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幼い思い

1 :シリアルに :2007/12/26(水) 04:04
梨沙子メインで。
ちょっと哲学的なお話です。
2 :シリアルに :2007/12/26(水) 04:08
「恋って分かる?あ、小学生じゃまだわかんないか?」
しまったという顔で吉澤は頭を掻いた。
「なんでいつも吉澤さんは藤本さんや石川さんと一緒にいるの?」
と目の前の少女に聞かれそう答えたことを後悔した。
「えっと…なんて言えばいいかな?そう、好き好きだからだよ」
目の前の少女、梨沙子は目をパチクリさせた。
3 :シリアルに :2007/12/26(水) 04:15
「好き?うん、分かる。梨沙子も雅ちゃんや早紀ちゃんの事好きだよ」
梨沙子は吉澤、もといひとみに笑顔で答えた。
「一緒にお泊りしたり、遊びに行くの!」
屈託のない笑顔とともに。
(ははは…やっぱり、こういうレベルだよな)
ひとみは少しホッとした。
だが、梨沙子の次の言葉にひとみはギョッとすることになるのだが…。
4 :シリアルに :2007/12/26(水) 04:23
「でも、何でキスしてたの?女の子同士なのに?」
梨沙子の口から思いもよらない言葉が飛び出した。
(まずい…見てたのかこの子)
「キスって女の人と男の人がするものじゃないの?パパとママはそう言ってたよ。」
「うーん。そうだね…。」
保田さんに恋愛は自由だけど時と場所を考えろと言われたことを思い出す。
誰がどこで見ているかわからないんだからと。
あの時は、「大丈夫っすよ。楽屋でこっそりなら見てみぬ振りですよみんなも。」
なんて言っていたが…どうもこういうことも考えろということだったらしい。
5 :シリアルに :2007/12/26(水) 04:28
子供の教育上よくないとは知っていても止められないのが恋というものだ。
ましてや、誰より好きならなおさら。
辻や加護達のころよりこの子達の世代は幼いという事を忘れていたと今更
思ったところでどうなるものでもない。
小学校5年生で1人で髪の毛も洗えない女の子がいるのだ。現に目の前に。
そんな女の子にどう答えるか。難しい問題だろう。
6 :シリアルに :2007/12/26(水) 04:34
「女同士でキスっておかしいと思う?」
「分かんない。でも、なんか変。」
ひとみの問いかけに梨沙子は首を傾げる。
「例えばさ…」
ひとみはフッと息を吐くと言葉を続けた。
7 :シリアルに :2007/12/26(水) 04:38
「梨沙子ちゃんが雅ちゃんや早紀ちゃんを好きだとするじゃない?
でも私が美貴ちゃんや梨華ちゃんを好きなことは簡単に言っちゃうと違うんだよね。」
「どう違うの?」
梨沙子はじっとひとみの目を屈託なくみつめる。
「うーん、難しいな…。」
ひとみは再び頭を掻く。
8 :シリアルに :2007/12/26(水) 04:47
「多分、もっと大きくなったら分かると思う。いや、分かんないかもしれない。
そして今、梨沙子ちゃんが雅ちゃんや早紀ちゃんを好きっていうのが、私の言う好きに
変わるときがあるかもしれないし、無いかもしれない。難しいかな?」
梨沙子はますます分からなくなったらしく首を傾げる。
「ははは、やっぱりまだ難しいよね?簡単に言っちゃうと誰かを大好きになって
その人といつでも一緒にいたいし、側を離れられなくなる、離れたくなくなるっていう
のかな?そういう感じ」
そこまで言うとひとみはポンポンと梨沙子の頭を軽く叩いた。
「大きくなれば、もっと分かるよ。その時またお話しよう、ね?」
「うん!」
梨沙子は大きくうなずいた。
梨沙子の笑顔を見ながらひとみも微笑んだ。
9 :シリアルに :2007/12/26(水) 04:50
それから数年後。

梨沙子もついに中学生になった。あのころのひとみに少しずつ年齢が近づいている。
あの時ひとみと話した事をたまに思い出す。
年相応に恋という言葉の意味も分かるようになった今、なんとなくひとみの言わんとした
ことが少しは理解できるようになっていた。
10 :シリアルに :2007/12/26(水) 04:56
「女の子が女の子に恋してもおかしくないんだって吉澤さんは言いたかったのかな?」
梨沙子はそう思う。自分にもそういう気持ちが今は芽生えつつあるのを感じる時がある。
だが、それは誰にも言ってはいない。
言ってしまえば楽かもしれない。でも、それではうまくいかないこともある。
前にこんな事があった。
11 :シリアルに :2007/12/26(水) 05:13
「ねぇ、ねぇ、みんな、聞いた?愛理ちゃんと栞菜ちゃんの事?」
どこで知ったのか桃子が切り出した。
「あの2人ガチで付き合ってるんだって!びっくりするよね、もう」
その話に友理奈も入る。
「あれ本当なの?ホテルでいつも一緒のベッドで寝てるとかいろいろ聞いたことあるけど…」
「本当も本当らしいよ!だって、この事、あそこのグループ梅さんが全員に口止めしたらしいよ。」
「うわぁ、やばいね…。見る目変わっちゃうよね…。」
千奈美も口に手を当てて驚く。
「やばいよ…ちょっとしゃれになんないよね」
茉麻も思わずつぶやく。
皆口にするのは否定的な意見ばかり…。
梨沙子は正直胸が痛んだ。
12 :シリアルに :2007/12/26(水) 05:24
梨沙子は桃子がこの話をする前、千聖からこの話を聞いていた。
「栞菜がラジオで話ちゃって。それから、梅さんと舞美ちゃんが気になって
栞菜に聞いたらそうだって…。愛理ちゃんもそうだって言うし…。」
「うちらはとりあえずみんなで2人の事守ろうって決めたんだけど…。」
千聖は口ごもる。女の子ばかりの集団ハロプロにおいては一度噂になれば
それが何を意味するのかは、梨沙子にも分かった。
13 :シリアルに :2007/12/26(水) 05:35
「私、それで吉澤さんに相談したんだ。そしたら、それはちっともおかしなことじゃない。
ただ、モーニング娘。と違ってキッズは昔から一緒にいた仲間が多いからその辺りが
どうなるかは気になるって。」
千聖は言葉を続けた。
「吉澤さんが藤本さんとか石川さんと付き合ってたのは私も知ってるし。
それに、私も…。」
千聖の言葉が何を意味するのかは梨沙子には理解できた。
一時期、吉澤が関係ないキッズの楽屋にまで来ていた理由がそれだったのだ。
表向きはガッタスのスカウト、裏の理由は…。
千聖を一時期ずっと自分の側に置いていたのもそれが理由。
だが、それは吉澤というキャラがあってできたことだ。
14 :シリアルに :2007/12/26(水) 05:38
「ごめんね、うちらの問題なのに。」
千聖が申し訳なさそうに言う。
「ううん。大丈夫。私もなんとなく分かるし…気持ち。」
梨沙子は少し遠い目をして空を見つめた。
その姿を見て千聖は梨沙子が何を言おうとしているのか分かった。
「じゃあ、梨沙子も…」
「私もいるんだ…好きな人」

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