■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 最新50

舞波と学級文庫

1 :天使 :2005/08/03(水) 23:54

☆彡
これを見れた方は運がいいです。
絶対幸せになりたい!という方はこの文章を3つのスレに書き込んでください。
そうすると、七日後、貴方は好きな人に告白されるでしょう。
ただし、この文章を見たにもかかわらず書き込まなかった場合は
貴方の身の回りでよくない事が起きてしまう事があります。
必ず起こるわけではないのですがご注意下さい。


舞波はあんまり出ませんけどヨロシク!
短い話を書きたいと思います。
ベリの童話を書くかも知れないけど予定は未定です。
2 :シンデレラ :2005/08/03(水) 23:56


  シンデレラ

3 :シンデレラ :2005/08/03(水) 23:56

昔々、とある国で王子様がお嫁さんを探していました。
そのころはインターネットが無いので立て札を立てました。
「かわいい娘きぼん。お城で美少女コンテストをしますです」
その立て札を見た国中の年頃の娘はお城へ向かいました。
シンデレラもそのひとりでした。
シンデレラは貧乏だったけどその美しい美貌と優しい性格で
見事、王子様のハートを射止めたのです。
そしてそのシンデレラの役は桃子がするのです。
魔女のような顎だから雅ちゃんは魔女の役で
馬車になるネズミの役は当然、舞波に決まりです。

「みんなわかった?とにかくシンデレラは桃子がするから」
みんなはうつむいて何も言いませんでした。
4 :シンデレラ :2005/08/03(水) 23:57

今度舞台でする演目はシンデレラ。それはなんとか決まったものの
その後、何度話し合っても配役が決まりません。
そして業を煮やした桃子が好き勝手な事を言い出したのです。

「もーみんな桃子の話を聞いてるの?」
桃子があんまりうるさいので千奈美が面倒臭そうに言いました。
「えっと、桃子シンデレラは貧乏。までは聞いた」
「もー最後までちゃんと聞いて!」

議論は平行線でした。全然役が決まりません。
唯一決まっているのは佐紀がまとめ役だという事だけでした。
そのまとめ役の佐紀は民主的に多数決をする事にしました。
もう話し合いをするのに疲れてしまったのです。


「シンデレラの役は桃子ちゃんが良いと思う人」
桃子が颯爽と手をあげました。
授業中もこれくらい手をあげたら偉いのにと佐紀は思いました。
「ほら舞波ちゃん、桃子がいつもお菓子を食べてあげてるじゃない」
桃子にそう言われて舞波がなんだか納得がいかないような顔で手をあげました。
「ほら!みんなここで手を上げなきゃ上げる所ないよ!」
みんなは黙ってうつむきました。

5 :シンデレラ :2005/08/03(水) 23:58

結局、桃子には2票しか票が入りませんでした。
8票中2票では当確圏内ではありません。
最悪でもりしゃこからの票で3票は貰えると思っていただけに
桃子は内心焦りました。
仕方ありません。桃子はみんなを蹴落とす事にしました。


「えーっと友理奈ちゃんが良いと思う人」
友理奈が自ら手をあげようとしましたが
誰も他に手をあげそうになかったので上げませんでした。
桃子は舌打ちしました。
票が分散すればするほど当選確率が上がるからです。
この友理奈の1票が後で重要になるのです。
6 :シンデレラ :2005/08/03(水) 23:59

「りしゃこがシンデレラで良い人」
りしゃこだけが手をあげました。
どうせセリフなんて覚えられないくせに。
桃子はにやりと笑いました。

これで残るは5票。残りの人で桃子に対抗出来るのは雅だけです。
もしも全員が票を雅に入れれば当然桃子の負けです。
けれど投票しない事も充分考えられます。
まだ予断を許さない状況です。

「千奈美ちゃんが良い人!」
千奈美も手をあげません。マズイ。桃子は冷汗をかきました。
千奈美なら自分に入れると思ったのに。
あ。桃子はその時、気付いたのです。

みんな雅に投票するつもりな事に。

みんな雅がシンデレラに相応しいと思っているのです。
中学生のくせに高貴な顔立ちをしている雅は確かにシンデレラ向きです。
逆に桃子はシンデレラの貧乏時代しか演じられません。
「おしん」ならともかくシンデレラなら雅が適任とみんな思っているのです。
7 :シンデレラ :2005/08/04(木) 00:00

嫌だ。雅をシンデレラになんてさせない。
桃子は突然立ち上がりました。
「ど、どうしたの桃子ちゃん?」
「佐紀ちゃん疲れたでしょ?桃子が司会を代わってあげる。
いいからいいから。お金なんて取らないって。ほんとだって。
じゃ今から桃子が司会だから。それでは佐紀ちゃんで良いと思う人」

人望の厚い佐紀は先に始末しておかないといけない。
桃子は動物的にそう判断をしたのです。
誰も手をあげません。
やはり。佐紀に投票しないって事は桃子に投票する気だ。
舞波とかまあさに投票する事は到底考えられない。
今のうちになんとかしないと。
8 :シンデレラ :2005/08/04(木) 00:01

「あれ?雅ちゃん佐紀ちゃんに投票しないの?
いつも仲良しなのにどーして?」
桃子はワザとらしく雅に聞きました。
「か、関係ないじゃん。次、行こうよ」
雅はそう言って話を終わらせようとしたが
まわりが急にざわめき始めたのです。

「雅ちゃんって本当は佐紀ちゃんの事嫌いなんじゃないの?」
「利用してるだけなんだよ」「結局、自分が主役になりたいんでしょ?」
「佐紀ちゃんカワイソス」「雅ちゃん天狗になってるね」
「あれ顎だから」「ぷげらぷげら」

それはもしかしたら幻聴だったのかも知れない。
だが雅は確かに聞いたのです。その呪いのような呟きを。

実際、大半は桃子の巧みな腹話術の仕業でした。
9 :シンデレラ :2005/08/04(木) 00:03

雅はその声に負けた。手をあげた。
「あれ?どうしたの雅ちゃん、うふふふふ」
「さ、佐紀ちゃんに投票します」
そうしなければ佐紀との友情が壊れる気がしたのだ。
この1票は佐紀への友情の証だった。

佐紀は雅が手を上げるその様子を呆然と見ていました。
佐紀は雅がシンデレラになる事を誰よりも望んでいました。
それだけに自らシンデレラになる事を放棄するような
雅の行為に佐紀は驚いたのです。

佐紀は考えました。これで残る票は自分を含めて4つ。
千奈美は意地悪して雅に入れないだろう。
友理奈も自分以外には入れる気はないだろう。
まあさは何を考えているのかわからない。
雅に入る確実な票は自分の1票のみだ。
10 :シンデレラ :2005/08/04(木) 00:05

このままでは桃子がシンデレラになってしまう。
それだけは駄目だ。桃子に主導権を奪われてはならない。
佐紀は考えました。自分に投票する事を。
そうすれば雅と自分で2票になって桃子と決選投票だ。
だが、そんな事をすれば雅をシンデレラにする事が出来ない。
どうする?佐紀は必死で考えた。

「はい。時間でーす。次は舞波ちゃん・・・・・はい終了。まあさ終了」
佐紀が必死で考えている間に桃子が一気に話を進めてしまった。
しまった。司会を奪われたのが最大の失敗だった。
佐紀は悔やんだけれど後の祭りでした。
11 :シンデレラ :2005/08/04(木) 00:06

「はーい。次は雅ちゃんの投票です。
雅ちゃんが顎の長いシンデレラで本当に良いと思ってる可哀想な人!」

佐紀はその小さな身体を大きく伸ばし手をあげました。
そうしないと桃子がカウントしない恐れがあるからです。
友理奈も千奈美も手を上げる気配がなかった。

桃子は勝利を確信した。
「はい。それではシンデレラは桃子って事で」
「ちょっと待って!」

佐紀は立ちあがった。
「まあさ。まあさちゃんはどうなの?
桃子ちゃんの魔の手から逃れるにはまあさちゃんの力がいるの」
佐紀はなりふり構ってられなかったのです。

さっきから座ったまま微動だにしないまあさを佐紀は揺さぶった。
まあさはボーリングのピンのように倒れた。
「あれ?まあさ?」
まあさは息をしていなかった。
すぐに救急車を呼んだがまあさは息を吹き返す事はなかった。


まあさが死んデレラ。
12 :シンデレラ :2005/08/04(木) 00:07


おしまい

13 :眠れぬ森の美女 :2005/08/12(金) 23:25


眠れぬ森の美女

14 :眠れぬ森の美女 :2005/08/12(金) 23:26

うら若き乙女たちが今日もお話しています。
今日も来月の舞台でする演劇の演目で悩んでいるのです。
沈黙が流れます。舞波持参のお菓子と時間が減ってゆきます。
桃子が珍しく家から持ってきた煮豆の賞味期限がますます過ぎてゆきます。
不意に千奈美が漏らしたあくびが連鎖します。
話は進みません。

「眠れる森の美女はどう?」
舞波がなんとなく発言しました。
いつもならその発言は無視されますが今日は違います。
「賛成!」とみんな言いました。
みんなとはもちろん桃子とりしゃこです。
恐らく「美女」ってキーワードに反射的に反応したのでしょう。
自分が美女の役をするつもりなのです。
15 :眠れぬ森の美女 :2005/08/12(金) 23:26

とりあえず反対意見がなかったので演目は眠れる森の美女決まりました。
ところがいつも通り配役が決まりません。
「それじゃあ桃子がするね」
「何を?」
「何って決まってるでしょ?美女の役」
「こうなったらりしゃこがするもん」
「何を?」
「もちろん・・・・。美女」

全員が眠気眼で車座になって話していますが話が前に進みません。
話は夜になっても終わりません。
おーどんが伸びきっています。もう眠くて仕方ありません。
「眠い森の美女だっけ?」
「眠い美女の森じゃなかった?」
「もう何でもいいよ」
16 :眠れぬ森の美女 :2005/08/12(金) 23:27

おかしい。舞波は気付いてしまいました。
「ねえ、桃子ちゃん、りしゃこ。
眠れる森の美女ってどんな話か知ってる?」
「え?ま、舞波ちゃん何を言ってるの?知ってるよ。ねえ?」
「美女が出るんだよね確か」
「そうそう。もう舞波ちゃんったら何言ってるの?あはは」

さては眠れぬ森の美女の内容を知らないな。舞波は落胆しました。
桃子はテレビが家にないから仕方ないにしても
りしゃこはデズニー映画が好きと言っていただけにガッカリです。

仕方ないので舞波はふたりに眠れぬ森の美女の
話のあらすじを教えてあげる事にしました。
舞波はかなり緊張しました。
自分が会話の中心になる事なんて滅多にないからです。
17 :眠れぬ森の美女 :2005/08/12(金) 23:28

「昔、ある王国がありました。そこに王妃が居ました。
王妃には残念ながら子供が居ませんでした」
舞波がそこまで言うとりしゃこが手を上げて質問しました。
「なんで子供がいないの?」
「あ、それ桃子知ってる。王様と王妃の仲が悪いんだよ」
「なんで仲が悪いと子供がいないの?」
「そりゃセックんぐぐい」

桃子がとんでもない事を言いそうなので舞波は口を塞ぎました。
そしてとっておきのうまい棒を桃子に渡しました。
桃子は黙って嬉しそうに食べ始めました。
18 :眠れぬ森の美女 :2005/08/12(金) 23:29

桃子がしばらくうまい棒を食べている間にりしゃこに説明しました。
「えっと、コウノトリが飛んでこないからだよ」
「よくわかんなーい。何コウノトリって」
「もぐもぐ・・・・コウノトリはキツツキみたいな鳥の一種だよ。
王様がキツツキみたいに王妃を・・・あ、サラダ味ありがとう。もぐもぐ」

「じ、じゃあ話を進めるね。で、結局女の赤ちゃんが生まれました。
でもその赤ちゃんは悪い魔法使いに呪われてしまったのです」
「呪われたらどうなるの?」
「顎が出たりするんじゃいたたた」

桃子は雅に羽交い絞めにされました。
顎で首筋を切り裂かれそうになったので桃子は黙りました。
こんな事で殺されては割に合いません。
19 :眠れぬ森の美女 :2005/08/12(金) 23:30

「呪われたその女の子は針に刺さると死んでしまうのです。
だからみんなで国中の針を捨てました」
「勿体無いね」
「エコロジーじゃないよね」
「じゃあ桃子が針を捨てるのを止めさせる美女ね」
「あっずるーい。りしゃこも美女がいい」

舞波はため息をこぼしました。
こんな事ならいつも通り静かにしておけば良かったと思いました。

「でもどんな鋭い針で刺されても痛いだけで死なないよ・・・・な、なに雅ちゃん?」
雅が恐い目でりしゃこを見ていたのでりしゃこはドキドキしました。
顎がきらりと光りました。
20 :眠れぬ森の美女 :2005/08/12(金) 23:31

「まったくもう。りしゃこったら子供だね。桃子が教えてあげる。
針は比喩で女の子は男に刺されたら商品価値がいたたた」
「りしゃこに変なこと教えちゃ駄目」
桃子は雅の顎でしばかれました。

「もう美女の森でいいじゃん」
「賛成。美女ばっかりの話だね」
「だいたい眠ったらセリフないしね」
「眠れぬ森って意味わかんないし」

いつの間にか舞波は蚊帳の外に出されていました。
舞波は腹立ち紛れに不貞寝しましたが
もちろん舞波は美女ではありませんでした。

21 :眠れぬ森の美女 :2005/08/12(金) 23:31


 おしまいは

22 :サンタクロース :2005/08/13(土) 23:09


  サンタクロース

23 :サンタクロース :2005/08/13(土) 23:10

「ホントだっているのサンタさんはいるの」
意地っ張りで自己主張強めな女の子の千奈美ちゃんが言っています。
去年、サンタさんが家に来てプレゼントを置いていったそうです。
みんなは失笑しています。
みんな本当はサンタさんなんて居ないと知っているのです。
大抵、サンタさんはお父さんなのです。

「じゃあ今年は千奈美の家で集まってみんなで徹夜してサンタさんを見よう!」
桃子が提案しました。みんなは賛成しました。
みんなは桃子が千奈美の家に集まりたいのはご馳走が食べたいからであって
サンタなんかに興味ないと知っていましたがもちろん言いません。

とにかくそうと決まれば話は早い。
クリスマスは千奈美の家で遊ぶ事になりました。
24 :サンタクロース :2005/08/13(土) 23:11

夜になりました。寝る時間になりました。
みんなでわくわくして待っていましたがサンタさんは来ません。
「あれ?サンタさん家を間違えたのかな?ちょっと見てくる」
千奈美ちゃんはだんだん心配になってきました。
このままでは嘘つきになってしまいます。
みんなも心配になってきました。
正直、嘘つきは桃子ちゃんだけで充分なので
みんなでサンタを探す事にしました。

「ここかな?」
千奈美のお父さんとお母さんの部屋の戸を開けました。
驚きました。お父さんは裸でした。腰には象のように長くて赤い鼻。
赤い鼻と言えばもちろんトナカイです。

サンタはお父さんだったのです。

25 :サンタクロース :2005/08/13(土) 23:12

「み、見てほらサンタさんが来てるよ」
サンタさんは手に持って小さなゴム風船のような
薄い靴下にトナカイを突っ込みました。
「プレゼントはトナカイだあ!」
みんなはそれがトナカイでは無いと知っていますがいいません。
あれはちんちんです。みんな千奈美ちゃんが哀れで言えないのです。

佐紀は恐る恐る千奈美に聞きました。
「千奈美ちゃん本当は何をおねだりしたの?」
「かわいい妹」
みんなあれはお父さんの息子だとは言えません。
26 :サンタクロース :2005/08/13(土) 23:14

お父さんはお母さんにまたがりました。
「お母さんはトナカイだったのか!」
もう誰も千奈美ちゃんに突っ込めません。
でも千奈美ちゃんのお母さんは突っ込まれてます。
「・・・・・・。」
千奈美ちゃんはなんだか黙りこくってます。
何かおかしい事に気付いてしまったようです。

「ち、千奈美ちゃん今年は駄目でも来年には妹をプレゼントして貰えるよ」
みんなはそう言いましたが避妊しているので駄目です。
「はあはあホワイトクリスマス」
お父さんからプレゼント。お母さんの顔に雪。
お母さんは嬉しそうに微笑みました。

千奈美ちゃんはとりあえずオナニーしました。
27 :サンタクロース :2005/08/13(土) 23:14


おしまいは

28 :思春期 :2005/08/17(水) 02:02


  思春期

29 :思春期 :2005/08/17(水) 02:03

雅は大人っぽいけど中身は普通の中学生。
思春期の女の子らしく身体の事で悩んでいます。
「あーもうちょっと胸が大きくなってお腹がへっこんだらいいな」
「へぇ。雅ってそんな事で悩んでるのか」
「あ、匿名君。聞こえちゃった」
何処からか同級生の男の子が現れました。

「僕にナイスアイデアがあるよ」
雅はワラにもすがる気持ちで話を聞く事にしました。
「話は簡単だ。そのお腹の肉が胸に移動すれば良いわけだ」
なるほどそう言われたら簡単です。

「どうすればいいの?」
「逆立ちするのさ。そうすれば地球には重力がある。
お腹の肉は胸の方に移動する。すると胸が大きくなるはずだ。さあ僕が手を貸すよ」
雅は匿名君の優しさに甘えて逆立ちしてみました。
30 :思春期 :2005/08/17(水) 02:04

「・・・・・ど、どう?大きくなってる?」
「はあはあ雅パンツが見えてるよ雅。すっごく大きくなっちゃったよはあはあ」
匿名君のちんちんが大きくなっただけでした。



おしまいは

31 :雅ちゃんが懸賞生活 :2005/08/20(土) 10:22


  雅ちゃんが懸賞生活

32 :雅ちゃんが懸賞生活 :2005/08/20(土) 10:23

雅が全裸で懸賞生活を始めたのは昨日の事でした。
動物でも毛皮を着ているというのに
雅は24時間どんなときでも丸裸なのです。
常識的に考えてそれは人間的では無くとても恥ずべき行為です。

だからと言って雅は決して羞恥心の無い女の子ではありません。
むしろ普通と言っても良いほど真っ当な神経の持ち主です。
それなのに全裸で生活とはこれいかに?

実は桃子が全て悪いのです。
33 :雅ちゃんが懸賞生活 :2005/08/20(土) 10:24

ベリーズ工房の活動の合間を縫って楽屋でせっせと
色々なところに懸賞のハガキを書いている桃子が不憫になって
雅は涙目でついつい言ってしまったのです。
「桃子ちゃん可哀想・・・・・雅が代わってあげたい」と。
するとこうです。
桃子の合図で動いた舞波とりしゃこによって雅は目隠し拉致監禁。
いつの間にか雅は独房でひとり全裸にされていたのです。

ひとりぼっちだから裸でも問題ないじゃないか。
そう思うかも知れません。
ですがこの部屋にもしもカメラがあればどうなります?
全裸で生活しているのが撮影されてしまうのです。
誰かにその映像を見られてしまうのです。

そう思うと雅は佐紀より小さく縮こまって
恥を忍んで生きなければならなくなるのです。
34 :雅ちゃんが懸賞生活 :2005/08/20(土) 10:25

布団は無ありません。服の代わりに出来るからです。
あるのは小さなちゃぶ台。その上にはハガキ。
全てベリーズ工房のラジオ番組宛てになっていました。
そしてメモ。
「字体を変えて『桃子ちゃんのファンです』と書きなさい。
もしも何か当たったら全て桃子に渡しなさい」
雅はメモを破って捨てた。最後まで読んで。

部屋の広さは4畳半くらいでしょうか?
普通の民家の部屋のようですが違うのは窓が無くて出口が無い事。
雅は必死で部屋を隅々まで探しました。
カメラらしきものは見つかりませんでした。
でも盗聴器があるかも知れません。となるとオナラは出来ません。
監禁されていても雅はアイドルなのです。
決して娘。の某矢口みたいな恥知らずな行為は出来ないのです。
35 :雅ちゃんが懸賞生活 :2005/08/20(土) 10:27

「あっ」
雅はすっとんきょうな声を出しました。
どこでおしっこをそしてうんこをすればいいのだろうか?
雅は急に不安な気持ちになりました。

うんこはハガキで拭けばいいかも知れない。 硬いけど。
いやうんこがじゃなくてハガキの紙質がね。
そんな事はさて置きうんこは何処に流せばいいのだ?
雅は叫んだ。悲鳴のような声で。
今すぐにでも気が違ってしまいそうでした。
うんこを処理できない。
そんな非文明の世界は現代っ子の雅には耐えられません。
36 :雅ちゃんが懸賞生活 :2005/08/20(土) 10:27

雅はパニックになっていた。
もしうんこでメタンガス中毒になったら。
もしカメラが自分を映さないでうんこばっかり映していたら。
もしうんこが出なかったら。
そうだ。うんこが出ない、即ち便秘になったらどうしよう。
便秘は美容の大敵なのです。
うんこが出ることよりも出ない事が心配だ。
雅は試しに腹に力を入れた。

おかしい出ない。雅はあせった。
もしこのまま死んだら肛門が緩みうんこが溢れ出る。
うんこを漏らして死ぬなんて嫌だ。
うんこに塗れて死ぬなんて嫌だ。
雅は立ち上がった。

思いっきりうんこを排泄できる場所を求めて。
37 :雅ちゃんが懸賞生活 :2005/08/20(土) 10:29

一方そのころ

桃子はりしゃこと一緒に雅のバッグに入っていた財布から
千円札を数枚くすねてわたがしを食べていました。
甘く軽い空虚な食べ物でした。
「おいしいね」
桃子は終始笑顔でした。
初めてわたがしを食べる事が出来て嬉しかったのです。
でもりしゃこは一抹の寂しさを感じていました。

宇宙は最初は小さな点でした。それが膨張して今の宇宙となったのです。
それは奇跡のような現象です。 だがその中身はどうでしょう?
このわたがしのように空虚ではないか。
りしゃこは桃子に言いたい事がありました。
「あばばば」
「りしゃこもおいしい?良かったね」
桃子は微笑んだ。
38 :雅ちゃんが懸賞生活 :2005/08/20(土) 10:29

桃子は暇があると空をよく眺めていました。わたがしの事を思って。
もしあの雲がわたがしだったら・・・・・。
どのくらいの値段で売れるのだろうか?
でももう空を見上げない。
だってもうわたがしを食べてしまったのだから。

手がベトベトになったのでりしゃこの服で拭きました。
桃子は夢がかなう事の喜びと悲しみを感じたのです。

だがその時大変な事が起こっていました。どこで?空で。
とんでもないものが飛来してくる最中だったのです。
マイハマンです。
39 :雅ちゃんが懸賞生活 :2005/08/20(土) 10:30

マイハマンは空も飛べるし踊れるし歌えるけれど
見せ場の少ない未知の生物です。
地球では仮の姿、舞波として活動しているのです。
何故、仮の姿で活動しているのか?
実はマイハマンだと人間に知られると大変な事になってしまうのです。

具体的に言えば桃子の足代わり、タクシー代や電車賃を
浮かせる為の便利な存在となってしまうのです。
舞波はマイハマンの一族のプライドに賭けてそんな事は出来ません。
だから桃子の半径100メートルくらいで飛ぶのは止めて歩くのです。
歩くのは健康にもいいしね。

「おはよー桃子ちゃんにりしゃこ」
「おはよー舞波ちゃん」
桃子は舞波の姿をじっと見つめました。
いかんマイハマンとバレてしまったのだろうか?
舞波はおろおろしました。うろうろしました。
「ねえ・・・・舞波ちゃん飛んでみて」
桃子は笑顔で言いました。
舞波は驚愕しました。何時の間にバレたんだ?
40 :雅ちゃんが懸賞生活 :2005/08/20(土) 10:31

桃子は全てを知っているのです。
保健体育でも教えてくれないような事も全て。

舞波は観念しました。諦めました。
早々と不人気メンとして生きる事を決めた舞波にとって
諦めるのはそんなに難しい事ではないのです。

「急いでるから早く飛んで」
桃子の急かす声。舞波は大慌てです。
飛ぶのには精神を統一したりマントを準備したり忙しいのです。
41 :雅ちゃんが懸賞生活 :2005/08/20(土) 10:31

「あー違う。飛ぶってジャンプして事!飛んで!」
舞波は慌ててジャンプしました。何度も何度も。
「あ、りしゃこ。右のポッケでチャリンチャリンって鳴ってる」
りしゃこは舞波のポケットを探りました。運良くちゃんと右を選びました。
確率は2分の1。今日はラッキーデーです。
「桃子ちゃん500円とちょっと入ってた」
「じゃあタクシー乗れるね。じゃあねマイハマン」
桃子とりしゃこは舞波を置いて歩いて行きました。
こんな暑い時期にクーラーも付いていない
マイハマンになんか乗ってられないのです。

タクシーはやっぱり涼しいです。
桃子は雅ちゃんのところに行って。と告げました。
42 :雅ちゃんが懸賞生活 :2005/08/20(土) 10:32

「わたがし余ってるから雅ちゃんにあげよっか?おなか空いてそう」
「駄目駄目。わたがしを服の代わりにしそうだから」
「あ、そっか。桃子ちゃんかしこーい」

りしゃこはわたがしを下着のようにしている雅を想像しました。
おっぱいが大きく見えそうだから試しに自分がしてみようと思いました。


おしまいは

43 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:36


  A電車でGO

44 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:37

「だめ!桃子ちゃんそれはりしゃこの!」
「え?なんてりしゃこ?何言ってるのかわかんなーい。美味しい」
「桃子ちゃんの馬鹿ああああ」

握手会に向かうベリーズ工房のみなさんは
いつものようにガヤガヤと賑やかだった。
移動手段は夢の高速列車新幹線なんて素敵な乗り物ではなく電車。
しかも近鉄電車だった。
その上、席は無く立って乗らされていたのだが
それでもベリは元気そのものだった。

まわりの客は疎ましく思いつつもそのかわいさに心を癒された。
もちろん誰もアイドルグループ、ベリーズ工房だとは知らず
小学生の遠足か何かと思っていたのだが。
それでもその可愛さ美しさに愛らしさに
「かわいいあの子は誰?」と電話が殺到状態だった。
45 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:38

大騒ぎするメンバーの中で唯一、雅だけがおとなしかった。
乗客は大人っぽいし引率の先生かな?と思っていた。
まさか中学1年だとは思いもしなかった。

がたんごとんと電車が揺れる。桃子のおっぱいがゆらゆら揺れる。
そんな事は関係なく電車はレールの上を突き進んだ。

あれ?雅ちゃんどうしたんだろう?元気がない。
佐紀はようやく雅の様子がおかしい事に気付いた。
これじゃキャプテン失格だ。佐紀は唇を噛み締めた。
りしゃこの頭がおかしいのは出会ってすぐに気付いたのに。

「どうしたの雅ちゃん?さっきから無口だけど顎の具合でも悪いの?」
佐紀の問いかけに雅はうつむいて何も答えなかった。
ただ脂汗が雅の額に滲んでいた。
46 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:39

電車は進む。
「うわーきれいな景色」
「りしゃこあれが富士山だよ」
「へえ。桃子ちゃんかしこーい」
雅は楽しく弾む会話に参加しないでお腹を抑えた。

まさか?
雅のいつもと違う様子を見て桃子はピンときた。
雅はどうやら腹痛で苦しんでいる。間違いない。
桃子はにやりと笑った。これは雅を蹴落とすチャンスだ。

桃子は大声で「雅ちゃんもしかしてしたいの?何がしたいの?」
と言おうとしたがやっぱり止めた。
他のメンバーならどうって事はないが
今、雅の人気が下がればベリの存在自体が危うくなる。
桃子は悩みに悩んで黙っていた。苦渋の選択だった。
まあ今言わなくても後でラジオのネタにでもすれば良い話だし。
47 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:40

「・・・駄目。出ちゃう。あれが出ちゃう」
雅は佐紀に呟いた。雅は佐紀にならなんでも言えた。
というか佐紀以外のメンバーは信用出来なかったのだ。
それを聞いて佐紀は重苦しいため息を吐いた。
やっぱり。佐紀の予感は当たってしまった。
「我慢して雅ちゃん!」
「う、うん・・・頑張る」
しかし雅も生身の人間。我慢にも限界はあった。
もはや雅は気力のみで耐え忍んでいた。

いつの間にか車両全体がざわめき始めた。
座席を杖のようにして辛うじて立っている美少女。
そのモジモジした仕草に乗客も気付き好奇の視線を注ぎ始めたのだ。
そしてその横で必要以上にくねくねしている桃子にも関心を持ち始めた。
やはりふたりはベリの2トップなのだ。
48 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:41

まずい。雅のこんな姿を人目に晒すわけにはいかない。
佐紀は必死で手を広げ飛び跳ねて雅を隠した。
だがその小さな身体で大人達の好奇の目から
雅の姿を完全に隠すのは不可能だった。
こんな時にえりかちゃんが居れば。だがえりかちゃんはここには居ない。

今はベリのみんなで力を合わせて雅ちゃんを守るんだ。

「友理奈ちゃん助けて!その背の高さで雅を助けてあげて!
ついでに佐紀に身長を分けて!」
佐紀の声を聞いて友理奈は顔をあげた。
だがすぐに下を向いて携帯をいじり始めた。にやにやしていた。

友理奈は雅を助ける気なんて毛頭なかった。
いつまでも友理奈は後列で居るつもりなんてないのだ。
49 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:43

「うわあああああ出そうだよ。凄いのが出るよ」
桃子が急に叫んだ。
「ベリの写真集に続いて桃子のソロ写真集も出るよおー買ってね」
一部の客はなんだ宣伝かと視線を外した。

桃子の作戦は成功した。ように見えたが駄目だった。
逆にロリコンが集まってきた。日本人にはロリコンが多いのだ。

仕方ないので桃子は写真集の注文を取り始めた。
「ありがとうございます。2500円になります。出来次第すぐ郵送しますんで」
桃子は札束を抱えて小躍りしていた。
本当に発売されるのだろうか?
50 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:44

まあさと舞波が慌ただしく動き回る。
何か解決策を探しているのだ。
このままでは楽しい握手会の前に悪臭会が始まってしまう。
それだけは避けなければならない。
それにここで雅に恩を売っておけば前列を代わってくれるかも知れない。
淡い期待だった。絶対にありえないのに。

「このピンチをなんとかするよ。雅ちゃんのために!ベリの明日のために!」
佐紀の激が飛ぶ。みんながなんとかしようと必死になっている。
雅は思わず涙が溢れそうになった。

雅もなんとかするよ。うんこをするよ。臭くないけどするよ。

雅の頭に一瞬そんなセリフが連鎖的に浮かんだ。
そのとたんお腹の激痛は一気に増した。
悲鳴に似た音がお腹の奥底から響く。
するよ。と自分で認める事によって気が緩み、同時にお腹が緩んだのだ。
「助けて・・・・・もう限界」
それはいつまで経っても売上の上がらない
赤字工房を支える事務所の気持ちに似ていた。
51 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:46

「雅ちゃんトイレがあったよ!」
雅の顔に光が差した。
そう。これは近鉄特急アーバンライナー。
ベリは特急券を持っていないから立たされていたのだ。
本当は料金を払うか、追い出されるかだが
ベリはかわいので特別に許可されていたのだ。多分。

雅は走った。トイレに向かって。
溢れる汗を置き去りにして。

まあさと舞波について行く。残された時間は少ない。

「・・・・・あった」
トイレのドアが神々しく見える。天国への扉のようだ。
雅は突撃するような勢いでドアノブを回した。
駄目だ開かない。
52 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:48

悲しいかな。いくら見た目は大人びても所詮は非力な中学生。
鉄製の扉はビクともしなかった。
「雅ちゃん任せて!」
ベリナンバー1の腕力の持ち主まあさがドアノブに挑んだ。
こんな時くらいしか役に立たないから頑張った。

だがまあさひとりでは開きそうになかった。
「まあさ!舞波!三人がかりで開くよ!」
雅達は全力でドアノブを回した。回しにくくて仕方なかった。
腹筋に力が入って危なく漏れそうになる。
だがこの扉は手を抜いて開くようなドアではない。
このままだと漏れる他ないんだ。漏れたっていい!
雅は全力でドアノブを握った。

「入ってますよー」
力が抜けた。誰か中に入っている。この声は・・・・りしゃこだ。
「なんでりしゃこが入ってんのよ!」
「だってーりしゃこもしたかったんだもん」

今ベリーズ工房結成以来のピンチが訪れようとしていた。
53 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:48

どのくらい時間が経っただろう?
今、雅を支えているのはベリのエースであるというプライドだけだった。
その鬼気迫る顔はライブ中のやすすを想起させた。

そんな事とはつゆ知らず、りしゃこはトイレからのんびり出てきた。
のんびり出していたのだ。
とにかくこれで人前で漏らすなんて屈辱は味わずにすむ。
雅は換気すらまだしきれていないトイレに駆け込んだ。

「待って雅ちゃん!」
突然、呼び止める声。佐紀だった。
「ちゃんと紙があるか調べたほうがいいよ」
雅は嫌な予感がした。やはり紙は無かった。予備の紙も無かった。
りしゃこは紙をアホほど使ったのだ。
もちろん近鉄列車如きにウォッシュレットなんて気の効いた物は無い。

再び雅の額に脂汗が溢れ出した。
54 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:50

「どうしょう・・・・・」
雅は泣きそうだった。
雅だけじゃない。この場に居る全てのメンバーが天を仰いでいた。
運命だと諦めて雅に同情し悲しんでいた。

ただ1人を除いて。

「はあはあ雅ちゃん間に合った?」
桃子だった。手にはトイレットペーパー。
どこか別のトイレでくすねてきたのだろう。
この時ばかりは雅も桃子の手癖の悪さを感謝した。
「ありがとう桃子ちゃん」
雅の頬に喜びの涙が伝う。
普段はライバルであってもやっぱり同じ釜の飯を食べた仲間なんだ。
桃子の優しさ、思いやりに涙が止まらなかった。

「まいどあり。ベリ特別割引で500円だよ!」
桃子の言葉にその場が凍った。
55 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:50

500円。雅は呟いた。
500円あればどれだけお菓子が買えるだろう?
小学生低学年の月収に相当する金額を
たかがトイレットペーパーのために出せと桃子は言っているのだ。
人の弱みにつけこんで。なんて卑劣な奴なんだ。
よく考えればその倍の千円があればベリの握手券を買えるし。
いや違う。CDを買うんであって握手券はオマケだ。

走馬灯のように雅の頭に様々な思いが駆け巡る。
死ぬのか?いや死なない。うんこを漏らしてしまうだけだ。
56 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:51

「どうするの?雅ちゃん」
桃子はニコニコと笑顔で言う。この外道め。
雅は仕方なく財布からなけなしの千円を出した。
「雅ちゃんありがとう。2個お買い上げですね」
「1個でいいから。2個もいらないよ」
「だって桃子お釣りなんて持って無いもん」
困ったような顔で笑った。
嘘だ。さっき乗客から写真集をダシに金を騙し取って
小銭ならなら充分持っているくせに。

雅は泣く泣く千円を差し出した。
代わりにトイレットペーパーを受け取った。
何かお土産でも買ってきてね。
お母さんがそう言って渡してくれた千円をこんな事で。
雅は心の中で母に詫びた。
57 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:52

とにかくこれでもう万全だ。早くトイレに行こう。
雅が振り返った時だった。雅は信じられない光景を目にした。
桃子と話している隙におっさんがトイレに入ろうとしていたのだった。
順番抜かしだ。マナー違反だ。

「おじさん、先にこの子が・・・・」
佐紀は恐かったが勇気を振り絞っておっさんに言った。
「なんや?さっきこっから離れたやないか。そやろ?」
確かにおっさんの言う事は正論だ。

しかしこれ以上もう雅の幼い身体は耐えられない。
お尻がビクンビクンと痙攣していた。
58 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:53

「雅ちゃん、自分の口で言った方がいいよ」
千奈美にそう言われて雅は重い口を開いた。

「お願い・・・・おじさん入れて・・・・我慢出来ないの」
おっさんはにやりと笑った。
「わかった。こんな所でいやらしい子な姉ちゃん。
しゃーない。おっさんが入れたるわ」
「え?おじさん何言って・・・・きゃ!」
おっさんは強引に雅をトイレに引きずり込んだ。
中で雅の大騒ぎする声が聞こえる。

桃子はおっさんが出てきたらどんな名目でお金をむしり取ろうか悩んだ。
そんな桃子が実に悩ましげだった。
59 :A電車でGO :2005/08/21(日) 00:53


おしまいは


60 :ななしいくさん :2005/08/23(火) 15:44
スッゲェ面白いです
次回も楽しみにしてます
61 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:02


嘆きのおまんまん

62 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:02
舞波が死んだ。
血反吐を吐き出しながらベッドの上でのた打ち回って死んだ。
同室の友理奈は介護する事も声をかける事も出来ないまま
苦しんでいる舞波を黙って見ていた。
驚きのあまり声が出なかった。
そんな活動的な舞波を見るのは初めてだった。
本ばっかり読んでいたけど動けばよく動くんだなと感心した。

緊急の呼び鈴を聞いて慌てて病室に看護婦が来た時には遅かった。
舞波はもう息をしていなかった。
友理奈は見るに耐えなくて目を伏せた。
舞波は歯茎まで剥き出しにして酷い顔をして死んでいたのだ。
63 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:03

小さい病院なので次の日には病院の誰もが舞波の死を知った。
誰も泣かなかった。笑った者すら居た。正直どうでも良かった。
それも仕方なかった。舞波がどうでもいいからではない。
もちろんそれもあったがこの病院に入院した者は死を待つだけなのだ。
明日自分が死ぬかも知れないのに他人の事で嘆いてられない。

ここは原因不明の奇病にかかった患者の隔離病棟。
友理奈もその患者のひとりだった。
64 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:04

舞波が死んで2日後、舞波の両親が田舎から来た。
両親は友理奈に舞波の死に際を聞きたがった。
友理奈は安らかに眠るように死んだ。と無表情で答えた。嘘だ。
舞波の両親は涙を流してありがとうと言った。

友理奈は中庭で菜園を眺めながら呆然としていた。
赤々と実ったトマトが舞波の血反吐を思い出させた。
ピーマンの中身の無さがりしゃこを思い出させた。
段々、舞波の事がどうでも良くなってきた。

どうでも良かったけれど同室の人間の死はやはり辛かった。
友理奈は目を閉じて舞波の死に際を思い出した。
65 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:06

苦痛で顔を歪めて歯が突き出たように見えた。
叫び声と苦痛で声が出せない状態が交互に続いた。
友理奈は次は我が身だと身体を震わせながら黙って見ていた。
「ゆ、友理奈ちゃん・・・・」
舞波が途切れそうな声で言った。
それまでのケモノのような声ではなく人間の言葉だった。
「どうしたの舞波?お水でも持ってこようか?」
舞波にポカリなんて勿体無い。水道水で充分だ。
友理奈は舞波の口に耳を寄せた。呼吸が荒い。息が臭い。
「友理奈ちゃん・・・・・おま・・・おまんまん」
血反吐を吐き出してそのまま舞波は息絶えた。

「おまんまん・・・・か」
友理奈は呟いた。舞波が飛び立った青い空に向かって。
66 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:07

おまんまんって何だろう?
友理奈は考えたが答えは出なかった。
舞波が死の間際に言い残したのだからきっと何か重要な事なのだろう。

「どうしたの友理奈。元気ないね」
雅だった。真新しいパジャマを着ていた。
きっと親元から送って貰ったのだろう。
友理奈は、雅が羨ましかった。パジャマが眩しかった。
病院に入る前のお小遣いが500円だった。と言った時の
雅の哀れみに満ちた顔が今でも忘れられなかった。

「ねえ、雅ちゃんおまんまんって知ってる?」
友理奈はなんとなく聞いてみた。
この病院に入院している子供の中では雅は比較的賢そうなので
知っているかも知れないと思ったのだ。
67 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:07

雅は黙っていた。再度、友理奈は同じ質問をした。
「聞こえなかった?おまんまんって何か知ってる?」
雅は「知らない」と吐き捨てるように言って立ち去った。
その顔は興奮で真っ赤に染まっていた。

友理奈は確信した。
おまんまんには何か重要な秘密がある。
だって舞波の遺言なのだから。
舞波は重要な存在じゃなかったけれど死の間際に言うくらいだから
きっとおまんまんは重要な事に違いない。
それを解き明かしたい。友理奈はそう思った。
68 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:09

病室に戻ると看護婦が舞波の荷物を片付けていた。
手には薄手の手袋をつけてマスクをしていた。
原因不明の奇病だから仕方ないとは思うが
入院当初は自分達がバイキン扱いされているようで嫌で仕方なかった。
今はもう慣れてしまったけれど。

友理奈は看護婦に言った。
「舞波ちゃんの荷物を片付けさせてください」と。
看護婦は少し考えて「えらいね。舞波ちゃんお友達だったもんね」
と言って笑った。
友理奈は舞波の事を友達だなんて思っていなかったが
否定しても仕方ないので言わなかった。

「じゃあ、その箱に詰めてあげて」
友理奈は「後はまかせて」と看護婦の背中に言った。
看護婦がありがとうと言ってドアを閉めた。
チャンスだ。友理奈はにやりと笑った。
おまんまんの秘密が舞波の荷物のどこかに隠されているに違いない。
69 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:10

友理奈は血眼になって探した。おまんまんらしき物を。
衣類、本、ぬいぐるみ、スナック菓子。
舞波の荷物には舞波と同様に大したものは無かった。
だがきっと何処かにおまんまんはあるはずだ。
デズニーのキャラの描かれたお菓子の箱を何気なく開けた。
そこには手紙が大事に仕舞われていた。舞波の親からだ。
友理奈は親から手紙なんてほとんど貰った事が無かったので少し羨ましかった。

「友理奈ちゃん。手伝うよ」
この声は?振り返った。佐紀だった。
この病棟の子供の中では最年長だし面倒見が良いので
リーダーのような立場にあった。

友理奈は計画が狂ったので少し考えた。
だが佐紀の好意を断るのもなんなので「ありがとう」と答えた。
佐紀は気にしないでと言って笑った。
70 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:11

佐紀がわき目も振らずテキパキと
ダンボール箱に衣類をたたんで入れてゆく。
友理奈は佐紀が自分の動きを見ていないのを確認してから
ベッドの陰で手紙をあさった。おまんまんの文字を探した。
「ねえ、友理奈ちゃん・・・・おかしいと思わない?」
佐紀が呟いた。
「な、なにが?」
慌てて手紙を隠して平静を装った。
「昨日まで舞波ちゃんあんなに元気だったのに・・・・」
「そうだね。でもそういう病気だし・・・・・」
「・・・・・もしかして舞波ちゃん殺されたんじゃないかなあ?」
「殺された?」

佐紀の言葉を受けて友理奈は直感した。
舞波はおまんまんの秘密を知ったから殺されたのだ!
71 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:12

友理奈は自分の体が震えるのを感じた。
おまんまんの秘密を知れば殺されるかも知れない。
これ以上の深入りは危険だ。
だがもう知ってしまった何を?おまんまんを。
いずれ殺されるならおまんまんの全てを知りたい。
死んだ舞波の為にも!ネズミのくせに犬死した舞波のために!
友理奈はそう決心した。

手紙の中に変な便箋があった。
それは古い新聞紙で作られていた。黄ばんでいた。
友理奈は中を覗いた。小さな紙が入っていた。
鉛筆で書かれた文字は消えかかっていたが確かに何か書いてある。
友理奈は必死で読んでみた。

『マイハ ヲ オカシタイ     』
辛うじてこれだけ読めた。
72 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:13

カタカナで書かれていた。マイハ。舞波の事だろうか?
オカシタイ?どういう意味だ。
「友理奈ちゃん何読んでるの?」
しまった。あまりに佐紀が小さくて気配に気付かなかった。
「えーマイハ ヲ オカシタイ・・・・・え?犯したい?」
佐紀の顔が一気に青ざめた。

舞波はまだ小学生から中学生になったばかりだ。
それを犯す。変態だ。佐紀の背筋が震えた。
「ど、どうしたの佐紀ちゃん?」
「変態。変態が舞波を狙っていたみたい!」
未成熟な少女を。よりによって舞波を狙うなんて・・・・。
他にもっとかわいい子はいるのに。変態だ。
この閉ざされた病院にそんな変態が居るなんてショックだった。
73 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:14

「友理奈ちゃん!犯人はこの病院の中にいるわ!」
「ちょ。ちょっと佐紀ちゃん声が大きいよ。誰かに聞かれたら・・・」
「あ、ごめーん。つい」
友理奈は驚いた。
佐紀がオカシタイの意味を知っていた事に友理奈は驚いた。
博学だ。さすがあだ名がキャプテンなだけはあるなあ。と思った。
「じゃあ犯人の目星はついてるの?」
「もちろん。その変態は寺田先生よ!」
寺田先生。友理奈も寺田先生が変態だという噂は聞いた事があった。
だが何のために舞波を?やはり変態なのか?

ガチャ。突然ドアが開いた。
友理奈も佐紀もドアのほうを振り返った。
「うふふふ。聞いちゃったあ」
桃子だった。
桃子は部屋中に入るとゆっくりとドアを閉めた。
「ちょっと話に加わってもいい?」
「だーめ」
友理奈は即答した。
74 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:15

友理奈は桃子が嫌いだった。
最初は自分と同じような貧乏な家庭の子だと思って好意を持った。
お小遣いの少なさを競い合った。
着ている間にシャツの首がどこまで伸びるか勝負した。
キモくても明るくて元気な桃子が好きだった。

でも桃子の裏の顔を知ってからは嫌になった。

医療器具、病院の菜園の野菜、りしゃこのお小遣い。
あらゆる物が無くなった。
状況的に桃子しか考えられなかった。
だが決定的な証拠がなかった。
友理奈は同じ貧乏でも他人の物に手を出しはしなかった。
それが友理奈の誇りだった。
いつしか友理奈は桃子を蔑むようになっていたのだ。
75 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:16

「もういいでしょ?桃子ちゃん。ね?」
佐紀は出来るだけ波風が立たないように穏やかに言った。
どうせ桃子の事だ。舞波の遺品でも盗む気だろう。
桃子はそれを見透かすようにニヤリと笑った。
「いい事教えてあげる。寺田先生は犯人じゃないよ」
それを聞いたふたりは凍りついた。

「な、何か知ってるの桃子ちゃん?」
さっき寺田先生が犯人だと推理した佐紀はとまどった。
完璧な推理だと思っていたのに
いくら変態でもよりによって舞波を犯すなんてありえないのか?
「マイハヲオカシタイ。それを書いたのは・・・・・桃子だよ」

部屋に不穏な空気が満ちた。
つまり舞波を殺したのは桃子なのか?
緊張で佐紀の背筋が伸びた。夢の150センチまであと1歩だ。
76 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:18

佐紀は出来るだけ冷静に言うように努めた。
「舞波ちゃんをどうして・・・・・」
「最初は冗談のつもりだった。でも舞波が・・・・・舞波ちゃんが」
桃子は床を見ながら呟いた。涙ぐんでるように見えた。
舞波の為に泣いているのか?
友理奈はそんな人が両親以外に居るとか夢にも思わなかった。

「舞波ちゃんは桃子の親友だった。いっぱい食べ物をくれたから。
でもある日、桃子は心苦しくなったの。
舞波ちゃんの思いに報いたいと思った。でも桃子には何も無い。
お金も無い。物も無い。舞波ちゃんのために何もしてあげられないの」
桃子の悲痛な叫びだった。

佐紀は故郷の父母を思った。
せっかく生んでもらったのに、こんな奇病にかかってしまって
何ひとつ恩に報いる事が出来ずに居る。
こんなに大きくなったよ。と両親に見せも出来ないでいる。
自然と佐紀の頬に涙が伝った。
77 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:18

「だから舞波ちゃんを殺したの?」
友理奈は桃子を睨みつけて冷たく言った。
桃子は首を横に振った。
「桃子は殺してなんかない。だた舞波に手紙を送ったの。
舞波をお菓子隊の隊長に任命しますって!カタカナで!
マイハ ヲ オカシタイ ノ タイチョウニ ニンメイシマスって」

「歴史好きな舞波ちゃんは伝令みたいで嬉しかっただろうね」
佐紀はそっと涙を拭いた。
78 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:19



79 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:22

どうやら捜査は振り出しに戻ったようだ。
友理奈は長身。そして単身、雅の病室には雅は居なかった。代わりにって
雅の代わりにはならないけど相部屋のまあさが居た。
雅なら屋上に居るんじゃない?と教えてくれた。
まあさは随分大きくなっていた。
どんどん横に大きくなっている気がする。お母さんみたいだ。
そういえば時々りしゃこが間違ってお母さんと呼びかけていた。

実は友理奈も縦にどんどん大きくなっていた。
その身長は170センチに達しようとしてた。
恐らく身体の部分的な成長、肥大化がこの病の特徴なのだ。
舞波がどんどん歯が出て死んだように
自分もどんどん大きくなって死んでしまうのではないか。
友理奈はそう怯えていた。でも歯じゃなくて良かった。
舞波のような悲惨な顔で死にたくはなかった。
80 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:23
友理奈の脳裏をある閃きが支配していた。

もしもこの不治の病に治療法があったとして
それが舞波の遺言の「おまんまん」だったとしたら?
病気が治るのは自分たち患者にとっては喜ばしい事だ。
だが不治の病でなくなればこの病院の存在価値はなくなる。
既得権益を守ろうとする病院はどうする?
恐らくそれを知った者を殺すだろう。

やはり舞波は殺されたのだ。間違いない。

おまんまんの謎を解き明かして見せる。
自分のために。そして踏み台となって死んでいった舞波のために!
友理奈はコブシを握り締めた。
81 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:24

病院の屋上へついた。風が強かった。
友理奈は最初はこの屋上から見える景色が好きだった。
でも今はどうでも良くなった。長い闘病生活の中で飽きてしまった。
屋上をきょろきょろと見渡す前に声をかけられた。
「やっぱり来たわね友理奈ちゃん」
そっちを向くと雅が栗色の髪をなびかせて立っていた。

友理奈は単刀直入に言った。
「時間がないの。雅ちゃんおまんまんを出して」
雅は友理奈の思いもしなかった言葉に赤面した。
友理奈はその反応を見て確信した。

おまんまんはこの病の特効薬に違いない。
だが医療保険も利かないような高価な薬なのだろう。
貧乏な友理奈や桃子には教えても無駄だから
病院からおまんまんの存在を知らされなかったのだ。
桃子が金の亡者のようになっているのは
身分不相応にもおまんまんを手に入れようと考えたからだろう。
全ての謎が解けた。そうに決まっている。
82 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:25

「友理奈ちゃん・・・・あの・・・おまんまんを出すって・・そんな事出来ないよ」
雅はやっとの思いで口に出した。
「どうして?友理奈が舞波みたいに死んじゃっても良いっていうの?」
友理奈の声は切羽詰まっていた。時間が、本当に時間が無いのだ。
「そんな・・・・雅だって死んじゃうよ。恥かしくて」
やっぱりおまんまんが無ければ死ぬのだ。

友理奈は決めた。鬼となろう。悪魔となろう。
桃子のような外道になってみよう。
明日血を吐いて死ぬかも知れないと言うのに
誇りとかプライドとか言ってられない。
「雅ちゃん・・・・・無理やりにでもおまんまんを奪って見せる」
「きゃああ!」
友理奈はケモノのように雅に飛び掛った。
雅は必死で抵抗したが友理奈は170センチに達しそうな大女。
簡単にコンクリートの床に押し倒された。
83 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:25

「駄目だよ。どうしたの友理奈やめて・・・・」
「欲しいの。雅ちゃんのおまんまんが欲しい」
友理奈はその両手で雅の真新しいパジャマを引き裂いた。
ボタンが飛び散り雅の控えめな胸が現れた。
本気だ。雅は友理奈の血走った目を見て悟った。

せっかく新しいパジャマなのに破いたらお母さんに怒られる。
雅はもう抵抗しなかった。
「や、優しくして・・・・」
雅の体は溢れ出した体液でぐちゃぐちゃになっていた。
目から涙がどんどんと溢れた。
佐紀ちゃんごめんね。
おまんまんを奪われるなら大好きな佐紀ちゃんに奪われたかった。
雅は唇を噛み締めた。声が出そうになるのを必死で抑えた。
84 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:26

友理奈は雅の体中を舐めるように見た。
雅の身体のあらゆる部分を指紋だらけにした。
それでも最後までおまんまんと思わしき物は見つからなかった。

雅は床に倒れたままダンゴ虫のように小さく縮こまって泣いていた。
友理奈も泣きたかった。
これだけ探しても無いなんてどういう事だ。
友理奈は腹立ち紛れに雅のつけてもつけなくても同じような
ブラジャーを地面に叩きつけた。空虚な音がした。

「雅ちゃん何処に隠したの?早く言って」
友理奈は苛立っていた。自分でもわかっていた。
でも抑えきれなかった。
「な、何を?何処にも隠してないってば」
雅はそう言いながらも胸は隠した。
どうしても貧相な胸だけは見られたくないみたいだった。
85 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:27

友理奈は舌打ちした。まだシラを切るのか。
どうせおまんまんをどこかに隠したに決まってる。

友理奈は考えた。
おまんまんは高価な医薬品だ。
もしも自分が仮に持っていたならどうする?
恐らく肌身離さずに持ち歩くだろう。
でないと桃子に盗まれてしまう恐れがあるからだ。
きっと桃子なら何処に隠しても麻薬犬のように見つけるはずだ。

じゃあ大き過ぎる重すぎるなどで自分で持ち歩けないならどうする?
金庫かなにかカギをかけられる場所に隠す。もし金庫がなかったら?
恐らく信頼できる人物に預けるはずだ。
雅の場合は・・・・・佐紀だ。佐紀なら雅を裏切らない。
「佐紀ちゃんがおまんまんを持っているの?」
友理奈の問いかけに雅の顔は強張った。
それを友理奈は見逃さなかった。
86 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:28

「もう一度言うね。佐紀ちゃんがおまんまんを持っているのね」
雅は首を縦に振らなかった。振るわけにはいかない。
振れば顎が目立ってしまう、じゃなくてこんな恥かしい目に
佐紀ちゃんまで遭わせるわけにはいかない。
友理奈は恐らく佐紀にも同じような身体検査をするつもりなのだ。
「ち、違うよ。おまんまんはまだ雅が隠しての」
「ど、どういうこと雅ちゃん?」

雅は恥かしさを堪えて股を開いた。
頑張って角度にして120°くらい開いた。
「さ、さあ雅のおまんまんの在り処を探してみて!」
87 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:29

友理奈は雅のふさふさしたお股の毛に心を奪われた。
その茂みの奥に何が隠されているのだろう?
まさかこの奥におまんまんが?
友理奈はそっと指先でお股に触れた。

「あっだめ。もっと優しく触れて」
雅の囁くような声に友理奈は狼狽した。胸が高鳴った。
「友理奈ちゃん雅がおまんまんについて教えてあげる」
「は、はい」
友理奈は年頃の中学生のように純朴に返事した。

雅はようやく気付いた。
どうやら友理奈はおまんまんについて勘違いしているようだ。
でもここで身をもって徹底的におまんまんについて説明すれば
友理奈もこれ以上変な事は考えないだろう。恥かしいけど仕方ない。
88 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:30

友理奈の指先は雅の体内を探索した。
「凄い・・・・どんどん溢れてくる・・・・」
雅は恥かしさで全身が燃えてしまいそうだった。
「ね、ねえ雅ちゃん次はどうすればいいの?」
「もっと奥、もっと奥に入れて・・・あんっ」
友理奈の指先が雅の体内を彷徨った。
無意識に雅は友理奈の大きな身体を抱きしめていた。
いつも佐紀にするのよりも激しく大胆に。

友理奈ははっとした。ようやく雅の行為の意味に気付いた。
「も、もしかしてここが」
「そうこれがおまんまん。医学的に言えば膣だよ」

やっぱり友理奈の推理は正しかった。
「雅ちゃんありがとう。やっとわかった。
これが幻の医薬品おまんまんの隠し場所の地図だね」
89 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:30

ふさふさに茂った森の中にある洞窟の奥におまんまんが隠されているはずだ。
友理奈は早速忘れないようにメモを書いた。
病院の近所に森がある。あそこに違いない。

「じゃあ明日の朝、おまんまんを探しに森に行ってくるね」

雅は友理奈の言葉に答えないで
悲しいほどに青い空に浮かぶ雲を見ていた。
90 :嘆きのおまんまん :2005/08/29(月) 23:31



91 :大の大人が名無しだなんて。。。 :2005/08/29(月) 23:33



ヽ( ´ー`)ノ<今日はこのへんで

>>60
ありがとー頑張ります。
92 :嘆きのおまんまん :2005/09/02(金) 01:19

友理奈も死んだ。
病院の近くの森の中で血反吐を吐いて死んでいた。
偶然、近所を散歩していた病院の関係者によって発見されたのだ。

友理奈は吐き出した血を使って地面に遺言を書いていた。
『おまんまノ』
おそらくおまんまんの「ん」を書いている最中に息絶えたのだろう。
だがそれは遺族にも雅達にも知らされる事はなかった。

後、友理奈と一緒に森に行ったまあさも友理奈の隣で一緒に
血反吐を吐いて死んだ事を蛇足ながら付け加えておかなければならない。
93 :嘆きのおまんまん :2005/09/02(金) 01:20

「ど、どうしてこうなるの。なんで友理奈ちゃん」
雅はもう二度と目を開ける事無く眠る友理奈に問い掛けた。
だが答えは永久に帰ってくる事はないのだ。
友理奈は原因不明の病によって死んだのだから。

頬をつたい涙が顎の先端に集中ししたたり落ちた。
舞波の時には少しも感じなかった悲しみが雅を襲ったのだった。

涙にむせる雅の横顔をりしゃこはぼんやり見ていた。
「ねえ、雅ちゃん」
「ん?どうしたのりしゃこ?」
「どうして友理奈ちゃんと・・・・・えっと・・・・なんだっけ?」
「まあさ」
「そうそう。名前忘れちゃったあ。なんでまあさちゃんは死んじゃったの?」
94 :嘆きのおまんまん :2005/09/02(金) 01:21

雅は答える事が出来なかった。
雅が知る限り友理奈はおまんまんを探しに森に向って発病して死んだ。
いや本当に発病したのだろうか?
誰かの手によって殺されたのではないだろうか?
おまんまんを手に入れようとした為に!

大体おまんまんとは何なのだ?
自分が知るおまんまんとは違うものなのだろうか?
わからない。全ては謎のままだった。

「りしゃこ。知らなくても良い事ってあるんだよ。わかる?」
「うん。九九とか知らなくても生きていけるもんね」
りしゃこは微笑んだ。天使のような笑顔だった。
95 :嘆きのおまんまん :2005/09/02(金) 01:23

友理奈がおまんまんについて深く知りすぎた為に殺されたのであれば
おまんまんについて知る事は危険だ。
もしりしゃこがおまんまんについて知ったら大変な事になる。
ところ構わずおまんまんと叫ぶかも知れない。
そうなればおまんまんがどのような存在であれ病院は大パニックだろう。

雅はりしゃこをもう一度見た。
透き通るような白い肌、絵に描いたような整った顔。
実際に妖精を見たらこんな感じかも知れない。
雅はこの病院にりしゃこが来て初めて見た時から
りしゃこは長く生きれないような気がしていた。
りしゃこの並外れた美貌は何かを犠牲にして花開いたものに違いない。
そう雅に思わせるほど美しかった。

いずれにしろりしゃこも舞波のように血反吐を吐いて死ぬのだろう。
それは雅の方が先かも知れない。
雅はりしゃこに自分より長く生きて欲しいと願っていた。
りしゃこが死ぬ姿を出来れば見たくはなかった。
雅はりしゃこの美貌を心から愛していたのだ。
96 :嘆きのおまんまん :2005/09/02(金) 01:25

「ねえねえ、雅ちゃん。もうひとつ聞いていい?」
「なあに?」
「おまんまんってなあに?教えて」

雅は驚愕のあまり顎が外れそうになった。
「な、何言ってるのりしゃこ?」
「おまんまん。雅ちゃん知ってるんでしょ教えて」
雅は背中に冷汗が流れるのを感じた。

おまんまん。
知れば死を招くこの呪われし言葉をりしゃこは一体どこで知ったんだ。

「ねえ、りしゃこ何処でそんな言葉知ったの?」
雅のその質問にりしゃこは半笑いで返した。
どうやらりしゃこはおまんまんの深い闇を知らないようだ。
知っていれば笑って軽々しくおまんまんなんて口に出来ないはずだ。
下手をすれば死が待っているのだから。
97 :嘆きのおまんまん :2005/09/02(金) 01:26

だがそれは不幸中の幸いだ。
雅自身おまんまんって言葉を知っているが殺されてはいない。
友理奈のように深く知ろうとしなければ殺されないはずだ。
とにかくりしゃこにおまんまんを教えた人物を特定して
これ以上りしゃこを巻き込まないようにしなければならない。

「だ、誰におまんまんって言葉教えて貰ったの?」
「言えない。じょうほうていきょうしゃのしゅひぎむがあるから言えない」
「りしゃこ、しゅひぎむってなあに?」
「わかんない。桃子ちゃんがそう言えって。あ、言っちゃった」

やっぱり桃子ちゃんか。
雅は深いため息をついた。
98 :嘆きのおまんまん :2005/09/02(金) 01:26

雅は走った。病院中を探して回った。
何度も看護婦さんに怒られた。でも雅は走るのを止めなかった。
桃子を見つけなければ何も始まらないのだ。

でも10分も走ったら疲れたので歩いた。

運動不足だな。お腹出てきちゃったし。ダイエットダイエット。
歩きながら色々考えてついでに桃子を探した。

なんだか雅の頭はおかしくなりそうだった。
この数日でたくさんの仲間が死んだ。
舞波、友理奈、まあさ。
良かった。まあさの名前を忘れていなかった。
雅はまだ自分の頭が正常なのに安堵した。

雅はとりあえずトイレに行く事にした。
座って落ち着いたら何か思い浮かぶかも知れない。
99 :嘆きのおまんまん :2005/09/02(金) 01:27

病院のトイレは車椅子の人と兼用で少し広い個室だ。
この無駄に広い空間に最初は慣れなかったけどもう慣れてしまった。
大人になるっていうのは何も感じなくなるって事かも知れない。

雅は中に入りドアを閉めた。

「うふふふふ。よく来たわね雅ちゃん」
鳥肌がたった。寒気がした。便器の影から桃子が現れた。
雅は深いため息をついた。
100 :嘆きのおまんまん :2005/09/02(金) 01:28

「も、桃子ちゃんいつから待ってたの?」
雅はおしっこを漏らしそうなほどではなかったが驚いた。
動揺を隠せなかった。
「別に待ってないよ。桃子はトイレで本を読んでただけだから」
確かに桃子の手にはとっとこハム太郎3巻があった。

「桃子ちゃんあのね・・・・・」
「うふふふわかってる。おまんまんの事でしょ?」
思わず桃子の顔を凝視してしまった。
桃子は薄っすら笑みさえ浮かべていた。
雅は確信した。桃子はおまんまんについて何か知っている。
ひょっとしたら・・・・桃子が舞波や友理奈を殺したのか?
おまんまんを巡りふたりと何か揉めたのかも知れない。
あの手にもったハム太郎の3巻の固い背表紙で
ふたりの後頭部を容赦なく叩きのめしたのかも知れない。

雅はとっさに自らのウィークポイントである顎を隠した。
ここを殴られたら命はない。
雅の体中は緊張感で汗ばんでいた。

続きを読む


掲示板に戻る 全部 次100 最新50

現在のスレッドサイズ:255795 byte

名前:

read.cgi ver5.27 + 0.02 (04/08/03)