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クローン・モーニング

1 :tuyoshi :2004/10/21(木) 20:53
この話は以前、短編用スレに書いたものですが、
それに加筆したものを、あるHPに投稿したのですが、

そのHPが閉鎖になってしまったので、そのHPの
管理人さんのご厚意により、こちらへ再録させて頂き、
出来たら、続きも書いて行こうと思っています。

よろしくお願いします。
2 :クローン・モーニング :2004/10/21(木) 21:04
「クローン人間?!」

「しっ大きな声を出すな!他人に聴かれたら
まずい・・・」

信じられなかった、モーニング娘。のクローン
なんて・・・。

「信じられないのも無理はない。つまり、それほど
あそこも困ってるということだ。
いよいよ、文字通りアイドルの切り売りを始めたのだ。

しかし、本人達は全国をツアーで飛び回っていて
忙しい。そこでクローン人間の登場だ。

なに、原理は簡単だ。本人の髪の毛のでも
何でも良い。本人のDNAを取り出して、培養
するのだ。

それで、一ヶ月もすれば、見事本人そのままの
クローン人間の誕生だ。

本人と違って、色々と自由がきくというものだ。
ただし、子供の娘。はダメだ。
18歳以上の娘。に限られる」

18歳以上の娘。と言えば、
かおりん、やぐっちゃん、チャーミー、ミキティ、
よっすぃ〜の5人か・・・。

幸い、俺の好きな娘。は、この5人の中に居る。
3 :クローン・モーニング :2004/10/21(木) 21:08
「もちろん、そのクローンがお前のものになる
わけではない。レンタルなのだ、一日百万円だ」

一日、百万円〜!! 高いと言えば、高い。
しかし、憧れのアイドルがクローンとは言え、一日
自分の自由になるのだ。安いものだ。

問題は金だった。俺は現在25歳のサラリーマンで
安月給の中から、毎月娘。のCD、グッズ、娘。の載る
雑誌、ライブのチケット代を捻出するのにいつも汲々と
している。

とても、百万円もあるはずが無い、もちろん貯金なんて
一銭も無い。金のほとんどは、娘。ために使ってしまう。

今、何とか1万円ならある。それを百万円にするしかない。
となると、競馬で一発当てるしかない・・・。

俺は、勝負に出ることにする。
あるレースの、ガチガチの本命で必ず勝つと思われる
馬と、まったくの人気薄の馬を一本買いする。
くれば、百倍以上つく。

ゴール寸前、本命馬がハナの差で人気薄の馬をかわして
勝った・・・。

これで、百万円が出来た。

後は、クローン・モーニングを迎えるだけだ・・・。
4 :クローン・モーニング :2004/10/21(木) 21:10
 ようやく、先輩から電話が掛かって来た。

百万円を前払いしていて、いつかいつかと、
ジリジリしていたのだ。

「お〜、待たせたな。今日、待望のモーニング・クローンが
お前のアパートに行く予定だ〜」

「本当ですか〜!いや〜嬉しいな〜!
ところで俺の好きな娘。は、わかってるでしょうね」

「わかってるって〜、娘。の中で一番可愛くて、
美人のあの娘。だろ〜」

「もちろんですよ〜!」

「ところでな、お前の所の近くに、喫茶カトレアってのが
あるだろ、そこから出前を取るんだ、
その後、クローン娘。が行くことになってる」
5 :クローン・モーニング :2004/10/21(木) 21:12
 なんで、喫茶カトレアから出前を取るのか
わからない・・・。
俺は首をひねりながら、とにかくそこに電話して、
サンドイッチとコーヒーを2人分、出前してもらう。

もちろん、俺とクローン娘。の分だ。


やがて、ドアがノックされて開けてみると、

「チョベリバァ〜〜電話したのここ〜〜?」

見ると、今時流行らないガングロコギャルが・・・。

やたら背が小さくて、金髪を頭の上でボンボンで
止めて、白いシャツと黒のスカートで、
ルーズソックスをはいている・・・。
6 :クローン・マリリン :2004/10/21(木) 21:14
「あの〜、どちら様で・・・」

「だから〜〜、喫茶カトレアだけどォ〜
注文の出前持って来たの〜〜、
いいじゃ〜ん〜〜、ありえないし〜〜」

「意味わかんねぇ・・・じゃあ、そこに置いて
ください。いくらですか」

「ふたつで〜、2千円〜〜!」

「あれ〜!これは何ですか〜!」

「何って、注文の焼肉カルビとチューハイよ〜」

「カルビ!って、そんなの注文してねョ〜〜!」

「いいじゃぁ〜〜ん!!
ホンとは〜、焼肉はおいらが食べるの〜
そして〜、ホントの注文の品は、おいらよ〜!」

「は〜??」

ガングロコギャルは、横ピースをしながら、
ウインクして、舌をかわいく出しながら言った。
7 :クローン・マリリン :2004/10/21(木) 21:16
「おいらが、ご注文の『クローン・マリリン』で〜す!」

「あ〜!!どっかで見たと思ったら、あなたは、
まりっぺ〜〜!!」

「違う〜!おいらは、クローン・マリリン〜。
本人とは違うの〜、本人より可愛いけどね〜」

あ〜あ!やっぱり先輩は間違えている、
俺の好きな娘。は、この子ではない・・・。

「あの・・・僕が注文した娘。と違うのだけど・・・」

「いいじゃ〜ん〜!じゃあ、なに〜おいらじゃ
不満なの〜!なんか文句でもあるの〜、
娘。の中で、一番可愛くて美人じゃん〜」

「・・・そ、そうですが」
8 :クローン・マリリン :2004/10/21(木) 21:19
 しかし、なにゆえコギャルのマリちゃんなんだ、
たしか先輩はクローン・モーニングは、本人の記憶を
インプットするから、本人と同じ記憶のはずだと
言ってたけど・・・。

クローン・マリリンは、俺の部屋に上がりこむと
ペタンと座ってあたりを見まわした。

「しっかし〜、狭くて汚い部屋ね〜」

「すみません・・・安月給なもんで。それに、
ほとんど、モーニング娘。に使ってしまうので」

「あっー!!!」

マリリンは、いきなり大声を上げて立ち上がる!
9 :クローン・マリリン :2004/10/21(木) 21:20
「ど、どうしたんですか!」

「オシッコ〜!」

「・・・・」

「って、この部屋トイレあるの?まさか、
共同便所じゃないでしょうね・・・」

「トイレぐらいありますよ!」

俺は、玄関脇のトイレにマリリンを案内する。

「う〜〜、漏れちゃいそ〜!」

マリリンは、すぐさま洋式トイレに腰を降ろす。

「ドアをしめて〜〜!?ドアを〜!!!」

「いいじゃ〜ん!ドアぐらい・・・」

「よくない〜!!見られても平気なんですか〜!!」

「おいらは、トイレはいつもドアを開けてるよ〜」
10 :クローン・マリリン :2004/10/21(木) 21:22
「そんな話、ラジオでも聴いたことない〜!!
そりゃあ、怖がりのマリちゃんだから、狭いトイレが
怖いのも無理ないけど・・・」

「そうなの〜、こんな狭いとこひとりで入ってるの
怖いも〜ん、誰か見てると、安心してよく出るの〜」

「やけくそ天使の阿素湖じゃないんだから〜!」

「なによ〜阿素湖って〜?」

「マリちゃんに顔も性格も似てる、漫画の主人公。
とにかく、クローンとは言え、本人はアイドルなんだから、
みっともない真似はやめてください!」
11 :クローン・マリリン :2004/10/21(木) 21:24
 マリリンは、立ち上がってトイレから出てくる。

「あ〜!もういい!ぐじゃぐじゃ言うから、出るものも
出てきやしない〜!」

なんなんだ、この娘。は・・・。

マリリンは部屋に戻ると、立ったまま、

「さてと、じゃあ早くそこに布団敷いてよ〜」

「いきなり、なにを言い出すんですかぁ〜!」

「だってぇ〜、それが目的なんでしょ〜」

「バカなことを言わないでください!
そんなこと・・・無いです!!」
12 :クローン・マリリン :2004/10/21(木) 21:26
「え〜ぇ、ホントかな〜、それなら帰るわよ〜
今日はこれから5軒ほどまわらないといけないの〜」

「ええ〜!話が違うじゃないですか!たしか、
クローンは、24時間のレンタルって聴いたけど・・・」

「そんなこと聴いてないわよ〜、おいらは忙しいのよ〜
今日は日曜だから、夜は「あな真里」に出ないと
いけないの〜」

「マジですかぁ〜!、マリちゃん本人が出るんじゃないん
ですかぁ〜!」

「本人は、今日北海道で夜までコンサートなのよ〜
○ッポン放送まで来れるわけないよ〜」

「本当なんですか、クローンが代役をしてるとは
初めて聴いた・・・」
13 :クローン・マリリン :2004/10/21(木) 21:28
「とにかく、何もしないのなら、おいらは帰るよ」

「何でですかー!こっちは百万円も払ってるんですよ〜!」

「そんなこと、おいらは知らないよ〜」

「もう頭に来た!帰るのなら、帰ればいいでしょ!」

それならと、クローン・マリリンは出て行こうとする、
靴を履きながら振り返ると、

「ねえ、さっきは別の娘。を好きみたいな事を
言ってたけど、ホントはおいらを好きなんでしょ」

「そ、それは・・・好きなことは好きですけど」
14 :クローン・マリリン :2004/10/21(木) 21:30
「やっぱり〜、ありがとう。 これからも
モーニング娘。を応援してね〜チュッ」

マリリンは、可愛い笑顔と、例のハ〜ト口をして
言うと、バイバイと出て行った。

可愛い・・・。

本当は、前はマリが誰よりも好きだった・・・。
しかし、今はあの娘。が一番好きなのだが。

俺は、すぐさま先輩に電話をする。

「あ、先輩!どういうことですか!!来たのは、
俺の好きな娘。と違うじゃないですか!」

「なんだと〜!娘。で一番かわいくて美人の
子じゃないか〜」
15 :クローン・マリリン :2004/10/21(木) 21:33
「違いますよ〜!、そりゃあ、マリちゃんも一応、
かわいいですが、やっぱりあの娘。のほうが、
いいんです!
どうしてくれるんですか!お金を返してもらいますよ!」

「まあ怒るなよ。仕方ないな、わかった来週
お前の好きな娘。を寄こしてやる」

「本当ですかぁ〜、でも、またもう百万円出せって
言わないでしょうね・・・」

「それは心配するな、最初のお金だけでいい。
え〜と、お前の好きな娘。は、4期メンで一番
かわいい、あの娘。だな・・・」
16 :クローン・マリリン :2004/10/21(木) 21:35
「そうですそうです!その娘。です。
そうですかぁ〜、助かります。しかし、そんなこと
先輩の一存で決められるんですか?」

「それは、大丈夫だ。俺はあそこの事務所に
顔がきくんだ」

「ええ〜、信じられないな〜」

「お前は、俺の名前を忘れてるな、とにかく
俺にまかしておけ」

と、電話は切れた。

「はあ〜、頼みますよ。 あれ、先輩の名前って、
たしか、山崎だっけ・・・」


まさか・・・・、
17 :クローン・モーニング :2004/10/22(金) 00:01
 ようやく、待ちに待った先輩からの電話が来た。

「お〜、待たせたな、明日クローン娘。がお前の
所にやって来るぞ」

「先輩!遅かったじゃないですか〜!」

「お前はひばりヶ丘だったな、それで所沢の
駅で午後12時に待ち合わせることになってる。
じゃあな、うまくやるんだぞ・・・」

その夜は少々興奮して眠れなかった、
やっとあの娘。と楽しい一日を過ごせるんだ、

でも、なんで所沢なんかで待ち合わせるのかな、
せめて、池袋とか渋谷とかにしてくれれば・・・。
18 :クローン・悪魔 :2004/10/22(金) 00:04
 翌日の12時前、俺は目印のモー娘。が表紙の
TV情報誌を持って駅前で待っていた。

12時になって、あたりを見回していると目の端に
黒いものが映った。

見ると、足首まで隠れる全身真っ黒の服を着て、
手には先が3本に分かれた長い槍のような物を
持った、おかしな人が近づいてくる。

気味が悪いので目をそむけていると、

「お〜、お待たせ〜」

と、肩を叩かれた。

その人はホクロが多い顔でニタ〜と笑う。
19 :クローン・よしこ :2004/10/22(金) 00:05
「ああっーー!!、あなたは悪魔!?」

「違う〜、オレは悪魔・・・ではなくて、
ご注文のクローンよしこ≠セよ〜」

あちゃー!俺は頭をかかえた、
先輩はまたも違う娘。を寄こした・・・。


「違います!私はあなたなんか注文してません!」

「なんだよ〜!オレが好きだから注文したのだろ〜」

「私が好きなのは、別の娘。です!」
20 :クローン・よしこ :2004/10/22(金) 00:07
 すると、クローン悪魔は俺の背後にまわると、

「お前は、“よしこ”を好きにな〜る。
好きで好きでたまらなくな〜る・・・」

「あ・・・好きになって・・・ならない!!
バカなことはやめてください!!」


結局、俺はクローン悪魔≠ノお引取りを願って
早々に俺のアパートに帰ると、
さっそく先輩に電話をして文句を言うと、

「なんだよ!娘。で一番男前できっぷのいい
娘。じゃないか!文句あるのか!」
21 :クローン・よしこ :2004/10/22(金) 00:09
「そんなこと誰も言って無いですよ!!
あの娘。とは違います!」

「あの娘。は嫌いなのか?」

「そりゃあ、面白いし、いい子だし嫌いじゃないけど、
でも、本当に好きなのはあの娘。なんです!」

「しょうがないなぁ〜、じゃあ、今度は
娘。で一番色っぽい・・・」

「いい加減にしてください!リーダーなんか
寄こさないでください!」

「じゃあ、お前はおしおきされるのは・・・」

「そんな趣味はありません!その娘。じゃないです!」
22 :クローン・チャーミー :2004/10/22(金) 00:10
「じゃあ誰が好きなんだ」

「だから〜、前から言ってるじゃないですか!
では、はっきり言います!一番好きなのは、
チャーミーです!!」

「・・・そうか、仕方ない、しばらく待て」

「お願いしますよ!・・・先輩!ちょっと待って
ください、なんかおかしくないですか、

最初のコギャルのマリリンといい、今度の
悪魔のよしこといい、なんで変なのばかり
寄こすんですか!

まさか、先輩は欠陥品のクローンを俺に
押し付けようとしてるんじゃないですか・・・」
23 :クローン・チャーミー :2004/10/22(金) 00:12
「バ、バカなことを言うな!そ、そんなことは
ない!俺にまかしておけ・・・」

なぜか先輩はうろたえて大きな声を出すと、
電話を切った。

クローン人間といっても色々あるはずだ、
中には、出来そこないのクローンだって
あるかもしれない・・・。
24 :クローン・チャーミー :2004/10/22(金) 20:39
 それから一週間ほど立ったある日、それが
宅配便で送られてきた。

それは、大きなダンボール箱で人が入れるほどの
箱だった・・・。

部屋の中に置いた大きな箱の前で俺は考えこんだ、

この光景は、ハロモニ。で見たことがある、
箱を開けると、カッパが出てくるのだ・・・。

俺は箱を開けた
25 :クローン・チャーミー :2004/10/22(金) 20:41
 中には、ピンクのウサギの格好をした女の子が
眠っていた。

「チャーミー〜!」

そこには、俺が大好きだったテレビの美少女教育の
ウサギの格好をしたチャーミーが眠っていた。

俺は有頂天になった。

さっそくチャーミーを箱から抱き上げて布団に寝かす。

そして、思い切ってチャーミーを起こしにかかる。

さんざん体を揺り動かすと、チャーミーの瞳が
パチッと、開いた。
26 :クローン・チャーミー :2004/10/22(金) 20:43
 少しの間、俺とチャーミーは見つめあった、
しかし、突然チャーミーは、

「ゥエ〜ン、エ〜ン!!!」

と、大声で泣き始めた。

俺はあわてて、

「ごめん!驚かしちゃったんだね」

しかし、チャーミーはなおも寝たまま、
ゥワ〜ン、ゥワ〜ンと大声で泣き続ける。

いきなり泣き始めたチャーミーに俺は
とまどいながら、ウロウロするばかりだった、
27 :クローン・チャーミー :2004/10/22(金) 20:44
 しかし、泣く女子供には冷たくて甘いものを
与えるにかぎると思い当たる。

冷蔵庫の中には、彼女が好きそうなものを
色々と買い込んでおいたのだ。
その中から、マンゴープリンをひとつ取り出すと、
彼女に差し出した。

彼女が手を出さないので、俺がスプーンですくって
彼女の口に持っていこうとするが、
チャーミーは、泣くばかりだった。

俺は懸命に、

「さあ、美味しいマンゴープリンだよ〜」

と、口をあけて見せると、チャーミーはそれを
まねするように、口を開けた。
28 :クローン・チャーミー :2004/10/22(金) 20:45
 すかさず、その口の中にスプーンを差し入れて
プリンを食べさせる。

とたんに、チャーミーは泣きやんで、もぐもぐと
口を動かす。

そして、手足をばたばたと動かしながら、
もっと欲しいというように、口を開ける。

俺は次々とプリンを口の中に入れてやる。

チャーミーはプリンを食べ終わるとすっかり
機嫌をなおしたようだ。
29 :クローン・チャーミー :2004/10/22(金) 20:46
 そこで俺は彼女の寝ている側に座りなおすと
自己紹介をすることにする。

俺の名前と年を言い、チャーミーの大ファンだと
いうことを喋った。

しかし、彼女はきょとんとした顔で俺を見るばかり
だった、俺の言う言葉の意味がわからないらしい。

ようやく、俺はこの事態に気づきはじめた・・・。

その時、仰向けに寝て手足をばたばたと動かしていた
チャーミーが、急に体の動きを止めた、
30 :クローン・チャーミー :2004/10/22(金) 20:47
 見てると、彼女の腰の辺りの布団が、じわ〜と
濡れてくるのがわかる・・・。

俺は驚いて立ち上がって、

「あ〜!!ダメだよっ〜!!そこで
オシッコをしちゃ〜!!」

チャーミーは俺の大声に驚いたのと、オシッコを
して下着が濡れて気持ち悪いせいで、また
顔を歪めて泣き始める。
31 :クローン・チャーミー :2004/10/22(金) 20:48
 俺は仕方なく、チャーミーを抱いて移すと、
濡れた敷布団をベランダに運んで干した。

戻ると、泣いているチャーミーを見つめた。

ここにいたって、俺はさとった。

ここにいるクローンのチャーミーは、
赤ん坊なのだ。

生まれたばかりの赤ん坊なのだ。

まだ言葉も喋れない、自分自身で起き上がることも
出来ない、赤ん坊なのだ。
32 :クローン・チャーミー :2004/10/22(金) 20:50
 その顔はテレビなどでよく見る、最近の
チャーミーそのままだし、

その体も、もう少女とは言えない、現在19歳の
チャーミーの体そのものなのだ。

だが、中身は、精神的には、生まれてまもない
赤ん坊なのだ。

俺は頭をかかえた、
これからどうすりゃいいのだ、

乳飲み子をかかえて、女房に逃げられた父親の
心境に近いものがあるような気がする・・・。

しかし、幸か不幸か、その赤ん坊は外見上は
チャーミーそのものなのだが。
33 :クローン・チャーミー :2004/10/22(金) 20:51
 チャーミーの泣き声に、我にかえる。

彼女の体を横にして、後ろを覗き込んでみると、
下着のお尻が濡れている。

そのままにはしておけないので、
俺は目をつぶると手さぐりで、彼女の下着を
脱がすと、タオルで濡れた体を拭いてやる。

替えの下着などあるわけがないので、そのまま
寝かしておくしかない。

チャーミーは泣きやんだ。

そして、一点の曇りも無い、純真無垢な瞳で
俺を無心に見つめている・・・。
34 :クローン・チャーミー :2004/10/22(金) 20:53
 俺は、姉の子供をあやした時のことを思い出した。

チャーミーの顔に身をのり出すと、
いないいないばあ〜をやってみる。

すると、チャーミーはニコッと初めて笑った。
その笑顔は、チャーミーそのままなのだが。

なおも、ばあ〜と続けると、
キャッキャッと笑いはじめた。

外見は19歳の女性相手の、いないいないばあ〜は、
かなり異様な光景とは言える・・・。

俺は、ため息をついて立ち上がった、
35 :クローン・チャーミー :2004/10/22(金) 20:55
 先輩に電話をかける。

本人の記憶をインプットしていないクローンを
寄越したわけを聴かずにはいられない。

しかし、電源を切っているのか、いくら
やってもつながらない。


チャーミーに気づかれないように戻ると、
いきなり、ばあ〜!とやってみせる。

チャーミーは、大喜びで嬉しそうに笑い出す。

俺は、ため息をついて彼女の側に座り込んだ。
これからどうすればいいのかわからない・・・。
36 :クローン・チャーミー :2004/10/23(土) 23:14
 25歳で独身の俺と、
チャーミーとの奇妙な生活が始まった。

例のウサギの衣装は脱がせて、俺のジャージに
着替えさせる、漏らしたオシッコで濡れた下着は
洗濯して干してあるので、俺のトランクスで我慢して
貰う。

まず、寝たきりではどうにもならないので、なんとか
起き上がれるようにさせたい、

チャーミーも自分の大きな体をもてあましているようだ、
その体は、もう起き上がって這うだけの筋肉はついて
いるはずだ、
37 :クローン・チャーミー :2004/10/23(土) 23:15
 彼女をうつ伏せにさせると、俺は四つんばいになって
何度もはいはいをやって見せる、

「ほら、やってごらん」

何度もやって見せていると、チャーミーもそのマネを
懸命にして、手足をもがいているうちに少しずつ
前進するようになる、

そのうち、肘を膝を使ってはいはいが出来るようになった。

ついには、目を輝かして俺の狭い部屋中を這いまわり
始める。

部屋の中のテレビや家具にところかまわず突進して行き
頭をぶつけそうなり、危なくてしかたがない、
38 :クローン・チャーミー :2004/10/23(土) 23:16
 俺は、姉の子供のことを思い出した、
ようやく、はいはいが出来るようになり、見るもの
すべてが興味いっぱいなのか、それを手に取ると、
すぐに口に入れてしまう。

チャーミーも同じだった、部屋にあるものを
手当たりしだいに口に入れてしまう、
食べるつもりはなくて、それが何か口で
確かめているのだ。

小さいものを口に入れて飲み込んでしまう
恐れがあり、俺はチャーミーの這い回る
先の危ないものを片付けていくしかない。

その他、困るのは俺の後をくっついて
来ることだ、
初対面は泣かれてしまったが、今は
すっかり慣れて、俺の後をはいはいしながら
つきまとう。
39 :クローン・チャーミー :2004/10/23(土) 23:17
 俺がトイレに入り、小用をたしてる時だった、
うっかり、マリリンではないが、ドアを開けた
ままにしていた、

洋式の便器に向かって用をたしてる時、
いきなり、チャーミーが俺の股間に後ろから
頭を突っ込ん来た!

「ぅわーーっ?!!!」

驚いて飛び上がった俺は、放出途中の小便を
振りまいてしまい、チャーミーの顔にかかってしまう。

あわててタオルで顔を拭いてやる、
チャーミーはキョトンとした顔で俺を見ている・・・。
40 :クローン・チャーミー :2004/10/23(土) 23:19
 問題は食べ物だった、
中身は赤ん坊でも、体は大人の女性と同じなのだから
赤ん坊用のミルクなどでは、とてももたないだろう。

それで、柔らかく炊いたご飯と一緒に肉や魚を
食べさせてみることにする。
一人暮らしが長い俺は自炊には慣れていた。


俺が台所で料理をしていると、さっそくチャーミーが
まとわりついてくる、
昔、実家で猫を飼っていたが俺になついていて
よく俺の足にまとわりついて体をこすり付けてきて、
可愛いものだった、

小さい猫ならともかく、体の大きいチャーミーが、
包丁を使っている時に足にまとわりついてくると
危なくてしかたがない、
そんなチャーミーも可愛いのだけど・・・。
41 :クローン・チャーミー :2004/10/23(土) 23:21
 チャーミーは何でもよく食べてくれたので、
安心する。
箸はまだ使えないので、スプーンを握らして
なんとか食べさせる、

口のまわりをご飯をいっぱいくっつけて夢中で
食べている側で俺はティッシュで口を拭って
やる。

「美味しいかい?」

その俺の言葉に、まるで意味がわかったかのように、
こちら向いてなんとも言えない笑顔を見せたチャーミーに、
俺は思わず強く抱きしめたくなった・・・。
42 :クローン・チャーミー :2004/10/23(土) 23:23
 夜になって、別々の布団で寝ることした、
まだ、チャーミーと一緒に寝る勇気はない。

夜中、危惧したとおりチャーミーは夜泣きを
した。

その泣き声に俺が側に行くと、チャーミーは
俺に向かって両手を差し出して、泣きじゃくっている、

しかたなく俺が布団に入ると、しっかりとしがみついてくる、
抱きつかれて、俺の心臓が高鳴りだした、

寝る前、ジャージをパジャマに着替えさせた時、
その成熟した女性と同じ大きさの胸のふくらみを見て
しまったのだ・・・。

やがて安心したようにチャーミーはすやすやと
眠りについた。

俺はいつまでも、その柔らかい髪を撫で続けた。
43 :クローン・チャーミー :2004/10/23(土) 23:25
 朝になって、今日は会社に出なくてはならなかった、
もう、三日も会社を休んでしまっていた、

有休などというものは、とうの昔に使い果たしていた、
モーニング娘。のコンサートに遠征するために、
休暇を願い出るたびに、上司に嫌な顔をされるのは
慣れっこになっていた、
出世などはまったく関心が無い、
娘。たちの顔を見て歌を聴くのが幸せだった。

電話で今日こそは出社すると言わざるをえなかった、
この不況の折、首にでもなったら大変なことになる、
チャーミーを食べさせるためにも、仕事に行かなくては
ならない。

チャーミーがよそ見をしてる隙にすばやく
外に出て、鍵をかける。
チャーミーを残して行くのは不安だが、ここは
心を鬼にして行くしかない。

案の定、部屋の中で泣き声が聴こえる・・・、
俺は耳をふさいで駆け出した。
44 :クローン・チャーミー :2004/10/23(土) 23:27
 会社では、チャーミーのことが心配でほとんど
仕事にならなかった。
5時なると、上司の声を無視して早々に帰る。

部屋の前で鍵を出していると、隣の部屋の男が
出てくる、

俺の部屋でうるさく泣き声がすると文句をつけて
くる、赤ん坊でもいるのかと言うので、
いや、猫ですよと、誤魔化しながらあわてて
部屋にはいる。

ドアを開けると、何かにぶつかる、
見るとチャーミーが体をまるくして、まるで
猫のように横たわっている。

顔を涙でぐじゃぐじゃにして、泣き疲れて
寝てしまっていた・・・。

俺はその場に座り込んで、チャーミーの寝顔を
いつまでも見つめた。
45 :クローン・チャーミー :2004/10/23(土) 23:29
「もう少し待っててね、すぐご飯にするから」

俺は台所に立ちながら、足にまとわりつくチャーミーに
声をかける、

すると、チャーミーは痒いのか頭を掻きむしり
はじめる、

それを見てはっとなる、今まで避けてきた
ことを思い知らされる、

チャーミーを風呂に入れなくてはいけない・・・。

幸い、俺の部屋は風呂がついている。
家賃は高くなるが、無理をして風呂付の部屋に
したのだ。
46 :クローン・チャーミー :2004/10/23(土) 23:30
 前は風呂が無くて、遠くの風呂屋まで行くのが
大変だった。

問題はそういうことでは無い、

ほとんど自分のことが出来ない、チャーミーを
ひとりで風呂に入れるわけにはいかない、

当然、裸のチャーミーの体を洗ってやらなくては
ならない、
まだ、裸のチャーミーを前にして冷静になれる
自信がない・・・。

しかし、今夜は決心しないわけにはいかない、
髪もそうだが、体もオシッコの匂いなどでかなり
臭くなっていた、

チャーミーはまだ赤ん坊なのだ、本当は毎日
お風呂に入れてやらなくてはいけないのだ、

今夜こそは風呂に入れてやることにする・・・。
47 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 14:16
 食事が終わりお腹いっぱいになって満足した
チャーミーは、座っている俺の肩につかまり立ち
して、なんとか立ち上がろうとする。

しかし、まだうまくいかない。
でも、じきに歩けるようになるだろう。

言葉のほうは、色々話しかけてみるものの、
まだ、意味不明のことを喋るだけだった。
じきに、話せるようになるだろう。

また肩まである髪を痒そうに掻きむしり始める、
手足や顔は、濡れタオルで拭いてやってるが、
髪はそうはいかない、体も一段と臭くなっている。

俺は立ち上がった。

48 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 14:17
「さあ、お風呂に行くよ・・・」

チャーミーは俺の後をはいはいしながらついてくる、

脱衣場のドアを開けて、振り返った、
チャーミーはなぜか入り口で止まってしまう、

俺が側まで戻ると、少し不安そうな顔で
俺を見上げている。

彼女が来てからは、会社へ行っている以外は
四六時中、顔をつき合わせているせいで、
その表情や仕草で彼女の気持ちがわかるように
なっていた。

その逆で、彼女も俺の表情や仕草で俺の感情を
感じとっている気がする。
49 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 14:24
 チャーミーの不安そうな表情は、俺の不安な気持ちを
敏感に読み取っているような気がした。

俺は彼女の顔を見ながら、強く自分に言い聞かせた、
彼女は俺の生まれたばかりの娘なのだ、
俺は彼女の父親なのだ。

チャーミーそのものの顔と姿態を見て、女を感じないと
言えば、ウソになる、

しかし、何も理解出来なくて無抵抗なチャーミーに、
本能のままにケダモノのようにふるまうなど、
死んでもやってはならないことなのだ。
50 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 14:26
 やがてチャーミーは、まるで俺の気持ちを察した
かのように自分からバスルームの中へ
入って行った。

俺は脱衣所で、彼女を座らせると着せていたTシャツを
脱がせる。

彼女は、素直にバンザイをしてTシャツを脱がされる。

その下には俺のランニングを着せていた、
ブラジャーなど無いので、くっきりと胸のふくらみと
乳首が浮き出ている。

今度、替えの下着と一緒にブラも買ってこないと。
51 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 14:28
 ランニングを取り去ると、結構豊かな乳房が
あらわになる。

ふと、俺はあることに気づいた、
どうして今まで気づかなかったのだろう、
チャーミーの肌が雪のように白いのだ。

本物のチャーミーは、浅黒い肌をしている。
口では気にしてないような風だったが、実際は
自分の肌が黒いことを悩んでいるみたいだった、

それが、彼女のDNAから再生されたクローンの
肌が真っ白いわけは、どういうことなのだろう。

まるで、チャーミーの願いがクローンによって
実現したみたいだった・・・。
52 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 14:29
 俺は、チャーミーの足からジャージのズボンと
下着がわりのトランクスを抜き取った。

素っ裸になったチャーミーは、俺の後に続いて
浴室に入った。
俺は、パンツだけは身に着けていた。

風呂場は俺ひとりだけでも狭く感じる、
ましてふたりでは窮屈でしょうがない。
嫌でも体が密着する・・・。
53 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 14:31
 俺は浴槽の蓋を取って湯加減を見るため
手を入れてみると、少し熱いようだ。

チャーミーは、浴槽のへりに腕をかけると、
いきなり手をお湯の中に突っ込んだ、

「!!!」

熱かったのだろう、顔をしかめ、あわてて手を
引っ込める、

俺はすぐにその手を、蛇口を捻って水を出して
冷やしてやる。
チャーミーは泣きべそをかいている、
おそらく、俺のマネをして手を入れたのだろう。
54 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 14:33
 なんだかその顔がおかしくて、つい笑ってしまう。
手は少し赤くなっているが、大したことはなさそうだ。

「大丈夫だよ、冷やしたからすぐ直るよ」

俺の笑顔にチャーミーも笑みをもらした。
そのことで、俺自身の緊張もほぐれた、
彼女の裸も気にならなくなる。

浴槽に水を入れてうめる。
55 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 14:38
 それから彼女を浴槽に入れようとしたが、ひと苦労だった。
手を入れて熱い思いをしたこともあるし、
生まれて初めての風呂に入るのが怖いみたいだった。

それに、彼女の重い体を抱えて浴槽に入れなければ
いけない・・・。

あきらめて、シャワーですますことにする、

風呂場に、黄色いアヒルのおもちゃがあった、
姉の子供にあげようと思い買ったものだが、
そのままになっていたのだ。

それを洗面器のお湯に浮かべてやると、
チャーミーはそれを手で触って遊び始めた。
56 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 14:39
 その隙にシャワーのお湯を体に掛けてやる。
夢中になってアヒルで遊んでいるの見ると、
本当にまだ赤ん坊なのだと思ってしまう。

次にボディソープをスポンジに落として
泡立てると、それで体を後ろから洗ってやる。

背中をまんべなく洗ってやり、スポンジを前に
まわして洗おうとした時、
ぐにゃりと柔らかい乳房に手が触れてしまい、
あわてて手を引っ込める・・・。

心臓が高鳴る・・・、チャーミーは気にもとめず
アヒルで遊んでいる。
57 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 14:41
 頭を強く振って気を取り直す、
ここにいるのは赤ん坊なのだ、たとえ、
大人並みの大きさのお尻や乳房を
持っていようとも。

前にまわり、手足を義務的に洗いだす。
わき腹を洗うと、くすぐったいのか、
身をよじって笑い出した、
それで多少楽になると、後は彼女の体の
すみずみまで洗ってやる。

しかし、女性の大事な部分となると、さすがに
抵抗があるので、シャワーを掛けてやるだけで
すませる・・・。
58 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 14:43
 体全体にシャワーを掛けた後、肌に触れて見ると、
少し冷えてきているようだ、

やはり、お湯に浸かって温めてやるしかない、
チャーミーを浴槽のへりにつかまらせると、
俺は浴槽のお湯の中に入ると、彼女の体を
抱え込むとぐっと力を入れて持ち上げる。

彼女は、怖いのか俺に強くしがみついて来る。
59 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 14:44
 浴槽もただでさえ狭いのに、ふたりだと
ぎゅうぎゅうだ。

アヒルを浴槽に浮かべてやる。
不安そうな顔をしていたチャーミーも
すぐにアヒルで遊び出す。

彼女の濡れた髪を手で撫でてやる。

温まってきたところで、またチャーミーを
持ち上げて浴槽から出すと、
髪を洗ってやることにする。

シャンプーをたっぷりと髪に振り掛けると
ごしごしと強く洗ってやる、
それが気持ち良いのか、チャーミーは
なにやら満足したような声をもらす。
60 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 14:46
 途中、シャンプーが目に入って泣き声を上げる、
あわてて、洗面器の水で目を洗ってやる。

シャンプーハットを買ってこないと。

終わると、また浴槽に浸かる。
彼女はお風呂が気に入ったのか、俺につかまり
ながら、うっとりと目を閉じている・・・。

ようやく、風呂から上がりバスタオルで体を
拭いてやると、チャーミーは裸のまま、
とことこと、浴室から出て行く。
61 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 22:58
 疲れてはてて、ぐったりしてしまう。
とても憧れのアイドルと入浴を共にした気分にはなれない。

部屋に戻ると、彼女にパジャマを着せる。
そしてテーブルに置いた鏡の前にチャーミーを座らせると、
ブラシを出して、後ろから彼女の髪を梳かしてやる。

彼女はじっと鏡の自分を見つめている、
その姿は普通の女の子と変わらないので、
ちょっと、複雑な気持ちになる・・・。
62 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 23:01
 彼女は、風呂に入るという初めての経験をしたせいで、
気持ちが高ぶっているのか、中々寝てくれない。

俺は布団の中に入り、子守歌なぞ知らないので俺の好きな唄、
タンポポの曲を歌いながら髪を撫でてやる。

じっと聴き入っていたチャーミーはやがて、
やすらかに寝入ってしまう。

俺は布団から出ると側に座り、そのあどけない
寝顔を見つめた。

これから、彼女を見守り、愛して行くことを誓った。

クローンとはいえ、一緒に生活をし、肌と肌を
つき合わせて暮らせる幸せを噛みしめていた。


その幸せも長くは続かなかった・・・。

63 :クローン・チャーミー :2004/10/24(日) 23:05
 翌日、電話が掛かってきた。

知らない男の声で、モーニング娘。の事務所の者だと名乗り、
切り出した。


「あなたの所に、クローン人間が居ると
お伺いしましたが・・・」
64 :別れの朝 :2004/10/24(日) 23:06
 俺はとっさにウソをついた、

「そんな人間は、居ません!」

「嘘をおっしゃられると、あなたのために
なりませんよ、失礼ながら少々調べさせて
頂きました、

同じアパートの住人によると、あなたの部屋から
赤ん坊らしき泣き声がすると聴いています。
新聞の集金人は、あなたの部屋に女性が居るのを
目撃したと言ってるようですが」

隣の男だ・・・それに、新聞代を払う時、チャーミーの
姿を見られたかもしれない。
65 :別れの朝 :2004/10/24(日) 23:08
「すみません・・・確かにクローンが居ます、
しかし、それは先輩に100万円を払って
正当な注文のはずですが・・・」

俺は、先輩の名前を出した。

「やはりそうでしたか、あの方には困っているのです、
勝手に不良品のクローンを持ち出されて」

「・・・・」

「ですから、今回のことはこちらの手違いでも
ありますから、あなたの支払った料金は当方で
払い戻しいたしますから、クローンを返して
頂きます」

「お金なんかいらない!このままチャーミーを
こちらに置いて欲しいのです!」
66 :別れの朝 :2004/10/24(日) 23:12
「そういうわけにはまいりません、
不良品のクローンを放置するわけにはいきませんし、
私どもがクローンをレンタルしていることが公に
なると困った事態になるのです。
よって、明日にでもクローンを回収にお伺いします」

男は冷たく言い放つと電話を切った。


俺が茫然と受話器を握ったままでいると、
チャーミーが不安そうな顔で近づいて来て、
俺の顔を覗き込んでくる。

「心配しないでいいよ・・・」

優しくそう言うと抱きしめる。
67 :別れの朝 :2004/10/24(日) 23:14
 俺はチャーミーを連れてどこかへ逃げることも考えた。

金は無いが、サラ金にでも行って工面することは出来る。

しかし、果たしてそれがチャーミーのためになるだろうか、
こんなどうしょうもない、俺みたいなやつと一緒に逃げて
チャーミーが幸せになれるだろうか・・・。

とてもその自信は無い。

チャーミーの着ている、俺のよれよれのジャージを
触って見る。

彼女には、なにひとつ女の子らしいことをさせて
やれなかった。

せめて最後に、女の子らしい可愛い服を着せてあげたい。
68 :別れの朝 :2004/10/24(日) 23:17
 俺は彼女の服を買いに出ることにした、
チャーミーは、泣かないで黙って俺を見送った。


スーパーの婦人服売り場で俺はうろうろしていた、
なにを買ったらいいのか、さっぱりわからないし、
女性用の下着が並んでいるのを見ると、気恥ずかしくて
どうにもにもならない。

売り場をいったりきたりしている俺に、年配の女性の
店員が声を掛けてきた。

「なにをお捜しですか?」

俺は思わずびくっと体を震わせた、なにか変なやつだと
思われているのかもしれない・・・。
69 :別れの朝 :2004/10/24(日) 23:18
「失礼ですが、さっきから困っておられるようですが、
若い男性の方は婦人服売り場での買い物は
しにくいものですけれど・・・」

その優しそうな店員に、思い切って事情を説明する
ことにする。

「実は、妹の服を買いたいのですが、どんなのを
買っていいのかよくわからないのです」

本当のことは言えない。
70 :別れの朝 :2004/10/24(日) 23:20
 店員は、妹≠フ年や背格好を聴いてくる。

大体のことを言う。

「わかりました。それと妹さんの好きな色とかは?」

「ピンクが好きだと言っていました」

俺は有り金を全部差し出す、といっても一万円少々だが。

「これで・・・」

なにを買うかは店員にすべてまかすことにする。
71 :別れの朝 :2004/10/24(日) 23:21
 やがて店員はピンクの可愛いブラウスとスカートを
選んでくれた。
チャーミーにとっても似合いそうだった。

俺は店員に深く頭を下げて礼を言った。

「ありがとうございます。妹は・・・・歩けないのです」

店員は笑顔でうなづいた。

「お兄さんも大変ですね、妹さんんを大事にしてあげて
ください」

難病で歩けない妹を持つ兄だと思ったようだ。
72 :別れの朝 :2004/10/24(日) 23:25
 アパートに帰って早速チャーミーに着せてみる。
ピンクの服がとてもよく似合う。

「とても似合ってて、可愛いよ」

チャーミーも嬉しそうな笑顔を見せる。

そしてなんとか立ち上がろうとする、
俺の手を借りて、ついに立ち上がる。

俺が手を離しても、少しの間立ったままでいる。

それを見て、つい不覚にも涙がこぼれた。

あわてて涙をこぶしで拭った。
顔を上げると、彼女の心配そうな顔がすぐそばに
あった。

「何でもないよ、心配しないでいいよ」
73 :別れの朝 :2004/10/24(日) 23:27
 意味の無い言葉をむにゃむにゃと喋る。
立つことは出来たが、まだ言葉は喋れないようだ、

「いいかい、自分の名前はチャーミーだよ、
チャーミー」

彼女を指差して、そう言うと、

「チャ・・・?」

彼女は自分を指差して言った。

「そうだよ!えらいね言えたね〜」

すると彼女は俺は指差した、

「チャ?」

俺は笑った、

「違うよ、俺は・・・パパだよ、パパ」

俺は、彼女の父親なのだ・・・。
74 :別れの朝 :2004/10/24(日) 23:29
 彼女はこくびをかしげて、俺を指差すと、

「パ・・・?」

「そうだよ!よく言えたね、いい子だよ、
とってもいい子だね〜」


寝る時、ピンクの服が気に入ったチャーミーは
脱ぐのを嫌がったので、そのまま寝かした。

俺はとても眠れなくて、いつまでもその寝顔を
見つめていた。


別れの朝がやって来た。

75 :名無飼育さん :2004/10/25(月) 04:49
実は板違いの予感・・・黒板に立てるべきでしたね〜
76 :名無飼育さん :2004/10/25(月) 08:32
・・・気にしない気にしない
更新楽しみにしてます
77 :tuyoshi :2004/10/25(月) 13:55
>>75
ご指摘どうもです。実は黒板に、「俺×娘。」専用板が
あることに気がつきませんでした。
以前は、黒板って無かったですね、いつ出来たのだろう。

>>76
ありがとうございます。

この話は、もう少しで終わらせる予定なのですが、
その後続編も書く予定なのですが、その前に
別の中篇で、ハロメンがたくさん出てくる話を
書くつもりです。
78 :別れの朝 :2004/10/25(月) 20:18
 チャーミーとの別れを惜しむ間もなく、朝早く迎えが来た。

来たのは制服のがっしりとした体格の男が3人だった。

ひとりが、書面を出して言う、

我々は委託されて、クローン人間を引き取りに来たと
宣言する。

有無を言わせず、チャーミーを連れて行く構えのようだ。

突然やって来た男達に怯えて、俺にかじりついていた
チャーミーに、男のひとりが手を掛けて、
俺から引き離して連れて行こうとする。
79 :別れの朝 :2004/10/25(月) 20:22
 ギャァー!!と叫び声を上げて、チャーミーは手足を
振り回し暴れ始める、

あわててもうふたりが手をかすも、チャーミーは異常な
ほどの力を出して大暴れで抵抗する、
ついには、一人の腕に噛み付く、噛まれた男がうめく、

男達に手足を押さえられながら、チャーミーは
俺に向かって泣き叫んだ、

「パパーー!!」

たまらなくなって俺は男達の中に割って入る、

チャーミーは俺が責任を持って連れて行くから乱暴は
やめてくれと懇願する、
80 :別れの朝 :2004/10/25(月) 20:26
 男達が手を離すと、チャーミーは俺にしがみついて来る、
痛いほど俺に抱きついてくる、

涙をとめどなく流し、パパ、パパとうわ言のように
つぶやくチャーミーに、

俺はただ強く抱きしめてやることしか出来なかった。

ひとりの男が、この事態を予測していたかのように、
注射器を持って近づいてくる。

チャーミーの後ろにまわると、スカートを上げて、
お尻に注射器を突き刺した。

やがて、チャーミーはぐったりと意識を無くした。
81 :別れの朝 :2004/10/25(月) 20:33
 男のひとりが手をかそうとするのを断ると、
俺はチャーミーを抱き上げて、部屋の外に出た。

道路に駐車してあるワンボックスの車の
後部ドアから入り、彼女を中に寝かせる。

乱れていた、ピンクの服を直してやる。

彼女の手を取って握りしめる。


「さようなら、梨華・・・」


俺は、車が走り去っても、いつまでもその場に
立ちすくんでいた。

82 :未来 :2004/10/26(火) 19:00
 あれから一週間が過ぎた、 
ただひとつのこと以外は何も考えられない。

あんなに毎週楽しみにしていたハロモ二。も、
録画はしてあるが、いまだに観ていない。

歌番組で、石川梨華のユニットを観ても、
なんの感慨もない・・・。

俺の頭の中にあるのは、梨華の分身でもある、
クローン・チャーミーのことだけ。

後悔と、自分の無力さを苛んでいた。

そんな折、先輩から電話が掛かってきた、
83 :未来 :2004/10/26(火) 19:01
「事情は聴いた・・・すまん」

いまや、先輩を責める気力も失せた。
ただただクローンがどうなったのか、それだけが
気がかりだった。

「教えてください・・・あのクローンは今どうしている
のですか」

先輩はしばらく沈黙していたが、話してくれた。
84 :未来 :2004/10/26(火) 19:04
「モーニング娘。のクローンをレンタルする事業は
思ったほど成果が上がらなかった、
そのうち世間の噂にも上り始めて、非難の声も上がり
はじめたので、この事業から撤退することに決まった、

それで、残されたクローン人間の始末なのだが、
正常なクローンの何体かは、後で利用価値があると
いうことで残されることになったのだが、

しかし・・・残りのクローン、特に不良品のクローンは、
廃棄処分になるそうだ・・・」

「廃棄処分!?」

俺は頭に血が上って、思わず大声を上げた。
85 :未来 :2004/10/26(火) 19:06
「なんの権利があってそんなことが出来るのですか!
まるでクローンは産業廃棄物みたいじゃないですか!

クローンだって人間じゃないですか!
一緒に生活した俺にはよくわかる、赤ん坊だった、
クローン・チャーミー、梨華がだんだんと成長し、
はいはいを始め、やがて歩き始め、言葉を喋る
ようになる、
彼女はどこから見ても人間なんだ!

生意気だけど可愛かったマリリン、
男前の悪魔のよしこ、
そして、梨華。

そんな彼女たちを廃棄処分する権利が誰に
あるんですか!

自分たちの利益のためだけにクローンを作り出し、
邪魔になれば、棄てるだけ・・・。

先輩もそんな奴らの仲間なんですか、
先輩だけはそうじゃないと、信じていたのに・・・」

「・・・・」

俺は電話を切った。
86 :未来 :2004/10/26(火) 19:08
 クローンの梨華が廃棄処分になる、

なぜあの時、梨華を連れて逃げなかったのか、
なぜあの時、梨華を守って戦わなかったのか、

すべて俺の無力のせいなのだ・・・。


俺が、腑抜けのようにうつろな日を送っていたある日、
また先輩から電話が掛かってきた。
87 :未来 :2004/10/26(火) 19:11
「お前に会わせたい女性がいる、
俺もお前のために最大限の努力をした、
それだけは、認めてくれ」

「誰なんですか、その女性は」

「・・・石川梨華さんだ」

「・・・結構です、会いたくないです」

「どうしてだ、あんなに好きだったじゃないか」

「俺は、もうヲタを辞めたんです、
モーニング娘。などには興味が無いです」

「とにかく、会うだけ会ってくれないか」

先輩は、車で近くの公園に連れて行くからと言って
電話を切った。
88 :未来 :2004/10/26(火) 19:13
 迷ったが、行くことにした。

公園のベンチに腰掛けていると、
先輩の車が公園の道路際に止まった。

誰も降りてこないので、そちらへ歩き出すと、
車のドアが開いて、先輩と女性が降りてくる。

先輩は車の側で動かないで、女性だけが
俺に向かって歩いてくる、

なんだか、やけにたどたどしい歩きかただった。
89 :未来 :2004/10/26(火) 19:15
 彼女は、ピンクの服を着て白い帽子をかぶっていて、
顔はまだよく見えない、

突然気がついた、そのピンクの服は俺が梨華に
買ってやったものだった。

近くまで来て、顔がはっきりわかるようになる、
梨華だった。

梨華は俺の首に腕をまわしてくる、そして言った、

「パパ!」

驚いて顔をよく見た、雪のように白い肌をしていた。

先輩の方を振り返って見ると、先輩は車の中に戻り
エンジンをかけると、走り去って行った。

90 :未来への扉 :2004/10/26(火) 19:20
 一応、この話はこれで終わりです。

しかし、憧れのアイドルのクローンと俺との
未来がどうなるかは、興味はつきないですから、
構想が出来たら、続編を書きたいと思います。
91 :名無飼育さん :2004/10/27(水) 21:39
思いのほか
とてもとても良かった
92 :未来への扉 :2004/10/28(木) 18:34
>>91
ありがとうございます

実は、俺とチャーミーの別れの場面で、物語は
終わらせる予定でした、
それではあまりにも、切なすぎると思い直して
ラストの再会の場面をつけたしたのでした。
93 :名無飼育さん :2004/10/29(金) 00:45
続きがあるのなら
楽しみです
のんびりと
ご自身が楽しんで書けますように

本当にいい作品でした
気持ちが温かくなりました

94 :tuyoshi :2004/10/29(金) 21:45
>>93
ありがとうございます。

私自身の思いを書きました。
95 :tuyoshi :2004/11/07(日) 13:23
名前: tuyoshi 投稿日: 2003/08/06(水) 21:13 [ bk7JTqpU ]


「プレゼント」


その一


「なっち、ハイ!プレゼント」

「ええ〜!ありがとう!何かな」

「絶対、似合うよ〜」

「ギャアアア〜!!!、ヒモパンじゃない!
こんなの、はけないだべさ〜!」

「なっちも、もう大人の女性なんだから、
ヒモパンぐらいはかないとダメ〜」

「そうかな〜、矢口、今夜家へ来る・・・」

「行く行く!!」


そのニ

「矢口ィ、はい、プレゼント」

「お〜、かおりん、ありがとうォ。何かな」

「絶対、矢口に似合うよ」

「ギャアア〜!!、Tバックじゃない!
こんなのはいたら、お尻がスースーするよ〜!」

「矢口も、もう大人なんだからTバックぐらい
はかないと。ねえ、今夜家へ来る・・・」

「行く行く!!」


     

    終り。
96 :tuyoshi :2004/11/07(日) 16:14

名前: tuyoshi 投稿日: 2003/11/04(火) 20:02 [ 5JlhAr5E ]


    「氷とスケッチ」


 真里は、圭織のマンションへ行くことになり、
タクシーで向かった。

真里は携帯を取り出し、家へかける。

「あ、お母さん、今日だけど圭織のところへ行くことに
なったの、たぶん、泊まってくかもしれない・・・」

真里は圭織の顔を見た、圭織はうなづいた。

マンションに着いて、二人が降りようとした時、タクシーの
運転手が真里の顔を見ながら言った。

「あの〜、あんたはもしかして、モーニング娘。の、
たしか・・・」

真里は身構えた。

「そうだ!加護亜依ちゃん!」

「なんでやね〜ん!!」
97 :氷とスケッチ :2004/11/07(日) 16:19
 真里はエレベーターにブツブツ言いながら乗った。

「だから、タクシーの運ちゃんなんて嫌いだよ〜、
加護ちゃんとおいらを間違えるなんて」

「世間なんて、そんなものだよ〜国民的アイドルって
言われていても、顔と名前が一致しない人が多いんだよ」

圭織が笑いながら言った。

2人は部屋に入る。

「圭織、夕ご飯どうする」

もう、夕方になっていた。

「実はね、こんなことだろうって思って、美味しいお肉を
いっぱい買ってあるんだ。焼肉にしよう〜」

「ヤッタァ〜!!、おいらはご飯と焼肉が
あれば、何にもいらないよ〜」
98 :氷とスケッチ :2004/11/07(日) 16:22
「矢口は、野菜を切ってよ。私はご飯を炊くから」

「いいよ〜、玉葱、キャベツにピーマンか。おいら
ピーマンあんまり好きくない」

「ダメだよ、野菜もちゃんと食べないと」

真里は、ハイハイと言いながら野菜を切っていく。

圭織はご飯を仕込むと、冷蔵庫を開けてパックを取り出す。

「矢口、ミルク飲む?」

「圭織〜!おいらを殺すきかよ〜!死ぬほど
ミルクが嫌いなのを知ってるくせに〜」

「ウソだよ〜、これはヨーグルトだよ〜。
矢口も乳製品は食べた方がいいよ」

「ミルクを飲むくらいなら死んだほうがましだよ〜
ヨーグルトも、ヤダ〜!」

圭織は、真里にかまわず、ひと口ヨーグルトを
食べた後、冷蔵庫にしまう。
99 :氷とスケッチ :2004/11/07(日) 16:25
「さてと、ご飯が炊けるまでお風呂に入るか。
矢口はどうする・・・」

「おいらは、どうしようかな〜」

「じゃあ、私が先に入るよ」


「圭織と一緒なら入る・・・」


思わず圭織は振り返って、真里の顔を見た。

100 :氷とスケッチ :2004/11/07(日) 16:27

「ウソだよ〜!」


圭織は少しの間、真里を見ていたが、

「じゃ、ひとりで居れば、オバケが出ても
知らないから・・・」

「エエー!ヤダヤダ〜!やっぱ、一緒に入る〜」

圭織は笑いながら、湯かげんを見に風呂場へ行く。

ちょうどいいので、さっそく入ることにする。
真里はまだ外でごそごそしていて、まだ来ない。

上がり湯をかぶった後、湯船に浸かっていると、
真里が戸を開けて入って来た。

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