、大丈夫ですよ道重さん、おかしくないですよ、自然なことですと歌うように返事を繰り返す。

「やだ、やだぁ」

さゆみが訴えても、トロトロになった液体が出てくる突起物を何度も撫であげられるとまた大きく声が変わる。

「あ、あぁん。気持ちいいよぉ」

え、今、さゆみなんて言ったの。早く終わって欲しい。早く終われ、早く、早く、早く。でも、小春の指は何度も上下を往復し、そのたびにさゆみは声をあげ、気持ちいい気持ちいいと言いながら、頭の奥のしびれる感覚におかしくなりそうだった。そのうちに小春の指はさゆみの大切な穴の入り口をくるくると何本もの指の腹でさする。

「やだやだやだ」

もう何を言っても小春は止めてくれないのに、やだと言い、やだと言ったはずなのに次の瞬間には気持ちいいと蕩けた声を出してしまうのだった。初めて受け入れた快楽でおかしくなってしまいそうだった。

ブルルルルルル……

小春の携帯が震える。マナーモードになっていたようだ。

「はい、もしもし」

話の中身からすると、マネージャーからのようだった。明日の集合時間とかを確認しているみたい。助かった! マネージャーありがとう。電話は思っていた以上に長くなったようで、心と躯が疲れ果てたさゆみはくすんくすんと泣きながらいつの間にか眠ってしまった。

翌朝、恥ずかしくなったさゆみはいくら後輩からの誘いとはいえ乗ってしまったことに反省していた。だから、小春にも釘をさしておく。

「昨日のことは誰にも内緒だよ」
「……はい!」

小春が満面の笑みで返事したのが怖かった。
611 :一瞬の冷や水、永久の炎 :2017/09/10(日) 20:51
小春が道重さんを好きになったのは、道重さんが小春の教育係をやりたいと立候補してくれたからです。今、どうしてかと言われると悩むのですが、お姉ちゃんがほとんど家にいなくて寂しかったからだと思います。
最初はただ寂しいのもあって、道重さん、道重さんって呼んでたんです。だけど、道重さんが何でも応えてくれるから小春勘違いしちゃったんですね。道重さん、小春を好きだからここまでしてくれるんだろうなぁって思い込んじゃってました。
モーニング娘。を卒業したのは道重さんを好きだったからです。道重さんにはずっと輝いていて欲しかった。でも、道重さんが輝けるところには小春は必要なかったんです。新垣さんや亀井さんと話している道重さんの笑顔はいつもキラキラしていました。正直、羨ましかった。あのお風呂の一件以降は、小春も道重さんも吉澤さんとマネージャーさんから怒られてホテルが同室になることもなかったし、小春のわがままだってバレて道重さんと話す機会が少なくなってたから。それでも、仕事だから用があって話しかけても前みたいな、小春を心配してくれる表情とか、大丈夫だよって慰めてくれる仕草とかなくなってしまって、ずっと真顔でちょっと怖いくらいだった。でも、その真顔で真剣な表情も前は見られなかったわけで、カッコいいなと思ってしまう小春がいました。そういうのを伝えて道重さんに嫌そうな顔されるのがツラかったんです。
小春の卒業式でも一歩引いてた道重さんにどうしても受け止めて欲しくて「道重さん大好きです!」と言ったけれどオフマイクで伝えられた言葉は優しくて冷たかった。そんなでも、ファンの前では抱きしめてくれたから。小春と違って、道重さんはやっぱり大人だなぁって思いました。
小春が卒業したあとの道重さんはバラエティ番組にちょいちょい出るようになったと思ったら、いつの間にか嫌いな女ランキングに入っていて本当にスゴい! って感動しました。何が道重さんをそんなに変えたんだろう。小春の卒業がきっかけだったらいいな、なんてまた都合のいい空想に浸ってしまいます。
612 :一瞬の冷や水、永久の炎 :2017/09/10(日) 20:52
そうなんです、どんなに時間が経ってもあの夜を忘れられないんです。いつも心を燃やして、欲望を焦がす。
電話を切ったあと、すぐベッドへ戻ったんですけど、道重さんの頬に涙のあとがありました。どんなに呼びかけてもムダで、またパジャマの上から触ってみたんです。でも反応がなくて起きることはありませんでした。
なんだ、小春は道重さんの反応をもてあそんで楽しんでたんだろうなって気づいてしまったんです。欲望のままに、道重さんをおかして。それでも、道重さんが反応してくれるのがいとおしかった。小春の脳が快楽をいつまでも求められるような可愛い道重さん。大好きな道重さん。その反応すべてを小春のものにしたかった。道重さんの感情を小春に向けさせたかった。どんなことをしてでも、小春のことだけを考えていて欲しかった。誰にも見せたくない、小春だけの時間。涙のあとをペロリと舐めたらしょっぱくって、想像してた甘い初恋の味じゃありませんでした。

「モーニング娘。が好きだから」

道重さんはあのお風呂だけじゃなく、小春のわがままに応えて悩んでた事実を吉澤さんに打ち明けた理由をそう言いました。小春だけじゃないんだ。でも、小春はわがままだから、子どもっぽく好きにさせればいいとか思っちゃうんです。個人じゃなくてグループが好きだから、その輪を壊したくないっていう気持ちは、その時の小春にはわかんなかったんです。時間をかけて高橋さんや亀井さんやマネージャーさんに諭されました。でも、卒業が近くなるまで本当にわからなかった。

道重さんのあの反応が忘れられなくて、あの夜をまた思い出す。ずっと永久に身を焦がす、小春の欲望の炎です。
613 :一瞬の冷や水、永久の炎 :2017/09/10(日) 20:53
END.

さゆこは愛憎劇

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