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dis-communication

1 :高津 :2012/12/02(日) 01:56
娘。現メンベースの鞘石とかの短編。

10年弱ぶりにスレ立て。どうぞよろしくですw
194 :赤と青のバレンタイン :2013/02/14(木) 23:58
195 :赤と青のバレンタイン :2013/02/14(木) 23:58
 
196 :赤と青のバレンタイン :2013/02/14(木) 23:59

いつもより多い荷物を持って会社に向かう。
冬だったらよっぽどあったかい部屋じゃない限り、ケーキは大丈夫だからそのまま冷蔵庫の上に。

定位置のバッグ置き場には、いつもと違うちょっとおしゃれな紙袋。

…緊張する。

なんでこんなに緊張するかなぁ。
私ってこういうときホント弱いっていうか。

はいどーぞ!ってすればいいんだ、よしよし、そうしよう。

そんなことを考えてくると、続々とみんなが集まりだした。
中学生組は学校が終わってからだからちょっと遅めの集合。

広げて見せたらみんな結構すごいすごい言ってくれて、やっぱり嬉しかった。
みんなチョコレート交換してて、なんだかかわいいなって思ってた。
譜久村さんなんかは生田さんへあげるチョコのサイズがなんか違ってて、まーちゃんにブーイング貰ってたりしてちょっと面白かった。

そして…私と鞘師さんは…まだお互いに意識して声をかけたわけじゃなかった。

もうすぐ握手会メンバーが移動する時間。
その前に絶対渡さなきゃ。

「さっ…鞘師さんっ!」

恥ずかしい!ちょっと声が裏返った。

「ん?」
「ちょっ、こっち…」
「おおう、おおおおう。待って待って、うちも持ってく」

意図を理解してくれたのか、鞘師さんも何か紙袋を持ってきてくれた。
197 :赤と青のバレンタイン :2013/02/14(木) 23:59
「あの…ハッピーバレンタイン…と、あのクリスマスのお礼も、です!」
「えっ!?ホント?嘘っ、嬉しい!ンフフ、やった」
「へへ、手作りですから!」
「えっ、嘘ぉ!?ケーキだけじゃないの?」

驚く鞘師さんに緊張してたのがちょっと落ち着いた。
なんとなくいつもどおりの私でいける気がする。

「実は違うんですよ〜。ふふー。流石にチョコは今食べれないと思いますけど」
「え?いいよ、食べるよ今。今すぐ食べたい」

ガサガサとラッピングを解いていく。
赤い袋だったのが嬉しかったのか、うちの色ーとか言いながら開けてくれるのがこっちも嬉しかった。

「とるふ!!噛んだっ、とりゅふ!」
「頑張りましたっ」
「よし、頂きます」

ひとつ手にとって、もぐもぐ、もぐもぐ。
んふーっと嬉しそうな顔をしてくれる。

「んっ、やばい、おいしいねこれ」
「よかったぁ…何度か作ったことあるけど、やっぱり鞘師さんが喜んでくれるかが気になってて…」
「えー?うちは亜佑美ちゃんが作ってくれればわりとなんでも嬉しいけど」
「そ、そうですか」
「うん。やばい、もいっこ」

むぐむぐ食べてる鞘師さんの顔がかわいくてかわいくて。
なんかこっちも幸せな気分になるというかもうなんだ、顔が熱い。
198 :赤と青のバレンタイン :2013/02/14(木) 23:59
「亜佑美ちゃんありがとね!うちはー去年の失敗がありますので…既製品で申し訳ないけれど」
「いえいえ、鞘師さんが選んでくれたんですから。嬉しいですよ!」
「そっ、そっか、んふふ。よかった」

そろそろ握手会へ行かなければいけない鞘師さんは、また私にありがとうと言ってくれてそのまま会場に向かった。
その後は残ったみんなでレッスンをしたあと、私が持ってきたケーキをまた食べてくれて、ケーキはありがたいことに売り切れになった。
199 :赤と青のバレンタイン :2013/02/15(金) 00:00
 
200 :赤と青のバレンタイン :2013/02/15(金) 00:00
201 :赤と青のバレンタイン :2013/02/15(金) 00:00
 
202 :赤と青のバレンタイン :2013/02/15(金) 00:00
家に帰って夕飯を食べて、鞘師さんから貰ったのを開封。

「あ、かわいい」

雪だるまのかわいいチョコレート。

「ふふ、嬉しいなぁ」

4つ入ってて、今日はまずひとつ。

「んま」

おいしいチョコ探して買ってくれたのかなぁと思うと、やっぱり嬉しくなる。
ただ、時間も遅かったし今日はもうお預け。
歯磨きしてお風呂入ろう。


――お風呂に入って携帯を見たらメールが入ってるのに気づく。

「あら」

鞘師さん。
いつもより少しだけ早い時間。
203 :赤と青のバレンタイン :2013/02/15(金) 00:00
・・・

今日はケーキとトリュフありがとう!

さっき会ったときはちゃんと見れなかったけど、プレゼントもありがとう♪

パジャマ嬉しい!色もうちと亜佑美ちゃんが入ってるんだね!



さっき開けて嬉しくてひゃっっほーい♪( ´θ`)ノってなりました♪♪

今日は亜佑美ちゃんに包まれて寝ます♪

では、おやすみなさやしぃー


p.s.
あ。
言い忘れてしまってた!
亜佑美ちゃん、好きだよー!ふふふ


それでは今度こそおやすみ!


・・・
204 :赤と青のバレンタイン :2013/02/15(金) 00:01
「…亜佑美ちゃんに包まれてって…もぉ、もぉぉぉ」

照れるぅー!!
鞘師さんはこういうのがずるい!
人が喜ぶ言葉を知ってるのがずるい。

くっそー…好きだなぁこういうところ。
ようやく収まったほっぺの赤みがまた増してきそう。

…実際また熱くなってきたし。

なんかまた嬉しくなってきて、もう1度鞘師さんからのプレゼントを開ける。

「ん?んんー?」

さっきは気づかなかったけど、奥に何か入ってる。
小さな茶色の袋。中身は見えない。
開けてみると、

「あ…」

ちょっとだけ星の飾りがついてるシンプルなブレスレットが入ってた。

…うわ、やばい。すっごい嬉しい。

嬉しくてちょっと腕に通してみる。

「ふふーふふふふ!やばい、嬉しいっ」

……あ。
お礼のメールしなきゃ!鞘師さんが寝てしまう!

メールを打っててもニヤニヤした顔は抑えられない。
なんて言おう。
ありがとうございます?好きです?
言いたいことはたくさんある。

そんなことを考えながら、割れた画面とにらめっこを始めた。
205 :高津 :2013/02/15(金) 00:02
更新しました!
間に合ってなかった!!ww
ぽんぽんが間に合わなかった…ガッデム!

>>189
ありがとうございます!かわいく思って頂けてなによりですw

>>190
ありがとうございます!
鞘師は独占欲強そう。ホントにw
206 :高津 :2013/02/15(金) 00:05
そして切る場所間違えたという…2度目です。
申し訳ないです!w
207 :本日は天井知らず :2013/02/23(土) 22:42

「気持ちよかった?」

すべすべの背中の向こうからそう問いかけられる。
ホントこの人ってこうなんだよなぁ、とひとり苦笑。

「そりゃ…まぁ」
「何その反応っ」
「だって…そんな、普通言います?こんな、ちょっと、ねぇ?恥ずかしいじゃないですか」
「今更じゃん。何回したと思ってるんだよー」
「そういうところ意外と恥ずかしがらないですよね」

そう言うと、だって今更だもんとキャミを着始める。
私もそれに倣って床に落としたキャミとパンツを着直す。

「鞘師さんってホント…」
「ホント、なに?」
「ホントエロい」
「直球すぎるっ。あのさぁ、なんていうっ、何?あのさ、やっぱ好きな人にはそうなりますよ。分かるでしょ?」
「分かりますけどぉ。鞘師さん年齢の割にガッツリなんですもん」
「2つしか違わないじゃん」
「そうだけどー」

うーんと伸びをして、鞘師さんくつろぎモードに入る気だ。

…というか、こっちこそ今更だけど鞘師さんって太ももがすごくセクシーだよね。
携帯で写真撮らせて貰ったときも、あの太ももちょっとすごいなと思った。もちろんいい意味で。
208 :本日は天井知らず :2013/02/23(土) 22:43

「鞘師さん」
「んー?」
「太ももセクシーですよね」
「はっ、はぁ?」

驚いたみたいな風で少し距離を取られる。
ちょっとショックー。

「触っていいですか?」
「ちょっ、改めて言われると…なんかヤだ」
「えー、いいじゃないですかぁ。魅力ある鞘師さんの太ももを触らせてくださいよ、石田に」

冗談交じりに言うと、ますます目線が冷たくなる。
ひどいんだぁ鞘師さん。

でもセクシーだなって思うのは本当だし。
少し乱れた髪の毛も。
デコルテのラインがキャミだと良く見えるし。
ホント、なんか。ねぇ?

「さっ、さやしさんっ触らせて!」
「ちょぉっ、亜佑美ちゃん目がマジじゃん!」
「へっへっへ、いいじゃあないですかー」
「エロ親父!エロ親父だよ!亜佑美ちゃんが危ない!」
「危ないのは鞘師さんの方ですよ」
「へっ?」

…こんなことしたこともなかった。
私が鞘師さんを見下ろすなんて。

なんだかちょっといい気分。
肩のところ押さえてるから、向こうも動けないし…動く気配もなさそう。

ただただ私を見つめてるだけ。
209 :本日は天井知らず :2013/02/23(土) 22:43

「変な感じ」
「何がですか?」
「こんな体勢になるの初めてじゃない?」
「私も今そう思ってたとこです」
「…気が合うね」
「そりゃあやっぱりねぇ、お付き合いしてますから?」

ニヤニヤと言ったからなのかなんなのか、鞘師さんは半ば諦めたような顔。
でもほっぺたはほんのり赤い。

「鞘師さんってかわいいですね」
「今知ったん?」
「フゥー!自信満々っ」
「…嘘に決まってんじゃん」

煽った私に呆れたのか、溜め息をつく鞘師さん。
その反応は悲しいですっ。
だからちょっとだけ仕返し?

「嘘なわけないじゃないですか。かわいいです」
「っ…ありがと…」

あぁ…。
鞘師さんの気持ちが分かった。

いつもこんな感じなんだ。
私を組み敷く時、こんな気持ちでいるんだ。

だって、今私すごく鞘師さんがかわいい。

「やばい…ホントかわいいですね、鞘師さん」
「…もぉ、恥ずかしい」

さっきより少し赤くなった鞘師さんが身を捩る。

うっ…どうすんのこれ。
喉の奥が熱くてなんか変な感じ。

肩から手を下ろし、すぐ横で身体を支えて。
右手は鞘師さんの顎に添えて、唇を指で撫でる。
210 :本日は天井知らず :2013/02/23(土) 22:44

「私好きですよ?」
「なに?」
「鞘師さんの唇」
「くっ、唇はうちの専売特許じゃろ」
「あはは、そうですけどね。私も鞘師さんの好きですよ」
「うぅぅ〜…」

いつもとは違う感じ。
なんだか楽しい。

鞘師さんが私に押し負けるなんて。

なんだか嬉しくなって、そのままほっぺにちゅー。
くすぐったそうに笑うのがかわいくて、こっちが赤くなる。

「2回戦行きます?」
「………」
「あれ?」

なんか私変なこと言った?

「…亜佑美ちゃんはムードってもんがない」
「そりゃあ…失礼しました」

こんなことで雰囲気が悪くなる私たちじゃないから、もはやお互いに笑ってしまってる。
自然体でいられるのが一番いいよね。

そう思ってると、焦れたのか鞘師さんの方からキスしてきた。

「ダメですよ。今は私が上ですから」

微妙な顔をされた。
照れたような、引きつったような。

「ん?」
「……今の、ちょっとドキッとした」
「鞘師さん、もしかしてM?」
「そっ、そうなのかな…わかんない…」
「それはそれでちょっと楽しいですね」
「楽しいとかっ。亜佑美ちゃんってS…っぽくはない、よね?」
「さぁ?どうでしょう。…試してみます?」

うんとも、ううんともつかない声で返事をされる。
恥ずかしそうで嬉しそうな表情。

…もちろんもう答えは分かってる。


だからまずは、キャミの下から。

 
211 :高津 :2013/02/23(土) 22:45
更新しました。
本日は趣向を変えてお送りしましたw

たまにはこんなのを!ということでひとつw
212 :名無飼育さん :2013/02/24(日) 14:47
うわぁぁぁ!!!
これはいい!!いいものを読ませていただきました。
二回戦目の関係、好きですw
213 :ティーブレイク :2013/03/05(火) 01:08

「へぇー。結構うまくいってるんだね、じゃあ」

譜久村さんが、パフェをつつきながら嬉しそうに言う。
なんだか恥ずかしくなってしまう。

「いや、まぁ…うん、そうですね」
「でも見てれば分かるもんね!幸せそうだもん、二人」
「聖もそれは思う。羨ましいと思ってたよ」
「もぉー…やめてくださいよぉ」

2人はやっぱり嬉しそうに笑ってて、ホント恥ずかしい。
でも、嬉しい。


私たち高校生組は仕事が午前中で終わった後、暇だったのでお茶しようという話になって、はるなんオススメのカフェにきていた。

譜久村さんはチョコパフェ。
私はストロベリータルト。
はるなんはバナナシフォンを注文してて、ガールズトークに花が咲いてたはずなんだけど…。
やっぱりするのは恋愛の話。

それでいじられるのは私ーっていうわけで。

「そっ、そんなん譜久村さんだって最近生田さんといい感じじゃないですかっ」
「ふふふ、そうなの♪」
「おっとー、否定しないですねぇ」

その間にもチョコパフェをぱくり。
それはそれは嬉しそうに食べてる。
きっと生田さんとの仲が発展したことで余計にそう見えるのかもしれない。
214 :ティーブレイク :2013/03/05(火) 01:09
「えりぽんね、KYだけどやっぱり優しいし」
「やだノロケー!」
「ブログに書いちゃおうかな!ふふふっ」
「やだやめてはるなん!ダメだよっ」
「大丈夫ですよ、メンバー内で仲良しとかに見えるだけですよ!」
「もー!ダメダメ!」

生田さんと譜久村さんは本当に最近すごくいい感じ。
なんだっけ、こう…生田さんが紳士的っていうか。すごく最近カッコイイし。

うちの鞘師さんとは全然違うなぁ。なんて思ったり。
そうなって欲しいわけじゃないけれど。
いや、でも鞘師さんもカッコイイんだよ、みんな知らないだけだよ!
…いや、知ってるか。

「はるなんだって和田さんとほら!仲いいじゃん!」
「えっ、えーーっ、私!?」
「嘘っ、ホントに!?聖知らないっ」

遊びに行ったりっていう意味で仲いいのは知ってたけど、と身を乗り出してくる譜久村さん。

「そうなの?どうなのはるなん!」
「えーっ、えっと…まぁそれなりに…?」
「嘘だぁ、こないだデートしてたじゃん」
「亜佑美ちゃんホント!?」
「ホントですよー、その日メールしたら出掛けてるーとかいってて、友達?って聞いたら彩ちゃんとか言うんですもん」
「ちょっともぉ、あゆみん!」
「へっへっへ。はるなんだけに楽はさせねぇぜ…私たちだっていじられたんだもん。ねー?譜久村さんっ」
「ねー?」

溜め息をついてもやっぱり嬉しそうなはるなん。

やっぱり好きな人の話って嬉しいよね。
私だって嬉しい。

だって鞘師さん好きだもん。
 
215 :ティーブレイク :2013/03/05(火) 01:09

「へへへ」
「えっ、何急に!」
「えっ、何!?」
「こっちの台詞だよー、急に笑い出すんだもん」
「えっ、嘘っ!?私笑ってました?」

二人とも、うんって頷くし。

「あー!聖わかったぁ」
「えっ」
「どうせ里保ちゃんのことでも考えてたんじゃない?」
「嘘ー!そうなの?」
「いやっ、えとっ…いやぁ…」
「やだもー亜佑美ちゃん!」
「もぉ、やめてくださいよー!好きな人の話してたんだから、か、考えてもおかしくないじゃないですかっ」
「開きなおりですよこの子ったら!」
「やだー亜佑美ちゃんやだぁ♪」

「もういいですよっ、私は鞘師さんのこと考えてました!笑っちゃったのは…記憶にないですけど」
「ふふふ、ラブラブじゃん」
「譜久村さんだってそうじゃないですかぁ」
「んふふ、でもえりぽんKYだけどね。みんなにも優しいしさ」
「でも生田さん、譜久村さんには特別ですよね、前から」
「嘘っ、はるなん気づいてた!?そうなのぉーー!うふふっ」

たぶんこの流れだと譜久村さんのノロケ大会が始まる。
それもまた楽しいっていうか、聞きたいっていうか。

幸せな話って楽しいと思う。
みんなうまくいけばいいな。
つらいことなんてホントはなければいい。

でもそんなわけには行かない。
私たちだって長いこと付き合ってないのに何かあったんだから、みんなきっと何かしらあるはず。
それを乗り越えてこその恋愛だと思うから…もし二人に何かあったら相談には乗ってあげたい。

それがメンバー愛じゃないかなって思うし。へへへ。

こういう時間、大切にしたいな。
ホントに。

そう思いながら、少しぬるくなった紅茶を啜った。
 
216 :高津 :2013/03/05(火) 01:11
更新しました。
短いのですがw

最近ばらついたネタはあるのですがうまくまとめられなくて苦戦中…。

>>212
ありがとうございます!
こういう決まらない感じが楽しいなと思って書いてますw
217 :ヒロイン :2013/03/05(火) 23:16

「珍しいですね」

そう声を掛けても、返事がない。
目は文庫本に向けられていて、私に気づく気配もないみたい。

「鞘師さん」

…やっぱり。

だからもう一度。

「鞘師さん」

今度は肩に手を置いてみた。
ようやく気づいてくれたみたいで、

「亜佑美ちゃん。どしたぁ?」

ホント気づいてなかったんだと笑えてくる。

「ツッ…さっきから呼んでたのになぁ」
「嘘っ!全然気づかんかった」
「だと思いましたよもぉ。で、何読んでるんですか?」
「国語の宿題。読んで感想文書かなきゃいかんのよ」

栞を挟んで本を閉じる鞘師さん。
なんか構ってくれる感じがしてちょっと嬉しい。

「へぇー!東京の中学は大変だなぁ」
「亜佑美ちゃんだって去年は中学生だったじゃろ」
「そんなのやんなかったもん」
「いいなぁ〜。でもいいや、うち本読むの別に嫌いじゃないけ大丈夫

なんかすっかり気を許されてるなぁと思ってしまう。
思わずニヤニヤ。
218 :ヒロイン :2013/03/05(火) 23:16

「何ニヤニヤしよるん」
「だって、鞘師さんすっごい訛りまくりですよ」
「えっ、嘘だっ」
「嘘じゃないですよ。今だってしよるんとか言ってたし」
「あ、ほんまに?嘘っ、嘘嘘、あーもぉ、亜佑美ちゃんがいけん!うち気ぃ抜いてしまう」
「あら。アレですねじゃあ、気ぃ許されてる?私」
「そーだよ。てか、亜佑美ちゃんも訛ったらいいのに」
「私特別訛らないですもん。仙台はー、シティですからー?」
「うわ、ウザっ」

全力で引かれた。
いいもんいいもん。
石田は滑るのが仕事なんだもん…。

「でもまぁ実際そんなに強烈な訛りはないですよ、仙台って」
「へぇー、そうなんだ」
「うーん…私があんまり詳しくないからかもしれないですし。わかんないんですよね、仙台弁って」
「そうなんだ…。もったいないなぁ。亜佑美ちゃんの訛り聞きたかった……あ、嘘だ、聞いたことある!」
「あれ?そうでしたっけ?」
「うん。なんか、いじ?いず?なんじゃったか、そんなんだった気がする」
「あぁ…」

あのケンカの時か。
思い出した。

「いずいですか?確かにあれはこっち来て通じなくてびっくりしたかも」
「どういう意味?」
「なんか、えーと…うまいこと言えないんですよねこれって、不快とか落ち着かないっていう感じっていうか」
「へぇ」
「ひとつの言葉では表現できないっていうかー…。他だと、お年寄りとかはだっちゃとか使いますけど」
「ふーん。なんかえりぽんと似てるのかな?」
「やー、たぶん生田さんのとは全然違うんじゃないかなぁ」
「面白いなー。うちは東北の言葉は全然分からんけすごい気になる」
「いやぁ、すいません」
「普段から喋らないんだったら仕方ないよー」

そういえば方言のことなんて最初だけだったなぁなんて思いつつ。
鞘師さんも普段から広島弁使ったらいいのになぁ。
道重さんも田中さんも生田さんも方言だし。
219 :ヒロイン :2013/03/05(火) 23:17
「鞘師さんも仕事で広島弁使ったらいいじゃないですか」
「やっ、えー、なんか畏まると方言が出なくなるんよ」
「あ、そんなこと言ってましたね」
「まーでも亜佑美ちゃんの前だけじゃけ、こんな喋るの。あんまり9期の間でも喋ってなかった気がするし」
「あら嬉しい」
「亜佑美ちゃんおばちゃんみたい」
「えーっ?」
「あらっ、てよく使うよね?」
「使うかも…?」
「イヒヒ、そういうの実は好き」
「もぉっ」

今度はなんだかニヤニヤしてるし。
超嬉しそう。

鞘師さんって最近こういう顔よくするなぁ。
それだけ私がいじりやすい感じだからなのかもしれないけどさっ。

「なんですかーもー」
「いやぁ、楽しいなぁと」
「なんか私いっつも鞘師さんにニヤニヤされてる気がするんですよね」
「そぅお?」
「そうですよー!だから…こうだーー!」
「えっなに、やだやあああっ!あっははははあああ!いやああー!!あはははは!!!」
「へへへ!鞘師さんくすぐり弱いですもんねー?ふふふふっ!」
「いやっ、ちょやめああは−はははは!!ホントやめてやめて!あはははは!!」

長いことやると苦しくなるのはわかってるので、切りのいいところで手を離す。
鞘師さん息上がってます。

「ちょ…ホント…亜佑美ちゃ、ちょ、意味わかんない…いきなり…ハァ…」
「ホント鞘師さんこんな声出るとか絶対みんな知らないですよ」
「だからって突然くすぐらなくてもいいじゃん!もーー」
「ふっふっふ。突然だから面白いんじゃないですか!」
「…もー、ホント笑い疲れた…」

目じりに涙浮かべて、それを腕でごしごし擦る。
鞘師さんの悪い癖で、すぐこういう風に気を遣うのを忘れてしまう。
220 :ヒロイン :2013/03/05(火) 23:17
「ダメですよ、赤くなっちゃう」
「わっ」
「え?」
「ちかい」
「こんなん慣れてるじゃないですか」

そうやって言うと、少し拗ねたみたいに頬を膨らませる。
まったくもう…。

「亜佑美ちゃんが大人になってしまった…」
「何言ってんですか、中学生が」
「子供扱いするなー!」
「いいですか?擦って痕なったらダメって言ってたでしょ?それがわかんないんじゃ子供ですよ」
「うぅ…亜佑美ちゃんが急に意地悪だ…」

そして拗ね拗ねモード発動。
でもここで甘やかさないのが石田流というか、鞘師喜ばせ流というか。

「分かりました?」
「わ、かりました」
「ならよろしいっ」
「ンフフ」
「また笑ってるし」
「叱らりた」
「喜んでるしー」

最近鞘師さんは叱られる+押し切られるのが好きみたい。
基本的に自分の意見を優先したい人なんだけれど、何故か私に叱られるのは好きみたい。
謎だ。

「叱られると嬉しくなっちゃう」
「鞘師さんMですよ、もう」
「亜佑美ちゃんにだけだよ」
「そりゃー…どうも」
「今度もこないだみたいにSっぽくしてよ」
「…考えておきます」
「んひひ、楽しみにしてるー」
「もぉ…」

すっかりエロい話に抵抗のない感じになってるなぁ。
慣れちゃった私もなんだかって感じだけど。

しかもMなのに上からなのが鞘師里保。
面白い人だなぁ。
221 :ヒロイン :2013/03/05(火) 23:17

「ん?」
「鞘師さんは面白いなーって」
「そう?うち全然面白くないよ?」
「そう思ってるのは鞘師さんだけですよ」
「そうかなー?そうかぁ??」
「そうですよ」
「そっか…よくわかんないけど」

そしてかわいい人だ。

綺麗な黒髪に手を伸ばす。
指ですくとくすぐったそうに、でも嬉しそうにしてくれる。

「チューします?」
「聞かんでよ」
「それは失礼」

いつもの感じ。
いつもの感覚。

甘ったるい。
でも、こういうの好き。

むしろ好きじゃなきゃやってられない。

恋愛ってこういうもんなんだなって実感する。

唇が離れて、二人して笑い合う。
こういう時間も大切にしたい。

「やっぱうち、亜佑美ちゃんには相当気ぃ抜いてる」
「そーですか」
「そー。じゃけぇ、うちといてね?」
「ツッ…」
「なんで笑うんっ」
「かわいくて」
「そ、そっか」

寂しがりで甘えん坊な鞘師さんがやっぱりかわいい。
いつもは強気で攻め攻めだけど、急に気弱になったりするから。
余計に目を離しちゃいけないなって思う。
確かに私の方が後輩かもしれないけど。

「ねぇ」
「分かってますよ。ちゃんと隣にいますから」
「ん…」

この暖かい感じをずっと続けていけるように。

…大事にしなきゃなぁ。

貴女だけの私でいられるように、私だけの貴女でいてくれるように。

 
222 :高津 :2013/03/05(火) 23:18
更新しました!
久々の2日続けての更新w

秘密ドールズを鞘石でやらないかなという妄想でひとり盛り上がっています。
賛同者募集中ですw(ちょ
223 :センパイ! :2013/03/12(火) 00:45

「私だけ何にも知らない…」

先輩たちが帰ったあとテーブルに突っ伏して、項垂れる私。

「…何、小田ちゃんどしたの?」
「わかんない」

遠くで工藤さんと佐藤さんの声が聞こえる。
パッと顔を上げると、聞こえてたんだとこっちに近づいてきた。

「小田ちゃん、どうしたのさ」
「まさたちに話してみるといいよ!」

何故か自信満々な佐藤さん。
この人はこういうところがいいなと思う。
対して工藤さんは落ち着いていて、ひとつ下とはとても思えない。

「なんか、あのですね…こないだ鞘師さんと石田さんが付き合ってるっていうのを初めて知っちゃって…」
「「あー…」」

口を揃えて顔を見合わせる二人。

「仲良しだからねぇ、あゆみとしゃやしさん」
「まーねぇ。それで、それがなんかあったの?」

少し言うのを悩んだけど、終わったものだからしょうがない。

「…実はちょっといいなって思ってたんです。私」
「えっ…どっち!?」
「鞘師さん…」
「えーー、嘘っ、小田ちゃん失恋かぁ…」
「でもいいんです。別に恋とも呼べない感じでしたし」
「あ、そうなんだ」
224 :センパイ! :2013/03/12(火) 00:45

そう。
恋なんて呼べなかった。

ただ、素敵な先輩で。
なんでもできてかわいらしくて。
同い年だけどそれがなんとなく距離を近づけてくれてる唯一のものだった気がして、勝手に喜んでただけだった。

でも。

「…問題はそのあとなんです」
「そのあと?」
「そこに生田さんがなんか優しくしてくれて…あっ、嬉しいって思ったんですけど…」
「まさかと思うけど…」
「生田さんは最近譜久村さんと付き合い始めたって知って…もぉどうしたら…」
「あー…まーじかぁ…」
「うそっ、まさ知らないよ!?生田さんとふくぬらさん付き合ってたの?」
「何でまーちゃん知らないのよ。あんなに分かりやすいのに…。ごめん、小田ちゃんそれで?」
「あっ、ハイ…。なんかあの、ホントショックで。別に鞘師さんと生田さんが悪いとかそういうことじゃなくって…なんで私何にも知らないんだろうって」

二人はまた顔を見合わせた。
相談した側の身で思うのもなんだけど、本当に申し訳ない。

こんなこと悩みとしていえるかどうかだって微妙なのに。

困ってる私に向かって佐藤さんが、あー、と口を開いた。

「でもさぁ、しょうがないじゃん?小田ちゃんが知らなかったのは別に悪いことじゃなくって、なんだっけ、なんだっけあのー、たっ、たー」
「タイミング?」
「そうそれ!タイミングが悪かっただけしょ。しょーがない!」
「まーちゃんの言う通りっていうか…まぁなんつーか、元々できてた中に割り込んじゃうことになっても仕方ないからねぇ」
「そうなんですよね…だからなんかちょっと寂しいっていうか、悲しいっていうか」
「小田ちゃん元気だしなよー。まさがお菓子あげるからさ!」
「あ、ありがとうございます…」

そう言ってポケットから純露をくれた。
渋い…!
225 :センパイ! :2013/03/12(火) 00:45

「そうだ!」
「くどぅーどしたの」

急に叫んだ工藤さんに、佐藤さんも私もびっくり。
そして叫んだ工藤さんはニマニマしてる。

「ハルこれからママに電話するからさ、今日は3人でご飯食べいこうよ!ファミレスだけど!」
「ファミレスですか?」

名案とばかりに工藤さんが提案してくれる。
その横で佐藤さんはちょっと困り顔。

「まーあんまお金持ってないよ?」
「いいじゃんサイゼ行けば。超安いじゃん」
「あ、そっか。いいよ行こう行こう!」
「小田ちゃんお母さんに連絡したらいいよ!今から電話しないと夕ご飯作っちゃうだろうし」
「いいんですか?」
「え?何?ああー、いいよいいよ。ハルたちは今日は小田ちゃんを励ます会だからさ。なはは」
「はげますー!」
「まーちゃんは寮?電話すんの」
「しゃやしさんに言えばいいと思う」
「あらそう。んじゃ決定ね!」

そのあとお母さんに電話したら、夕飯作る前でよかったとほっとされた。

佐藤さんも鞘師さんに電話をしたみたいで、いいってー!と叫んでた。
すかさず小田ちゃんのこと言ってないでしょうね?と工藤さんに釘を刺されていて。
佐藤さんは自信満々で言ってるわけじゃないじゃん!とムッとしてたけど。
なんだかそれが二人の『らしさ』っぽくて少し笑ってしまった。

そして同時に先輩二人の気持ちが嬉しくて、私はちょっと泣きそうになってしまった。
226 :センパイ! :2013/03/12(火) 00:46

「工藤さん、佐藤さん」
「んー?」
「何?」
「ありがとうございますっ」
「なんでー?」
「ホントなんでだよ、別に気にしなくていいのに!ね、まーちゃん」
「そうそう、未来は明るいのさっ!君にもこれからいいことがあるっ!」

二人ともピカピカの笑顔を向けてくれた。
本当に嬉しくて、私幸せなんだなぁって実感してしまった。

「ありがとうございます…!」
「小田ちゃん、今日はハルたち3人でご飯食べながら色々話そう!ねっ?」
「はいっ!」

年下の先輩ってどうしようって思った時もあったけど、やっぱり先輩は先輩だった。
すごく素敵って思う。

二人の後ろを歩きながら思う。

「まさ何食べようかなー」
「まーちゃんドリアでいいじゃん」
「なんでくどぅーが決めるんだよぉー!」
「なははは!もー、早くいこ!」
「行こう行こうー!」

嬉しくて、嬉しくて。
思わず二人に飛びついてしまう。

「工藤さん!佐藤さん!」
「うわあっ!どしたー!」
「わっ、ちょっと小田ちゃーん!」
「えへへ。二人とも大好きですっ」
「は、恥ずかしいな!」
「まさもー」
「えへへへっ」

私、この人たちの後輩で本当によかった。

 
227 :高津 :2013/03/12(火) 00:48
更新しました。

odsk誕生日記念…というのは後付けでしてw
書いてて誕生日が今日だということに気づいたという大失態ですw
話の中では誰も突っ込んでないけど、おださく気が多いキャラですw
228 :こわがり :2013/03/19(火) 00:31


――それは、下弦の月の夜のことでした。


夜空はオレンジと夜の濃い紺色が混ざり合って、少し紫がかっているそんな夜でした。

なんだか気味が悪いなぁと思いながら、帰り道を歩きます。
しかも帰り道であるここの道は、一番近いけれど暗い道です。
いつもなら木漏れ日の漏れる綺麗な通りなはずなのに、夜だけはゾッとするぐらい怖い。

だからいつものように早足気味で歩きます。
コツコツコツ。
辺りに靴の音が響きます。

コツコツコツ。

コツコツコツ。

コツコツコツ。

トットットッ。

コツ。


足を止めます。
何か不思議な音が混ざります。

誰か後ろからきたんだろう。
途中で横から入ってくるところもあるしと後ろを振り向いてみます。
ですが、後ろには誰もいません。

おかしいなと思い、また歩き出します。


コツコツコツ。

コツコツコツ。

トットットッ。

コツコツコツ。

トットットッ。


コツ。


やっぱり何かおかしい。
早く行きたいなら後ろから自分を追い抜けばいい。

それもないし、足を止めると音は聞こえなくなる。
もう1度確認して何もなかったらダッシュで帰ろう。

そう思い、振り向くと…
 
229 :こわがり :2013/03/19(火) 00:31


「見つけたぁ…と青白い男の顔が肩のすぐ横に」

「「「「キャーーーーー!!!」」」」

何人かは話をしていた飯窪ちゃんからザザッと離れた。
うちはというと、こ、怖くてちょっと動けずにいた。

「そ、その人はどうなっちゃったの?」
「さぁ…それは分かりません。私が知ってるのはここまでですから…フフ」

香音ちゃんが聞いたことに、思わせぶりな顔をして答える飯窪ちゃん。
怖いよっ!もぉ。

「もーー。怖いっていうかもぉ…聖、これだから男の人ヤダっ」

フクちゃんはフクちゃんで見当違いなことを言ってたり。

「えりぽん何泣いてんの…」
「だってぇ、怖くない?怖いやろこんなん!後ろから男の人がワーーとかなったら!」
「そりゃ怖いけどさぁ」
「な、泣くほどのことじゃないっ、っすよね」

横で同意してきたくどぅーは、泣いてはいないけど声が震えてる。
ティッシュで鼻をかむ振りをして、目じりの涙を拭くのをうちは見逃してませんよ。

まぁこの二人怖い話苦手だからなぁ。

「鞘師さん怖くないんですか?」
「いや、怖いよフツーに」

くどぅーにそう聞かれたけど、ホント怖かったし。
そんな人後ろから来られたらうち絶対無理。

「全然そんな風に見えなくて、話した側としては物足りないですー」
「里保ちゃん顔に出ないときたまにあるよね」

がっかりする飯窪ちゃんの横で、フクちゃんが頭を撫でながら何気にひどいことを言う。

「ええー!超怖いよ!怖がってるよ!」
「ぜんっぜん見えないからそんな風に」
「ええー…」

なんでかみんなにまで笑われた。
くっそー。
この猫口がいけんのか。
230 :こわがり :2013/03/19(火) 00:31

「なんか怖い話だったのに里保ちゃんの話でほんわかしちゃったな」
「ホントだよね。でも、聖今日は迎えに来てもらおうかなぁ」
「いいなぁ聖ちゃん」

とか言いながら、香音ちゃんはこういうの割とあたし大丈夫だからとかいって帰り支度をしていた。

いいなぁ…。
うちはこういうの実はダメだ。
顔に出ないのもホントに怖いからだと思うし。っていうか自分では表情に出てると思ってたんだけど。

今日は亜佑美ちゃんは別の仕事、寮が一緒の優樹ちゃんは学校の用事でこっちにこれなかったから今はいない。
えりぽんしかいないか…。

「衣梨今日は聖んち行く!」
「ええー!いきなり!?」
「ね?ね?聖お願い!衣梨今日は一人無理やけん、お願い泊まらせて!」
「う、うーん…ちょっと待って、お母さんに聞いてみるから」
「やっつー!よかった!」

今希望が絶たれた!
フクちゃんはまんざらでもなさそうな感じで、お母さんに電話をかけてる。
く、くそー。どうしよう。

「ハルはとりあえずうちの駅ついたら迎えに来てもらえばいいかな」

くどぅーは余裕でそんなこと言ってるし、もううちひとりだけ何にも決まってない。
してやったりな飯窪ちゃんは、お先に失礼しまーすとニコニコ笑顔で帰って行った。

どうしよ。
もうひとりで帰るしかない。

はぁ…。

 
231 :こわがり :2013/03/19(火) 00:31
 
232 :こわがり :2013/03/19(火) 00:31
233 :こわがり :2013/03/19(火) 00:31
 
234 :こわがり :2013/03/19(火) 00:32

そろそろみんなレッスン終わった頃かな。
今日は珍しく私一人だけ別口の仕事だったので、嬉しくもあったけどちょっと残念だった。
少し早めに終わったとはいえ、レッスンに間に合うわけもなく電車に乗っていた。
ぼーっとしてたら携帯が震える。

「ん」

はるなんからだ。

"どうしよう、私すっごい悪いことしちゃったかも!"

何のことだ??
と思って、どういうこと?と返事した瞬間、今度は電話がかかってきた。

画面には鞘師里保の文字。

えーっとどうしよう。
あ、電車止まるしとりあえずここで降りよう!
慌ててドアから飛び出して、電話に出る。

「もっ、もしもし!?」
『あ、だーさま?』
「お、おぅ…どしたんですかりーさま」
『なにそれっ』
「や、だってだーさまって言うから…」
『んふふ。あ、今どこ?』
「えっ?どこだろ、今ちょうど電車乗ってて、電話きて止まったから降りたんですけど…」
『えっ、嘘っ亜佑美ちゃんごめんね!』
「大丈夫ですよ。あ、今○○駅です」
『嘘っ。じゃあじゃあじゃあ、あのさっちょっと△△駅まで来てくれん?』
「別に近いから大丈夫ですけど…どうしたんですか?」
『あぁああぁあとで話す!早く来てね!出たとこの交番の近くで待ってるから!』
「あ、はぁ。分かりました。今行きますね」
『うん!じゃあね!』

慌しい電話はすぐ終わった。
235 :こわがり :2013/03/19(火) 00:32
「なんだ…?」

とりあえず駅は3駅だし、別にダメってこともないし…。
なんかあったのかな?そう思いながらまた電車に乗った。

そして駅から出てすぐ近くの交番のとこで待ってたりーさまこと鞘師さんは…私を見つけた途端私に向かって走ってきた。

「あぁぁあぁん!亜佑美ちゃああーーん!」
「えっえっえっ、どうしたんですかもぉ」
「う〜〜〜〜」
「よ、よくわかんないですけど…大丈夫大丈夫」

よくよく顔見たらちょっと泣いてるし。
ホントにどうしたっていうんだ。

「今日さぁ…」

と、話し始めた鞘師さんの話をまとめると。

レッスン後にはるなんが怖い話を始めて、その場にいた全員がその話を聞いてたと。
で、鞘師さんが一緒に帰ろうと思ってたまーちゃんは今日いないし、同じく同じ方向の生田さんは譜久村さん家に泊まる流れになって。
結果的には鞘師さんが一人残った形になってしまったということみたいだった。

しかもなんで交番?と思ったら怖くておまわりさんがいるとなんだか安全だと思ったから、だそうである。

結局その日は怖がっていつも以上にくっついてくる鞘師さんをうちに泊めることになり、手を繋ぎながら最寄駅から家まで向かった。

「しかもひどいんだよ!うちは怖がりなのにさぁ。顔に出ないとか言われるしさぁ」
「めっちゃ顔に出ますよね?機嫌悪いときとか」
「それは言わなくていい」
「これは失礼」
「もーー」

ちょっと不機嫌になるところとか分かりやすいんだけどなぁ。
それとも分かるのは私が良く見てるからなのかもしれない…とか?
自惚れかな。
236 :こわがり :2013/03/19(火) 00:33

「早くっ早くっ亜佑美ちゃんちいきたいなー」
「ハイハイ」

今日は甘えんぼ鞘師さんだから、めいっぱい甘やかしてやらないといけなそうだなぁ。
ま、それはそれで?心の広い石プロは大いに受け止めますけどねっ!

「ツッ…っふふ」
「また亜佑美ちゃん一人で笑ってるよ…」
「やーやー、気にしないでくださいよ」
「気になるよ!」
「鞘師さんかわいいなって話です」
「はぁー?」

怖い話なんかすっかり忘れたみたい。
でも私の左手はぎゅっと握られてて、よっぽど嬉しかったんだなと思うとこっちも気持ちが暖かくなる。

必要とされてるんだ、って。

「やー、今日はサイダー奢りますよ!」
「えっ、嘘っ何で!?やった!」

と思ったらバッグの携帯が震えてることに気づく。
はるなんからのメールだった。

"怖い話しちゃって、みんな大丈夫かなぁ…?すっごく心配"

ハニーのおかげでこういう日になったわけなので、ま、一応感謝かな。
私が聞かされてたら怒ってたけど、今日に限ってはハニーよくやったぜ!と返しておいた。
たぶん言われたほうは、なんで?かもしれないけど。

今日はいつもとは違うちょっと楽しい夜になりそう。


――あ、ちなみに。
はるなんの怖い話はちょっとあのあと問題になり、しばらく禁止となりましたとさ。


 
237 :高津 :2013/03/19(火) 00:34
更新しました。

呼び方ネタはこないだのモー女でフクちゃんがだーさん!と言ってたのが面白くてアレンジしましたw
こういう感じの出来事がなさそうでありそうな感じだったのでw
238 :オソロ :2013/03/20(水) 00:34

「亜佑美ちゃーん、もういいじゃーん」
「えー?ヤですよぉ。もうちょっと探しましょう?」

うちはもうヘトヘトだよ。
亜佑美ちゃんタフだなぁ。

亜佑美ちゃんが今何に一生懸命になってるかというと、どうしても欲しいものがあるから。
どこのお店回ってもなかなか見つからない。

「うち疲れたよぉ」
「うーん…休憩入れます?」
「休憩欲しい欲しい。お茶しようよう」
「しょうがないなぁ」

苦笑いしながら、腰に手を当てて言う。
苦笑いしたいのはこっちだよ!…とはいえない。

探してるものが探してるものだから。

すぐ傍にあったコーヒーショップでようやく腰を落ち着けることができた。

「なんでないかなっもー」
「うちだって偶然いいなって思ったものだし、買ったの結構前だよ?」
「でもなんとなくあるような気がするんですよ…」
「その自信はどっからくるんだ…」

亜佑美ちゃんの意味不明な自信はいつも不思議。
それがかわいいところでもあるけど。

私はコーヒー。亜佑美ちゃんはロイヤルミルクティー。
しかも亜佑美ちゃん砂糖も結構入れるし、甘党だなぁ。

「鞘師さんってあんまり砂糖入れないですよね」
「亜佑美ちゃんほど甘党じゃないので。ヒヒ」
「私結構入れちゃうんですよね」
「ホント入れるよね!ホントに」
「だって、甘いほうがおいしいじゃないですかぁ」
「いやぁ、うちはちょい苦ぐらいがいいよ」
「えー?」
239 :オソロ :2013/03/20(水) 00:35
他愛もない話。
いつからこんな風に仲良くなったんだっけかなぁ。

もう覚えてないぐらいだよ。
それぐらい親密度が高まりまして…今ではもう…って感じだもんなぁ。
時が過ぎるのは早い。

こうやって今日みたいに…かっ、彼女に振り回されるのもなんだかいいのかもしれない。
大人のカップルはこういうのをもっと知ってるのかな?

「あー早く探さなきゃ!」
「粘るねぇ」
「だってツアー始まる前に買いたいじゃないですか!」
「気持ち分からんでもないけどさぁ」
「鞘師さんは一緒じゃイヤなんですか…?」
「うっ…」

その顔やめて。
うちその顔弱いから。
椅子に座ってるはずなのに上目遣いだしさ。
キラキラしてるよ亜佑美ちゃん…。

「イヤとかじゃないから、それはもう」
「それはもう」
「いやいやいやっ、あの、まぁそりゃ嬉しいですよ!嬉しいけどね!」
「けど?」
「流石にもうないのではないかと…」
「ありますから!さ、探しにいきましょ!」

えっ!?もう!?
と思ったら、トレイにカップを乗せて返却口に持ってこうとしてた。
行動が早いです亜佑美さん。

「んもぉ、わかった、わーかったよ」
「へへっ、行きましょ行きましょ!」

それからの亜佑美ちゃんはアクティブだった。
かわいいアクセサリーや服に目移りしながらも、しっかり探し物は探してて。
抜け目がないなぁ。

鞘師さんこれ似合いますよとか、これ着たらきっとカッコイイです!とか張り切ってたし。
ホント、デートって感じだ。
いや、デートなんだけどさ。

そんなことをしながらうろうろを続けいてると、ちょっとメインの通りから外れたところの奥を眺めて、亜佑美ちゃんが一時停止。

「ん?」
「あああああああ!」

と思ったら急にダッシュしていった。

「な、なんだなんだ?」
「あった!鞘師さんあったー!」

棚とディスプレイを交互に指差していた。
240 :オソロ :2013/03/20(水) 00:36

「おおおお!」
「よかったぁ!」
「あとはサイズだね」
「あ、そっか」

今度はサイズを吟味中。
2つ持って店員さんに声を掛けて試着。

「どう?」
「あ、大丈夫です。これでいける」

がさごそと音がして着替え完了。
亜佑美ちゃんはニコニコ顔でお会計してた。

ホント喜びが分かりやすいぐらいに顔に出るなぁ。
かわいい。

「へっへっへー!だからあるって言ったじゃないですかぁ」
「恐れ入りました…」

帰り道の亜佑美ちゃんはドヤドヤドヤのドヤ顔祭りだった。
まぁそりゃ欲しいものが手に入ったんだから嬉しいよね。

「これでほら、鞘師さんとお揃いのサルエルでレッスンできますよ。フフ」
「お、おー。そうだね」
「やっぱ嬉しくないですか?」
「嬉しいよっ!う、嬉しいけど反応に困るの!」
「なんでですかぁ。素直に喜んでく・だ・さ・い・よっ!」
「もぉー」

嬉しすぎて色々寒々しくなってるけど、亜佑美ちゃんらしいっちゃらしいか…。
うちだって嬉しい。
お揃いだもん、だってさ。

「やばい、やっぱ超嬉しい。お揃い」

しまったと思った瞬間、隣でニヤニヤされたと思ったら…手をぎゅっと握られた。
うっかり呟いてしまったのを亜佑美ちゃんが聞き逃さなかったわけで。

参ったなホント。

「私がお揃いしたかったんですよ。鞘師さんと」

そんな風に言われたら。

「亜佑美ちゃんずるい」

そうとしか思えなくて。
向こうはこっち向かずに横顔でふふっと笑うだけだった。

なんだかその瞬間、みたいなのが嬉しくてドキドキして。
ああ明日からお揃いのなんだと思うとワクワクして。

早く明日にならないかなと思ったけど…とりあえず今はデートの余韻を楽しんでおこうと思った。
241 :高津 :2013/03/20(水) 00:37
更新しました!

ハロステのリハでお揃いのおズボン履いてたのでつい…!
ついSSがどんどん増える一方ですw

すっかり忘れてたけど、このスレそろそろ容量いくかな…
242 :名無飼育さん :2013/03/22(金) 21:11
オソロ萌ェ(*´Д`)
243 :高津 :2013/03/29(金) 21:12
>>242
オソロいいですよね!
どんどんオソロのもの増やして欲しいですニヤニヤ


こっちのスレが容量的に間に合うのか分からなかったので新スレ立てました。
どうぞよろしくお願い致します。

hoLIc
ttp://m-seek.net/test/read.cgi/grass/1364558814/

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