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作者フリー エロ短編用スレ 1集目

1 :名無飼育さん :2011/10/22(土) 22:04
このスレッドは作者フリーのエロ短編用スレッドです。
sage進行でお願いします。
どなたが書かれてもかまいませんが、以下の注意事項を守ってください。
・アップするときはあらかじめ“完結”させた上で、一気に更新してください。
・最初のレスを更新してから、1時間以内に更新を終了させてください。
・レス数の上限は特にありませんが、100レスを超えるような作品の場合、 森板(短編専用)に新スレッドを立てることをお薦めします。
 なお、レス数の下限はありません。
・できるだけ、名前欄には『タイトル』または『ハンドルネーム』を入れるようにしてください。
・話が終わった場合、最後に『終わり』『END』などの言葉をつけて、
 次の人に終了したことを明示してください。
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550 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:27

「怖くない怖くない!」

ていうか幽霊より生きとう人間の方がよっぽど怖いっちゃん。

自分にそう言い聞かせ、ゆっくりと歩を進める。

ほら、周りには何もおらんやん。

「ん?」

ふと、視界の端に入ったある物に視線が引き寄せられた。
手近な岩の上に、何か布のような物が綺麗に折り畳まれて置かれとう。

何の気なしに、一番上に置かれた物を手に取ってみる。
それは……茉凛が着とったワンピースやった。

「何でこんなとこに……」
551 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:28
パシャン。

れいなの思考を遮るように、また水の跳ねる音がした。

おもむろに視線を湖面全域へと巡らせる。

「……っ!」

そこには、想像だにせん世界が広がっとった。

パサリと手からワンピースが滑り落ちる。
けど、そんな事を気にする心の余裕は皆無やった。

気が付けば、れいなの視線は湖のある一点に集中し、瞬きすら忘れて見入っとった。
552 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:29
ぷかりぷかりと水面を漂う、真っ白い人形のようなもの。

れいなは最初、彼女を人と認識する事ができんかった。
それはれいなの目に焼き付いた情景が、あまりに現実とかけ離れたとったせい。

その抜けるように白い肌は、月光色の湖面と一体化して見える。
時折長い手足で水を掻くと、ゆらゆらと連動するように湖面が揺らぐ。
今なら、湖の妖精が舞い降りたと言われても信じてしまいそう。
いや、妖精じゃなくて……水神?
そういえばおかまりが、この湖は水神様の伝承で有名って話をしよったような……。

まさか……ね。
そんな馬鹿げた考えを払拭しようとした時やった。

「……田中さん……?」

彼女はゆったりとした動きで水の寝床から上体を起こし、不思議そうにれいなを見つめた。
553 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:29
「っ、ぁ」

心臓が大きく脈打つ。

そして肺へと一気に空気が流れ込んで来るのを感じ、危うく咳き込みそうになった。
どうやら今この瞬間まで、れいなは息も止めとったらしい。

「茉、凛……?」

震える唇でかろうじてかたどる事ができた名前。

「はい」

れいなの声は消え入りそうなくらい小さいものやったけど……
それでも、茉凛は律儀にもれいなの呼びかけに応えてくれる。

透明度の高い湖水は、茉凛の肌を覆い隠す事なく、全てをさらけ出した。
けど、いやらしさを感じる暇さえなかった。
それくらい茉凛は完成された美を湛えとった。
554 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:30
「こっ、こんな時間に何しよっと?」

自分の裏返った声が、静寂を支配するこの場に反響する。

我ながら間抜けな質問やと思う。
でも気の利いた言葉が出て来てくれん。

「水浴びです」

うん、そりゃ見れば分かるっちゃけど。
けどれいなが一番気にしとうのは……。

「な、何ではだ……裸……」

「真夜中の誰もいない湖で、一糸まとわぬ姿で泳ぐのも趣深いと思いまして。
それに少し酔いも覚ましたかったので」

……いくら何でもそこまでするか?
まあ、こんなに綺麗な場所に一人でおったら、
開放的な気分になるのは分からんでもないかも。
555 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:31
「酔いを覚まして、お酒の匂いを洗い流してから
田中さんのお部屋に伺いたかったのですが……
まさかここでお会いできるとは思いませんでした」
「え……」

じゃあ、これはれいなの為でもあるって事?
れいながお酒の匂い好かんのは、茉凛は知っとうし……。

そんな事を考えよう時、茉凛が控えめな笑みを浮かべ、
こちらに向かって手を伸ばしてきた。

「田中さんもこちらへいらっしゃいませんか? 気持ちが良いですよ」

確かに茉凛を見よると、れいなも湖に入りたくてうずうずしてくる。
昼間十分楽しんだっちゃけど、夜の湖で泳ぐのも気持ち良さそう……。
556 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:31
「……それも悪くないっちゃね」

れいなはスニーカーだけを脱いで、吸い寄せられるように茉凛の元へと向かった。

足首を浸す水は昼間に比べて冷たい。
進む度に服が濡れて重みが増す。
でもそんな事は気にならん。
ただ少しでも早く茉凛のところへ行きたかった。
抗えん魔力のようなものが働いとったのかもしれん。

茉凛もれいなの方へと真っ直ぐに歩いて来てくれる。
557 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:31
遂に波紋が重なって、お互いの手と手が繋がった。
そして湖面のように澄んだ茉凛の瞳が、嬉しそうにすっと細められる。

「……では行きましょうか」
「へ? どこに?」

茉凛は問いには答えず、そのままれいなの手を引いてゆっくりと歩き出した。
558 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:33
...

「ちょ、ちょっと茉凛っれいなもう足着かんて!」

水深はもうれいなの首近くまで達しつつある。
一方で、身長が170程度ある茉凛はまだ余裕があった。

茉凛が先へ進んで行くと背中の髪が湖面に広がり、すいすいと水の上を滑る。
けど、れいなはその光景を楽しむどころじゃない。

茉凛の手を離したらそれが最後。
多分れいなは自力で浮かび上がる事なんてできん。

思わず、繋がれた手に力を込めたその時やった。
559 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:33
「えっ?」

水の流れに逆らい、途端にれいなの体が茉凛の元へと吸い寄せられた。
それは茉凛がれいなの手を引き、両腕で真正面から抱き寄せたから。

「茉凛……?」

そして彼女が微かに口角を上げたように見えた……まさにその時。
突然、茉凛の両腕が緩むのを感じた。

支えを失ったれいなの体は、そのまま重力に従い水中へと沈んでいく。

「ひっ!?」

溺れる!

れいなは咄嗟に目を瞑って茉凛の首にしがみつく。
560 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:34
結果的に、れいなの全身が水没する事はなかった。

間一髪のところで茉凛がれいなを抱きとめ、元の位置に引き上げた。
そろそろと瞼を上げると、悪戯っぽく微笑む茉凛の顔が間近にある。

「……ふふ。びっくりしました?」

「〜っ! マジビビッたしっ……意地悪せんでよ、もうっ!」

「ふふふ……っすみません、怖がる田中さんが仔猫みたいに愛らしくて……つい」

悪びれも無くそう言って、れいなをしっかりと両腕で抱え直す茉凛。
外見は大人びとうくせに、茉凛は時々こういう子供みたいな悪ふざけをやらかす。

「っ……次離そうとしたら一生恨むけんね」

唇を尖らせ鋭い目で睨み付けるも、茉凛には効果が無かったらしい。
561 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:35
「んっ!?」

そのまま啄ばむような音を立てて、茉凛がれいなの尖った唇に口づける。

驚いた拍子に茉凛の首から両手を外しそうになって、ひやりとした。
茉凛から少しでも離れたら、今度こそれいなは溺れてしまう。
つまりれいなは今、どこにも逃げ場がない。
多分茉凛はそれを見越した上で、れいなをここまで連れて来た。

「茉凛、最初っからそのつもりで……!」

「ふふっ。何の事でしょう?」

茉凛はエレガントに小首を傾げてから、より強い力でれいなを抱きすくめる。

「ちょ、茉凛!」

思いっきり確信犯やん。
562 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:35
「大丈夫です……離したりしませんよ。
次に離したら一生恨むと、田中さんはそう仰いましたから」

「そ、それはそういう意味じゃないけん」

「……嫌……ですか?」

普段は抑揚のない茉凛の声色に甘さが滲み、艶が帯びる。
茉凛の事やけん、作っとうわけじゃない。
完全に茉凛はスイッチが入っとう。

それを頭で理解した途端、みるみるれいなの体温が上昇していく。
563 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:36
「……」

黙って首を横に振るれいなに、茉凛は心底安堵したように息をついた。

いつの間にかパーカーは脱がされ……
肩紐が外れたインナーごとスルリと滑り落ちて、湖面に広がる。

露わになったれいなの胸を、茉凛の右手がふわりと包み込む。

「ん……」

「田中さんの胸……可憐で、私の手に程良くフィットして好きなんです」

……つまりは、小さいって意味?

「大きさだけなら、茉凛の胸も似たようなもんっちゃろ」

口にした事で、れいなの腕に触れるその柔らかな感触を強く意識してしまう。
茉凛の慎ましい胸が今、れいなの肌を優しく圧迫しとう。
触れ合った箇所から茉凛の熱と、速い鼓動が伝わってくる。

「それは否定できないですね……。
でも田中さんの胸だから愛着が湧くんです。
熱くて柔らかくて、感度だって……」

一度言葉を切り、茉凛は首筋に熱い吐息を吹きかけながら、
指の腹でれいなの胸の先を擦り上げる。
564 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:37
「ん、ふぅっ」

優しい快感がそこからビリビリと伝わり、思わず背をぐっと反る。

「可愛い、です……田中さん」

胸を愛撫しよった右手はいつしか下腹部へと伸びて、
貼り付いた重い下着を脱がせにかかる。
それと同時に、れいなを支える方の手は、さわさわと太ももや腰回りを撫でまわした。

「あっ、はぁ……そんなの……っ」

既にれいなの奥からはぬるりとした蜜が零れ始めとう。
茉凛もそれをいち早く察知した。

「水とは違うものがたくさん溢れて来ましたね……」

そう言って口元を綻ばせる茉凛。

彼女はれいなが乱れるほどに喜んでくれとうみたいやった。
茉凛も吐息が荒くなって、頬は赤く染まっとうのが見てとれる。
この子は極度に色が白いけん、それがよく分かった。

れいなの乱れた姿を見て、感じてくれる。
恥ずかしいはずなのに、嬉しいと思ってしまう。
565 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:38
「そろそろ、入れてもいいですか? 田中さんの内側にも触れたい……」
「ぅ、うん……っ」

茉凛は綺麗な形をした指を、そっと入り口にあてがう。
そして次の瞬間、ゆっくりと、ゆっくりとれいなの中に入ってきた。

「んっんんん……」

茉凛の存在を感じて、新たな蜜が零れるのが分かる。
茉凛がれいなの中におる。
それだけで、無意識にれいなの女の部分が茉凛の指を締め上げる。

「分かりますか……田中さんの内側が、私の指の形に開いていくのが」
「んぅっ!」

少し動かされただけで、れいなの腰が動いてしまう。
茉凛の指をより深くへ誘おうとしてしまう。
566 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:39
「ふふ……嬉しい。もっと欲しいのですね」

茉凛は妖しい笑みを浮かべながら、親指でれいなの狭間の上にある突起を転がした。

「やっあっ」

その瞬間、意思とは無関係に大きく体が跳ね、自分から腰を揺らしとった。
もっと茉凛を感じたい、気持ち良くなりたいという想いが溢れ出て来たみたいやった。
茉凛はそんなれいなの想いに応えるように、くるくると親指で突起を転がしながら、
中の指を無駄のない動きで素早く突き上げていく。

「はぁっ! んっ茉凛っ」
567 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:40
入れただけでも感じるのに、こんな事をされたらおかしくなってしまいそう。
時折水が狭間に入り込むのが分かったけど、
それすら気にならんほどに、れいなは茉凛の指に翻弄された。

「待っ……、やぁっ刺激……強過ぎっ……んゃっ!」

「ですが……全て田中さんの好きな場所でしょう?」

突起を弄りつつも、茉凛の中指が入り口に引っ掛けるようにしてクイクイと刺激する。

「ダメ、ダメってばっれいなの体変になる……ひゃっ……」
「そんな風にダメって言われたら……余計にしたくなります」

「ぅうっバカ茉凛っ」
「バカでも構いません……田中さんにこうして気持ち良くなっていただけるのなら」

甘えるようにれいなへ頬ずりする茉凛。
艶めかしくて、でもどこか無邪気さを含ませたその仕草は、れいなに更なる快楽をもたらした。

このまま茉凛に壊されてしまいたいような衝動に駆られる。
茉凛が与えてくれる全てを感じたいと思った。
激しいのに、慈しむような茉凛の指に、全てを委ねたかった。
568 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:41
「あっ……あ……茉凛っ」
「れいな、さん……っ」

初めて下の名前を呼ばれ、一瞬だけ思考が停止した。

「止められないほどに好きなんです……れいなさんの事……」

淀みのない、純粋な瞳が真っ直ぐにれいなの心を貫く。
茉凛に見つめられるだけで、普通じゃいられんくなる。

「茉凛っ……!」

切なさにも似た想いを抱え、れいなは茉凛を抱きしめる。
そんなれいなを、茉凛もしっかりと抱いてくれる。

無垢過ぎるその瞳に映されながら、れいなは茉凛の腕の中で、終わりが来るまで乱れ続けた。
569 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:42
...

全てが終わった後、れいなと茉凛はすぐ岸に上がり、岩に寄り添って腰かけた。

れいなは……自分の服を全部濡らしてしまったけん、
今は木の枝に引っ掛けて乾かしとう途中。
その間、茉凛の上着を借りる事にした。
サイズが違うおかげで、それはれいなの腰まですっぽり覆い隠してくれる。

茉凛はと言うと、あのワンピースを着て、濡れ髪を風に晒しとう。
何も着てない茉凛も綺麗っちゃけど……
服を着た今この瞬間も、変わらず茉凛はれいなを見惚れさせる。
570 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:43
「茉凛はもう泳がんでいいと?」
「……もう十分ですよ。むしろ泳ぐよりも、こうしたい気分です」

言いつつ、れいなの背をそっと抱く茉凛。

「やね……」

れいなも頷いてから、茉凛の肩にこつんと頭を凭せかけた。

「ねえ。茉凛はもうさっきみたいに呼んでくれんと?」
「え?」
「れいなさん、って」
「!」

瞬く間に茉凛の頬が赤く染まる。
さっきまで涼しい顔でれいなを乱しとったのに、こういう初々しさはいつまでも消えん。
571 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:44
「っ……れい……なさん……」

囁きにも似たか細い声。

だけど、れいなの耳にはしっかり届いた。

「んふふっ」

茉凛のこんな人間味のある表情を見られるのは、ごく限られた存在のみ。
それがれいなである事がたまらなく嬉しい。

茉凛が浮かべる微笑は、他のどんな子の笑顔よりもれいなの心を温かくさせる。

安らぎにも似た感情と愛しさが心を埋め尽くした時……
抗えん睡魔が、今になって押し寄せて来るのを感じた。
やっぱり、想像以上に体力を消耗しとったみたい。
572 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:44
「……」

そのまま成す術もなく瞼が下がっていく。

「れいな……さん?」

整った手が、れいなの髪を戸惑いがちに撫でてくれるのが分かる。

「茉凛……れいなが起きるまで、離れんとって……」

手のひらから彼女の優しさが流れ込んできて、睡眠欲を更に掻き立てる。
この心地良い感覚を受け入れたら、きっといい夢を見られる。
そんな確信があったから、れいなはまどろみに身を浸す。

茉凛のまとう水の匂い。
そして過ぎゆく夏の香りが、れいなを癒してくれる。
573 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:45
...

「……どうしよう……幸せ過ぎて、狂いそう」

夢と現の間の世界で、茉凛の囁きが聞こえる。

それと同時に、れいなの全身が柔らかで温かな感触に支配された。

「もう決して離しません……れいなさんが目覚めた後も、夏が終わっても……ずっと」

もう置いて行かれる事はないのだと。
その安堵感を胸に抱いたまま、れいなの意識は夢の世界へと溶け消えた。
574 :水天の寝床 :2013/09/05(木) 20:46
おわり

おかまりと姉さんが最後空気ですみません。
575 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:41
闇で啼く私のカナリア
576 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:43
...

とある国に、美しい声でさえずるカナリアがおりました。
カナリアは色鮮やかな翼を広げて軽やかに歌い、聴く者全ての心を癒し続けていました。
そんな中、誰よりもカナリアに心奪われている者がおりました。
それはその国の姫君でした。
宮廷では常に謀略に晒されている姫にとって、カナリアだけが唯一の救いであり、癒しでした。
姫はカナリアの歌声が耳に届く度に願っていました。
どうか自分一人の為に歌って欲しい。
私だけの為に存在して欲しいと。
とうとう想いを抑えられなくなった姫は、カナリアを城に連れて来るように指示し、
逃げられないよう片翼をもいでしまいました。
更には鳥篭の中に幽閉し、他の誰にも触れさせないようにしました。
カナリアは自分だけものであると知らしめる為に。

……
…………
577 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:44
...

浅い眠りと覚醒の間際を行き来して、どのくらいの時間が過ぎたのか。
素直にまどろみに浸りたいのに、意識だけは現実側にあって、耳があらゆる音を拾ってしまう。
吹きすさぶ風の音、荒れ狂う雨音……
それが妨げとなって、れいなを深い眠りには導いてくれんらしい。

そんな音の群れに、新たな音が加わった。

あれはれいなの携帯の着信音。
それが数コール続いた後に、ふっと途絶える。

『……はい、宮澤です……』

……ん?
茉凛の声……?

茉凛の声が耳に届いた瞬間、“あの出来事”が夢でない事を改めて実感する。

ああ、そっか。
“あれ”から、れいなはまた意識を失ったんよね……。
578 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:44
『はい、そうです……あ、いえ、こちらこそ……。
……れいなさんにはいつもお世話になっております……』

え?
れいなが何?

『ええ……。彼女は今お休みになっておりまして……。
すぐにお起こし致しましょうか?』

……一体誰と話しとう?
何で今れいなの名前が出て来ると……?

『そうですか……ええ……。
私はそのつもりでおります……この嵐ですし……。
はい、勿論です。ありがとうございます……それでは……』

その言葉を最後に謎の相手との会話は終わり、
部屋を支配するBGMは再び雨風の音だけとなった。
579 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:45
...

「んん……茉凛……?」

うっすら目を開けると、薄闇の中にぼんやりと茉凛が佇んどう。
カーテンを完全に閉め切っとうわけじゃないのに、室内は薄暗く感じる。

茉凛の傍へ行こうとしても、何かが腕を戒めてそれを阻む。

れいなの右手首には、金属の手錠が片側だけ掛けられとった。
もう片方の輪は、鎖を介在しベッドの柵にはまっとう。

相も変わらずれいなは拘束されたまま。
……それはつまり、茉凛は未だにれいなを解放してないって事。
580 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:46
...

どうしてこんな事になったんやろ。
れいなはただ、今日という日を、茉凛と楽しく過ごしたかっただけ。
茉凛の部屋で、彼女の書いた小説を読ませてもらったり、一緒にDVDを見たり……
時折内容について触れて笑い合って。

この時までは、充実したオフを過ごせると信じて疑ってなかった。

そしてDVDを見終わった後。
茉凛に勧められるまま、彼女が淹れた“とっておきのお茶”に口をつけた。
その中に、睡眠薬が混入されとったとは夢にも思わずに。
581 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:46
...

「……」

床に散らばったれいなの衣服はベッドからは遠くて、拾いに行く事もできん。
ただ、れいなの素肌はやわらかいブランケットで覆われとって、寒くはない。
茉凛のその優しさが悲しかった。
最初っから自分本位にれいなを犯してくれたら、茉凛を憎む事もできたのに。

そういえば、この状況……茉凛の書いたあのカナリアの小説によく似とうね。
さしずめ、れいなは鳥篭のカナリア。
そして茉凛は孤独なお姫様といったところか。
582 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:47
...

「あ……田中さん。お目覚めですか?」

茉凛は手錠の鎖が擦れる金属音に反応したのか、こっちに歩み寄って来る。
彼女の手には見覚えのある物が握られとった。

「れいなの携帯……」
「はい……つい先ほど、田中さんのお母様からお電話がありまして。
すみません、勝手に出てしまって……緊急の用事だといけないので……」

茉凛はそれを折り畳み、背の高いラックの上に置く。
やっぱり携帯を返してくれる気はさらさらないらしい。
583 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:48
「……ママ何て?」

「この嵐ですから、田中さんの事を心配しておりましたよ。
外に出るのは危険だという事で……お母様からきちんとお泊まりの許可をいただきました。
……今夜は田中さんをよろしくと」

そう言って茉凛は艶めいた笑みを浮かべた。

「これでしばらくの間は……誰にも邪魔されません」

それでれいなは本能的に察知する。
また……熱に浮かされた時間が始まるんやって。
諦めにも似た思いが心を占拠する一方で、れいなの体の中心が疼いた。

……自分がここまでいやらしいなんて、数時間前までは気付きもせんかったのに。
584 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:49
...

『なんでれいなにこんな事できると!』

薬入りのお茶を飲んでから一番最初に目覚めた時……
れいなの心の中には恐怖と怒りしかなかった。
当然の事やと思う。
気が付けば自分は裸にひん剥かれて、ベッドの上で拘束されとったんやから。

それこそ、れいなは怒鳴り散らして茉凛に汚い言葉も浴びせかけた。
どうせオモチャの手錠やし、もしかしたら壊れてくれるかもと一縷の望みにすがり、力任せに引っ張って暴れたりもした。
それでも意外と頑丈な造りをしたそれはビクともせんかった。
585 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:49
茉凛の唇に噛み付いたり、肌を引っかいたりしても、彼女は怯まんかった。
その上、『好きです』『愛しています』と
切実な瞳で囁かれ、れいなはとうとう何も言えんくなった。
そもそも体格に歴然とした差がある茉凛に、力で敵うわけがない。

立て続けにイかされて、最後には意識を失う……
それを何度も繰り返された事で、れいなの抵抗する気力は徐々に削がれてしまった。

茉凛が満足したらきっと解放してくれる……
そう信じて、れいなは大人しく茉凛に抱かれる事に決めた。
けど、回数を重ねる毎に茉凛はエスカレートしていった。
そしてそれに比例するように、れいなの体も敏感に、貪欲になっていく。
586 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:50
...

「田中さん……私、もっと田中さんが欲しいです……」

ひとつ囁くごとに、茉凛からのキスが降って来る。

「っん……!」
「……ずっと、田中さんの事だけ感じていたい……」

繊細な指先とやわらかな唇が徐々に下へと伝い落ち、
その度にぞくぞくと背筋が震えてしまう。

「はぁ……茉凛っ」
587 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:51
薄く開いた唇から濡れた舌が伸び、とうとうれいなの狭間まで到達した。

「やっ! そこ、んあっ」

茉凛の舌先が筋に沿って丁寧に往復する。
そしてわざと粘ついた水音を響かせ、唾液と蜜を全体に引き伸ばしていく。

「ひゃ、あぁ」
「……私を……田中さんの恋人にして欲しいとまでは言いません……。
ですが、今だけは……どうか私だけを見て……」

茉凛の湿った吐息がかかり、お腹の奥まで甘い痺れが走る。

「あっやぁ……! 茉凛っ熱……っ」

吐息も舌も……茉凛の何もかもが、焼けそうに熱い。
その温度は茉凛の想いそのものを宿しとうみたいで、れいなは息を詰める。
物静かに見えて、その内に秘めた熱さはきっと誰にも負けん。
そんな茉凛の情熱がれいなに注がれとうって思うと、憎みもできん。
むしろ全部を許してしまいそうになる。
でも……愛していいのかは分からん。

茉凛は綺麗。
こうなる時までは、一緒におって楽しかったって断言できる。
それにほっとけんとも思う。
ただ、それが恋かと聞かれたら……。
588 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:52
「あっ!? ちょっそんなっ!」

ぐちっといやらしい音を立てて指を中に押し込まれ、反射的にれいなの両足が強張る。

「こっちの方も……幾度となく収縮して、寂しそうでしたので……」

戸惑いがちだったはずの茉凛の指。
けど、れいなの奥からまた蜜が滲んだのが分かると、ぐいぐいと突き進んでくる。
れいなの中はすぐにそれに順応し、奥深く飲み込んでいく。
むしろ、れいなは自分から腰を押し進めとった。

「はあっ茉凛……っ」

指を突き立てながら、その上にある突起を強く吸い上げられると、
れいなの足先がピンと突っ張り、背中が反り返った。

「んっぁあっ!」
「ん……嬉しい……こんな私でも、田中さんを感じさせる事ができる……」

そういうつもりじゃないのに……れいなの体は茉凛を煽るように妖しくくねる。

「私で……私で昇り詰めるところを見せて下さい……っ」

それに呼応して、茉凛の指と舌の動きも容赦なく速度を上がっていく。

茉凛が上目でれいなを見上げた瞬間。
腰骨から一気に強い痺れが駆け上がった。

「茉凛っやぁあっ!」

茉凛の瞳に見つめられながら、れいなはもう何度目か分からん絶頂を迎えた。
589 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:54
...

夜になり、雨脚はこれまで以上に勢いを増しとった。
どうやら完全に暴風域に入ったらしい。
朝出かける時はあんなに晴れとったのに……。

茉凛の横顔を盗み見ると、彼女はどことなく気分が高揚しとうように感じた。
ささやかな表情の変化やけど、れいなにはそれがよく分かる。

「なんか茉凛……妙に嬉しそうっちゃね」

「……そうですね……不謹慎ですけれど、嬉しいです。
嵐が長引けば長引くほど、田中さんと二人きりでいられる時間が増えるという事ですから……。
それに私はやはり……こうして部屋の中に籠っている方が性に合っているのかもしれません」

ほのかに笑ってから、茉凛は窓に向かって歩いていく。
そしてカーテンに手を掛け、外の様子を窺う。
590 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:55
暴風雨はまるで銃弾のよう。
暗い色を映した窓ガラスをひっきりなしに叩き続ける。

「ずっと……この嵐がやまなければいいのに……」

その直後……まるで茉凛の囁きに応えるように、ピカッと閃光が走った。
そして鼓膜を揺さぶる凄まじい轟音。

「ひっ……!」

言ったそばから、茉凛は落雷の音に顔を引きつらせ、
すぐさまれいなの懐に飛び込んで来る。

さすがのれいなもさっきのやつにはビビった。

「ち、近くに落ちたかもしれんっちゃね……」

今も地響きのような不快な音が尾を引いとう。

茉凛はれいなの肩に顔を埋めながら、ぎゅっと抱き寄せて来る。
……微かな振動が伝わる。
それは茉凛の体の震え。
591 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:56
「怖い?」

れいなの問いに、茉凛はこくこくと首を縦に振る。
自由な方のれいなの左手が、自然と茉凛の頭へ伸びていく。
そしてその髪を撫でたのとほぼ同じタイミングで、またしても雷鳴が響き渡った。

「っ!!」

茉凛の体が魚のように大きく跳ねる。

「田中さん、田中さんっ……」
「え、ちょっ何、茉凛……」

茉凛はれいなにより強く顔を押し付け、声までも震わせる。

「私の傍にいて下さい……私を離さないで……」

喉の奥から搾り出すようなうめき。
こうして怯える茉凛をはねつけられるわけがない。

「……わかった。れいなは茉凛の傍におるよ。
このまま離したりせんよ。大丈夫やけんね」

戸惑いながらも、れいなは片腕だけで茉凛をあやし、優しく抱きしめる。
少しでも茉凛が安心できるように。
すると、茉凛の体の震えが徐々におさまり、余計な力が抜けていくのが分かる。

「田中さん……嬉しい……約束ですよ……」
「うん」

そうして、茉凛は心底安堵したように瞳を閉じた。
592 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:57
...

……
…………

翼を失ったカナリアは、二度と飛び立つ事ができません。
ただカナリアにできる事は、歌う事と、鳥篭越しに空を見上げる事だけ。
今日もカナリアは澄んだ啼き声を響かせます。
そして姫は恍惚とした表情でその歌声に酔いしれるのです。
カナリアの紡ぐ音色に哀しみが宿っている事さえ気付かずに。

……
…………
593 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:58
...

二人で抱きしめ合っとううちに、いつの間にか雷鳴も遠のき、
茉凛はすっかり調子を取り戻した。

ただ……れいなは未だに意識が朦朧とする。
薬の効果はもういい加減抜けてもいいはずっちゃけど……。

そんなおぼろげな世界の中で、茉凛の存在だけがリアルを感じられる。
今のれいなは一人で食事する事もトイレに行く事もできん。
茉凛によって生かされとうのと同じ。
まさに鳥篭の中で飼われとうみたい。
594 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 21:59
「ん?」

ふと気が付けば、茉凛がれいなの携帯を使って
文字を打ち込んどう姿が目に入った。

「茉凛、何しとうと?」

訝しげに目を細め、茉凛に訊ねると……
彼女は悪びれもなくこう言い放った。

「田中さんの代わりに、お母様にメールを送信致しました……。
『嵐が止んでも、しばらくの間は家に帰るつもりがない』と」

「っ茉凛……!?」

自分の耳を疑った。
それはつまり、れいなの名を騙ってメールを送ったって事?

「茉凛っそんな勝手に……なんで……なんでよ!」

「何故って……田中さんは約束して下さったではないですか……。
私の傍にいてくれると……私を離したりしないと。
ですから……もっと一緒にいられる手段を取ったまでです」

「な……」
595 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 22:01
……言葉が出て来んかった。

茉凛は明らかにれいなの言った事を“曲解”しとう。
でも、茉凛にとっては自分の理念に沿って行動しただけであって、それは真実に他ならん。

れいなを真っ直ぐ見つめるその瞳は、どこまでも澄んで迷いすら感じさせん。
それこそ、茉凛は何でもかんでも人の言う事を
ストレートに受け止めて、一途に信じ込んでしまうんやと思う。

あの何気ないれいなの言葉が、茉凛の心を縛り付けてしまった。
ああ。茉凛が壊れてしまった。

……ううん、本当はもうずっと前から壊れとった。
でも。
茉凛は純粋過ぎるから、きっと自分が壊れてしまった事にも気付いてない。
茉凛が強くない事は分かっとったのに……
こうなってしまった以上、れいなはどうする事もできん。
596 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 22:01
いつの間にか溢れた涙が頬を伝い、シーツに染み込んだ。

「田中さん……何故泣くのですか……?」

茉凛はさっぱり分からないと言いたげに、おろおろと狼狽する。
それはまさに、善悪が判断できん幼い子供さながらの言動。

「大丈夫ですよ……私がずっとお傍におりますから」

そう言って、ゆっくりと歩み寄り、そのしなやかな長い腕でれいなを包み込む。

「ずっと……一緒です」

幸せそうな囁きが、れいなの耳をくすぐる。
れいなは抗えずに茉凛の胸に頬を預け、涙を流すだけやった。

月さえも見えん、闇夜に染まった世界。
夜明けはまだ来ない。
597 :闇で啼く私のカナリア :2013/09/23(月) 22:02
おわり
598 :田舎娘の唄 :2015/08/23(日) 22:46
田舎娘の唄。

愛香は今までご主人様の道具でした。
でも、ご主人様に使われるのは最上の喜びでした。
いつも濡らしておかないとご主人様には怒られてしまいます。
今のご主人様、梨沙ちゃんはそういうことをしません。
愛香ちゃんは にんげん なんだよ。道具じゃないんだよ。
とおっしゃいます。
意味がわかりません。
愛香が道具じゃなかったら何でしょう。
梨沙ちゃんはそれがにんげんってことなんだよ、と優しく教えてくださります。
今までみたいにわからないことがあっても殴られたり蹴られたり踏まれたり叩かれたりしません。
梨沙ちゃんは愛香が間違えても、頭を撫でたりぎゅっと抱きしめてくれたりします。
もう叩かれることはありません。
ちょっとさびしいです。
道具はさびしさなんか感じないからおかしな話なんですけどね。
今のご主人様は梨沙ちゃんと呼んで、とおっしゃいます。
前のご主人様の前で裸になったり、ご主人様の息子を舐めたりしても恥ずかしくなかったのに、梨沙ちゃんと呼ぶのだけは恥ずかしくなります。

愛香がまだ道具だと信じてた時に前のご主人様のお館で さんげき が起こりました。
うたという道具がご主人様を死なせてしまったみたいです。
愛香が会ったにんげんは、ご主人様と梨沙ちゃんを含むご主人様のご友人とそれからメイドさんです。
メイドさんも梨沙ちゃんに引き取られて、今も一緒に暮らしています。
愛香が せいり という道具として使えない時にお世話してくれたメイドさんです。
梨沙ちゃんは愛香が せいり になると優しい言葉をかけてくださりますが、身の回りのお世話は愛香自身がしなくてはいけません。

うたという道具は愛香は見たことないんです。
今も信じられません。
梨沙ちゃんは何度も会ったとおっしゃってますが、本当に信じられません。
疑うわけじゃないんですけど。

梨沙ちゃんがご主人様のご友人として何度も愛香の前に立ちました。
その時は、両手を後ろ手に拘束されたり目隠しをされたりしました。
そして梨沙ちゃんはご主人様が席を外すと囁くのです。

あなたが道具なら、あなたがうまく濡らせるように贈られた張型は道具じゃないの?
なぜ道具が喋れるの?
張型は喋れないのに。

ーー申し訳ありません。梨沙さま。
答えた愛香の瞳からは熱い涙が頬を伝います。
ーー粗相をした愛香にお仕置きをお与えください。
こう返す頃にはご主人様が戻ってきます。
道具として使われる喜びを享受している愛香がなぜ涙を流してしまったのか。
張型を使って濡らし、ご主人様の息子をいつでも迎え入れられる幸せ。
道具がうまく使われなければ、叩かれたり忘れられたり、ゴミとして扱われるのは当然なんです。
それをわからない道具がいたのでしょうか。
本当に道具だったのでしょうか。
ご主人様を死なせる道具が存在することに愛香は驚いています。

梨沙さまが来ると愛香をうまく使いこなせるよとご主人様は喜んでくださりました。
いつものように濡れそぼった愛香にご主人様の息子が入っていきます。
ペチペチと愛香を叩きながらご主人様のピストン運動が始まります。
愛香はだんだんと呼吸が荒くなりあんあんという声が出てしまいます。
そうすると梨沙さまは愛香の耳元で囁くのです。

道具があんあんと言うなんておかしいわね。

ある時は目隠しをされたままで、またある時は体のどこかを拘束されたままで、いつものご主人様との行為と違うからでしょうか。
囁かれると愛香の瞳から涙が落ちてしまうのです。
ーー愛香はご主人様に使われて幸せです!
答えた矢先、梨沙さまがまた囁くのです。

話せるということはあなたは道具ではないわ。
にんげんよ。

愛香が道具でなかったら何でしょうか。
梨沙ちゃんがおっしゃるように にんげん なのでしょうか。

さんげき の はんにん はまだ捕らえられていないみたいです。
にんげん を死なせる道具なんてあるんでしょうか。
それとも愛香みたいに道具じゃなくて にんげん だったのではないでしょうか。
うたという道具がいたなんて、夢かまぼろしなんでしょうか。
愛香にはわかりません。

愛香は道具から にんげん になりたてなのですから。

END.
599 :1gVLseWU8br8 :2015/10/12(月) 14:05
It's really great that people are sharing this inooimatrfn.

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