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The second love 〜桃子 & I 〜

1 :セル :2017/03/13(月) 23:52
出演:
桃子



気が向いたら読んでやってください
今週末から順次アップ予定です

※この作品はフィクションです
101 :セル :2017/03/28(火) 21:52
「あれ?これ・・・。」
桃子はモクレンの木にかけられた樹木名が書かれた札を覗き込んだ。
「『magnolia』?magnoliaって、こぶしのことだと思ってた。」
「どっちもモクレン属だから、英語だと同じ表記になることもあるんだよ。」
そう教えてあげると、桃子は「へぇ〜」と子供のように目をぱちくりさせ、
大きく顔を上下させて納得していた。

静寂に包まれたモクレンの丘。
桃子の肩に手を置くと、彼女は俺のほうを振り返った。
「結婚しよう。」俺はプロポーズした。
桃子は、また目をぱちくりさせた。
そして、満面の笑みを浮かべて、「はい。」と大きくうなずきながらこたえた。
俺と桃子が口づけを交わしたとき、1羽のヒヨドリが「ピィー」と鳴きながら
モクレンから飛び立った。

<つづく>
102 :名無し飼育さん :2017/03/29(水) 04:37
ガチでエロくて良かった
幸せそうだしたまらん
103 :名無し飼育さん :2017/03/29(水) 08:50
過去最大級のエロスきたー
でも卑猥さがなくていいね
最後の「こぶし」はやっぱり小ネタ?
104 :名無し飼育さん :2017/03/29(水) 13:17
確かに
今までで一番エロい
というかどんどんエロ描写上手になってる気がする
105 :セル :2017/03/29(水) 22:25
いろいろ評価していただいてうれしいです
ただ たんなるエロ小説にはならないようには注意を払ってます
あとすみませんが 病気がぶり返してしまいましたので
今日は更新をおやすみさせてもらいます
おやすみなさいませ
106 :名無し飼育さん :2017/03/30(木) 01:15
おやすみ
107 :セル :2017/03/30(木) 22:22
<つづき>
俺たちは、帰宅した。もちろん、桃子も連れて。
「ちょっと聞いてくれるかい。みんなに報告がある。」
俺が子供たちにそう言っても、なんのことやらといったふうで騒いでいる。
だが、桃子が俺のそばに寄り添い、
「私からもお話しがあるから、聞いてほしいの。」と語りかけると、
なにかを察知したかのように、みんな姿勢を正して俺と桃子のほうに向きなおった。

「お父さんな、桃子おねえちゃんと結婚したいと思っているんだ。
みんな、桃子おねえちゃんがおかあ・・・」
途中まで言いかけたところで、
「やったー!」と子供たちは、大はしゃぎを始めた。
桃子は子供たちを優しく見つめ、おとなしくなるのをゆっくりと待ってから、
俺が言いたかったことを代弁してくれた。
108 :セル :2017/03/30(木) 22:24
「私がみんなのお母さんになってもいいかな?」
「やったー!!」さっき以上に大はしゃぎを始める子供たち。
「なんで、なんでー。なんでお父さんと桃子姉ちゃん、結婚するのー?!」
次男が嬉しそうに尋ねた。
「このあいだ、お父さんがちょっとお買い物にでかけて帰ってきたら、
おむつを替えてくれてたよな。
桃子おね・・・、いや、お母さんな、お父さんのことも、お前たちのことも、
本当に大好きでいてくれてるんだなって思ったからだよ。」
「みんな言われちゃった。私、みんなのこと大好きだから。」桃子がほほ笑みかけると、
「お母さ〜ん」と長女が桃子に飛びついた。
109 :セル :2017/03/30(木) 22:25
「本当にありがとう。」
駅まで送る道すがら、俺は桃子に礼を言った。
「こちらこそ。」桃子は嬉しそうにこたえた。
「でも、いきなりたくさんの子供のお母さんになるって・・・」
「嫌だったら断ってるよ。だからもう、そのことは言わないで。」
桃子は俺の言葉を遮って、少し怒ったそぶりを見せて言った。
「苦労することはあるかもしれない。
でも、寂しい思いや悲しい思いは絶対にさせない
笑顔にはしても、泣かせることだけは絶対しないから。」
そう俺が宣言すると、桃子は目を潤ませた。
「ほら、もう私のこと泣かせちゃったよ。」
「あ、ごめん。」
2人で笑い、笑顔を見せあった。
駅に着き、電車が出発するまで見送ろうと思ったが、
「みんなおうちで待ってるんだから、早く帰ってあげて。」
そう促す桃子の言うことを聞き、俺は桃子を抱きしめてから、帰宅した。
110 :セル :2017/03/30(木) 22:26
===

挙式の準備は、着々と進んでいた。
俺は、受付を学生時代の友人に頼んだ。
亡き妻との結婚式のときもお願いした友人だ。
2人も快諾してくれ、幸せになれよと言ってくれた。

そして今日は、桃子が受付を頼む友人との打ち合わせに来ていた。
新婦側の受付なのだから、本来、俺が来る必要はない。
だが、「どうしても事前に紹介しておきたい。」と桃子が言うので、
俺も同席していた。
食事をしながら、打ち合わせというよりも、なにか同窓会のような雰囲気だった。
俺は3人が楽し気に話す姿を、にこやかにただ見守っているだけだった。
「ごめん、ちょっと。」そう言って桃子は席を外し、トイレのほうに歩いて行った。
111 :セル :2017/03/30(木) 22:27
2人の視線が、俺を向いた。
「ずっと3人で話しちゃっててごめんなさい。」茉麻が俺に詫びた。
「いやいや、気にしていないですよ。久しぶりだったんでしょ。」
「もものこと、よろしくお願いします。」千奈美は、やや寂しそうに言った。
「必ず幸せにします。」俺がそうこたえると、
「ああ見えて、おどおどしてて、かまってちゃんで、さみしがりだから。」
千奈美は泣きそうになりながら言った。
112 :セル :2017/03/30(木) 22:32
「事故のことがあるので、ちょっと気まずいこともあるかもしれないですけれど、
でも、桃子は本当に愛しているから。」その茉麻の言葉に、
「事故のこと?」俺はなんのことかわからず、心の中でつぶやいた。
「前の奥様とお子さんのこと、ほんとうに残念でしたけど、
でも、その事故があって、逮捕されて、桃子も元カレの影から逃れることができて。
そんなことがあっても、お嫁さんに選んでくれたんですから、
大丈夫だと信じているんですけれど・・・、」
「ももは、事故とは関係ないじゃん。その話はいいよ、茉麻。」
千奈美が話を止めようとする。
「えっ?!」俺は驚きの声を発してしまった。
茉麻と千奈美のすぐ背後まで戻ってきていた桃子が、
顔面を蒼白にして立ち尽くしていた。

<つづく>
113 :名無し飼育さん :2017/03/31(金) 01:00
ハードな展開に
114 :名無し飼育さん :2017/03/31(金) 08:40
このままハッピーエンドでは終わらないとは思ったけれど
まさかこうなるとは
115 :セル :2017/03/31(金) 23:09
まだしばらく話は続きますので どうぞお楽しみに
116 :セル :2017/03/31(金) 23:10
茉麻と千奈美は、俺の表情を見て驚いた。
そして、すぐ後ろにいる桃子に気づき、その姿や顔色を見て愕然とした。
「あの、ご存じじゃなかったんですか。」
「もも、言ってなかったの。」
茉麻と千奈美の声が同時に発せられた。
俺は動揺した。だが、すぐに気づいた。
俺の妻と子の命を奪ったのは元カレであり、桃子は一切関係ない。
俺は、うなだれて、そのまま気を失ってしまいそうな桃子を抱き寄せ、
そっとイスに座らせた。

茉麻と千奈美は目線を下に向け、なにも言えなくなっていた。
「このことは、桃子とはなんの関係もないことだから。」俺はその場を取り繕おうとした。
だが、これ以上打ち合わせを続けるのは、もう無理だった。
「今日はここまでに。また、日を改めましょう。」そう提案して、解散した。
117 :セル :2017/03/31(金) 23:12
桃子は、重い足取りで俺の自動車に乗り込んだ。
そしてか細い声で、「ごめんなさい。」と俺に詫びた。
「さっきも言ったけれど、桃子はなにも悪くないじゃないか。」
「でも。」
「いいから。」
「事故で亡くなったのが、奥さんたちだったってこと、後になって知ったの。
あの雪の日の直後に。」
俺は無言のまま、自動車を出発させた。

「もし話したら、嫌われちゃうんじゃないかって、怖くなって。それで言えなくて。」
「もう、このことはいいから。」
「黙っていて、ごめんなさい。許してください。」
「この話は、二度とするな。妻たちのことは運命だったんだよ。
そして、もうひとつの運命で桃子と結ばれることになった。
もう、それでいいじゃないか。」俺が涙を押し殺しながら訴えると、
桃子は、両手で顔を覆った。
118 :セル :2017/03/31(金) 23:13
===

それからも、俺はこれまでどおりの生活を送り、結婚式の準備を進めていた。
だが、桃子は生気を失い、笑顔を忘れ、日に日にやつれていった。
そしてある日、ついに桃子が切り出した。
「結婚を取りやめたいです。」

桃子の体調を気にはしていたが、追い打ちをかけることになると思い、
俺はあの日以来、事故のことは一切口にせずにいた。
だが、こうなっては言わないわけにはいかない。
「桃子は真面目で優しいから、どうしても気にしてしまうんだろうね。
でも、気にすることも、心配することもまったくないんだよ。」
119 :セル :2017/03/31(金) 23:14
「事実を知ったのに、言えなかった自分が嫌になりました。
奥さんとおなかにいたお子さんが亡くなっているのに、
元カレが事故を起こしておきながらお付き合いを始めるなんて・・・。
ずっと後ろめたさがあった。
まるで、私がそうなることを望んで事故が起こったんじゃないかと思われているようで。
それに、私が元カレを使って事故を起こさせたって考える人、絶対にいる。」

まくし立てた桃子のその言葉に、俺はついカッとなってしまった。
「誰がそんなことを考えるんだよ。考えるわけがないだろ。
ひょっとして、俺がそう考えているとでも思っているのか。
もう、同じことを言わさないでくれ。」と、つい大きな声を出してしまった。
俺の言葉を聞いた桃子は嗚咽した。
「すまない。言い過ぎた。」俺はすぐに詫びた。
120 :セル :2017/03/31(金) 23:17
だが、それ以降も桃子の精神状態は悪化する一方だった。
俺も、怒ったような態度をとることはなかったが、
それでも、話し合いは平行線をたどっていた。
そして、今日が最後、これで話が決着しなかったら、
婚約破棄、そこまでいかなくとも、式を延期させようと覚悟して、
俺は桃子に会いに自宅を出た。
そのとき、追いかけてきた長男が、1通の手紙を俺に手渡した。
「お母さんに渡して。」まだ子供だというのに、そう言う長男のまなざしは険しかった。
「分かった。お父さんは見ないほうがいいね。」
「うん、ごめんなさい。よろしくお願いします。」

1時間後、俺は桃子と落ち合った。
「あの、やっぱり・・・。」桃子がいきなりそう切り出した。
「すまないけれど、息子からこれを預かってきたので、話し合いの前に渡しておくよ。
俺も内容は全然知らないんだ。」
そういって手紙を桃子に差し出した。
桃子はなにも言わず、その手紙を読んだ。
すると、大粒の涙が桃子の両頬を伝った。
「どうしたの?」俺の問いにこたえることができず、
桃子は手紙を握りしめ、しばらくの間、涙していた。
そして、心配そうに見つめていた俺に、やっとそれを手渡した。
121 :セル :2017/03/31(金) 23:18
「お母さんへ
さいきん、お母さんがつかれていて、とても心ぱいです。
体重もへっちゃってるみたいだし、目のまわりも黒くなってる。
どうしたんだろうと、みんなで心配してます。
こないだ、いなかに遊びに行ったとき、
親せきのおじさんが話しているのを聞きました。
前のお母さんが死んじゃったじこをおこしたのが、お母さんのお友だちだってこと。
ひょっとして、そのせいでお母さんは元気なくなっちゃったの?
お母さんは、じことはかんけいないっておじさん言ってたし、
ぼくたちも、お母さんのこと大好きだから。
だから、早く元気になってください。
早くいっしょのおうちで、みんなで住もうね。
みんなからお母さんへ」

俺は、涙をこらえるのに必死だった。
桃子はひたすら涙を流し続けていた。
その流れに乗って、桃子の中で滞留していた歪んだ空気が、体の外へ出て行った
桃子の心の闇が晴れた瞬間だった。
「いろいろご迷惑をかけてしまってごめんなさい。
これから、どうかよろしくお願いします。」
桃子のその言葉を聞き、俺は涙をこらえるのをあきらめた。

<つづく>
122 :名無し飼育さん :2017/04/01(土) 00:50
良かった・・・ガチで良かった
123 :セル :2017/04/01(土) 21:10
作者がこんなことを言ってはいけないかもしれませんが
ももちが不幸になるのなんて嫌です
124 :セル :2017/04/01(土) 21:11
===

「巫女さんのダンス、面白いかったね。」
あまりに印象深かったのか、結婚式が終わってからも、
子供たちはなんども俺と桃子に、そう話しかけてきた。
「そうだね。あれは、神様に奉納していたんだよ。」
「ほうのう?」俺の説明では子供たちには意味が伝わらない。
「神様ありがとう。これからも私たちを見守ってね。」って、
ダンスをしてお礼を言ったんだよ。」
「そうなんだ!」桃子の説明に、子供たちはすぐに納得した。

滞りなく披露宴も進行した。
子供たちは、初めての光景に、結婚式の時以上に目を丸くし、
雰囲気に圧倒されたのか、行儀よくしていた
宴の最後、俺から列席者に向けて、挨拶を行った。
あえて、亡き妻の話は一切しなかった。
桃子との新しい生活を、前だけを向いて送りたかった。
125 :セル :2017/04/01(土) 21:12
新郎挨拶が終わり、閉宴となるはずだった。
「お願いします。私からも皆さんに挨拶させてください。」
桃子が、突然声を発した。
「え?!」俺は驚きの表情を隠すことができなかった。
桃子の突然の行動と、俺の表情とで、会場中がざわついた。
桃子は、「ふぅ」と息を吐くと、マイクももたずに話し始めた。
126 :セル :2017/04/01(土) 21:14
「夫の前の奥様は、交通事故で亡くなりました。
その事故を起こした男性と、私の関係をご存じの方もいらっしゃると思います。」
会場は、シーンと静まり返っていた。
「その事実を知ってからも、私はそのことを黙っていました。
大好きな人たちを失うのが怖くって。
でも、そのうち自己嫌悪に陥って、やっぱり結婚はできないと思い悩みました。
そんな私を支え、救ってくれたのは、夫と子供たちでした。
亡くなった奥様の代わりにはなれないし、なろうとも思いません。
それは、夫にも子供たちにも、そして亡くなった奥様にも失礼なことだと思います。
夫と子供たちが愛してやまなかった奥様。
私は、きっとこの場を天国から見守ってくれている奥様と心をひとつにして、
新しい家庭を築いていきたいと思います。」

そう宣言した桃子のかたわらで、
二男が、「じゃあ将来、僕がお母さんと結婚して幸せにする。」と言い出し、
会場中が和やかな雰囲気に包まれた。
「ありがとう!」桃子は二男の頭を、力強く撫でた。
その様子を見ていた茉麻と千奈美は号泣し、
佐紀、雅、友理奈、梨沙子が、その2人の肩を抱き寄せた。
127 :セル :2017/04/01(土) 21:16
===

15年の月日が流れた。
博士課程を修了し、その後も様々な方面で研究活動や実践を行ってきた桃子は、
念願をかなえてこども園を設立し、多忙な毎日を送っていた。
仕事にやりがいを感じていたし、子供達や職員との関係も良好だったが、
設備面や人件費など、主に財政面で課題は山積みだった
俺も、大学を早期退職し、
ときにこれまでの経験を生かして、桃子に助言をしつつ経営に参画し、
また、ときには桃子の指示に従って現場を奔走するという、
プレイング・マネージャー的な役割を担っていた。

毎日、クタクタになるまで働いた。
とはいえ、幼児教育のために、自分の子供たちをないがしろにしていいわけはない。
平日は、時間差を設けて、俺か桃子のどちらかが、子供たちと接するようにし、
週末は、決まって家族そろって出かけた。
家庭と仕事、俺と桃子は一緒にいる時間も多く、相変わらず、仲睦まじかった。
しかし、忙しさにかまけ、また、年齢のこともあり、
夫婦の営みは、すっかりご無沙汰になっていた。
128 :セル :2017/04/01(土) 21:20
そんなある夜、隣で寝ていた桃子が、俺の布団に潜り込んできた。
「今日もありがとう。お疲れ様でした。」
「お疲れ様。俺は大丈夫だけれど、桃子のほうが心配だよ。
あまり睡眠時間、とれていないんじゃない?」
「大丈夫。毎日充実してて楽しいから。」
「強いんだね。」
「アイドル時代に相当鍛えられましたので。」
桃子がそう言ってにっこりほほ笑むと、俺の首に腕を回しキスをした。

「最近、ご無沙汰だよね。」上目づかいに俺を見る桃子。
その表情は、初めて会ったときからまったく変わっていないように思えた。
「最後は、いつだったかな。」
俺は、桃子の腰に腕を回し、ほおずりした。
「も〜、くすぐったいよ。」桃子が甘えた声を出した。
俺たちは、一瞬にして初めてベッドを共にした日の気持ちに戻っていた。
129 :セル :2017/04/01(土) 21:22
俺は、優しく桃子の顔をなで、背後から左手で胸を、右手で秘部を刺激した。
桃子はうつむいてこらえていたが、全身がピクンピクンと痙攣した。
体を痙攣させながら、やっとのことで俺のほうに顔を向ける桃子。
そんな彼女の唇を、俺の口が覆い、思い切り吸った。
桃子も必死に俺にこたえ、両手の平で背後にある俺の息子をやさしくしごく。
「うっ」俺が我慢できずに声を出し、桃子から手を放すと、
桃子は向きなおって、そっと口に息子を含んだ。
桃子の舌がまとわりつき、さらに唇がひっかかりを刺激しながら、
顔を前後にゆする。
「うっ ううぅーっ」とうなって、俺は脱力した。

脱力した俺と反比例するように、久しぶりに直立した俺の息子が、桃子を求め始めた。
それを察したのか、桃子は再び両掌で直立した象徴を強く刺激すると、
そのまま自分の秘部に、ゆっくりとそれを挿し込み、
「あっ ああぁーん」と息を漏らしながら、桃子は脱力した。
130 :セル :2017/04/01(土) 21:23
ひたすら見つめ合い、抱きしめ合い、キスをしあった。
やや濃さの増した桃子のピンク色の先端に吸い付き、
その谷間に顔をうずめると、ゆっくりと腰を動かし始めた。
お互いに体型は維持してきたが、やはり、それなりに肉付きはよくなっていた。
正面から覆いかぶさった俺の腰が動きを速めると、
桃子の胸がぽよんぽよんと揺れ、
気持ちゆったりとしたお互いのおなかがぶつかり合い、パチンペチンという音が響いた。
桃子は、久しぶりの快楽をむさぼり、顔を左右に振りながら体を反らせる。
最後は、きつく抱きしめあったまま、桃子の中に発射した。
快感の中、息を切らし、険しい表情も見せた俺とは対照的に、
桃子は、満ち足りた優しい顔になっていた。
131 :セル :2017/04/01(土) 21:24
===

翌日、俺は桃子と2人で外出し、久々のショッピングを楽しんでいた。
桃子のなじみだという麻布十番のうどん屋「じろりんご」で昼食をとり、
その後、繁華街を歩いていると、背後で突然、
「キャーッ」という悲鳴が上がった。

<つづく>
132 :名無し飼育さん :2017/04/02(日) 10:36
ありがとう
幸せそうで泣ける
133 :名無し飼育さん :2017/04/02(日) 13:45
じろりんごで吹いたわ
悲鳴はなに?
134 :セル :2017/04/02(日) 23:02
<つづき>

「なんだろう?」振り返った俺たちに向かって、
1人の男が突進して来ていた。
血走った目は、明らかに桃子を見据えていた。
俺は、無意識に男の前に立ちはだかった。

気が付くと、俺は道路に倒れこんでいた。
その近くで、通報を受けた警察官が、1人の中年男性を取り押さえている。
男は半狂乱状態で、大声をだして抵抗していて、
そのかたわらには、血の付いたナイフが転がっていた。
俺は、男がケガをして出血したのだろうと考えていた。
135 :セル :2017/04/02(日) 23:03
「ももこ、許さないぞっ。」そう言ってナイフを片手に突進してきた男の姿。
俺の記憶はそこで飛んでいた。
桃子の目には、必死になってその男から自分を守ろうとする俺の姿が映っていた。

「あなたっ、あなたーっ。」
その声に気付いて視線を移すと、
左手で俺の右手を握り、右手で必死に俺の腹部をハンカチで押さえる桃子の姿が見えた。
絶叫していた桃子も、俺に意識があるとわかると、一瞬安堵した表情になり、
「大丈夫、大丈夫だよ。すぐに救急車が来るからね。」
にっこり笑いながら、優しくかわいい声で、俺を励ました。
だが、傷は一か所だけではなく、既に衣服は真っ赤に染まっていた。
薄れゆく意識の中、桃子の声だけがこだましていた。
136 :セル :2017/04/02(日) 23:04
桃子は、自分が命を失うことを予感していた。
だからこそ、昨晩は俺を誘い、久しぶりに愛を確かめ合った。
だが、俺は桃子の不幸な運命を変えることに成功した。
俺はそれだけで、自分の存在意義を確認することができ、満ち足りた気持ちになっていた。
風景が色を失い、桃子の姿がかすみ、音が遠のいた。
もう、なにも感じられなくなった。
桃子の優しい笑顔も、かわいい声も、俺には届かなくなっていた。
137 :セル :2017/04/02(日) 23:05
===

本堂に響く読経の声。
僧侶のその声を打ち消すほどのすすり泣く声が、寺を包んでいた。
喪主の桃子に続いて、5人の子供たちが並んでいた。
参列者は、犯人は桃子の元カレだの、俺の亡き妻をひき殺したやつだのと、
ひそひそ話していたが、
それは桃子にも、子供たちにとっても、もはやどうでもいいことだった。
そこには、俺が死んだという現実だけがあった。
138 :セル :2017/04/02(日) 23:06
必死に涙をこらえる桃子の背後で、
「おじいちゃんの写真大きいね」
「なんで木の箱に入ってるの?」
「みんな真っ黒な服ばっかりでおもしろいね。」
そんな無邪気な会話をする孫たちの言葉に、
桃子はとうとう涙をこらえきれなくなった。

そんな中、「ねえねえ、お父さん。おばあちゃん泣いてるよ。」と、
長男の背中をつんつんと触る幼児の姿があった。
「父さん、母さんは俺が守るよ。あとは任せて、安心して見守ってください。」
長男は体を震わせた。

<つづく>
139 :名無し飼育さん :2017/04/03(月) 08:35
ええええええええええええっ
140 :セル :2017/04/03(月) 22:50
<つづき>

===

葬儀が済んで数日後、1人の見知らぬ男が桃子を訪ねてきた。
まだ悲しみの癒えぬ桃子は、誰であっても関係ないといったふうに、
無表情で接していた。
そのかたわらに、母を支える長男の姿があった。

その男は、弁護士だった。そして桃子に、一通の手紙を差し出した。
封筒には、「遺言状」と書かれていたが、
桃子の目には、その文字はまったく入ってこなかった。
ただただ、筆跡の懐かしさに、涙があふれた。
141 :セル :2017/04/03(月) 22:51
桃子は両手で手紙を受け取ると、それをギュッと胸に抱きしめた。
「亡くなられたご主人が作成されたものです。」
弁護士がそう言うと、桃子はあふれる涙をこらえようともせずに泣いた。
しばらくの時が流れ、桃子は落ち着きを取り戻した。
そして、もう泣かないと決意した。
桃子は無言のまま、遺言状を読み始めた。
当たり障りのない内容がほとんどであった。
だが、最後の一文をみて、
もう二度と泣かないと決めていた桃子は、涙をこらえて目をきつく閉じた。
既にたまっていた涙だけが、まぶたの隙間から流れ落ちた。
142 :セル :2017/04/03(月) 22:51
俺は、桃子に内緒で生命保険に入っていた。
自分の小遣いと、そしてそれまでの蓄えから、
可能な限りのすべてを保険料に回していた。
自分になにかあった場合、せめて金銭面だけでも、
桃子の助けになることをしようと考えてのことだった。

「こども園を、今以上に立派にします。
夢の集大成として、きっと成功させて、誰からも愛されるようにしてみせます。」
桃子は、遺言状を握りしめ、俺に誓った。
143 :セル :2017/04/03(月) 22:53
===

俺が死んでから9か月、桃子は男児を出産した。
2人の間にできた、3人目のこどもだった。
誰もが、お父さんにそっくりだと言った。
桃子は、その男児に俺と同じ名前をつけた。
桃子のこれまで身に着けた幼児教育のすべてを、
俺の生まれ変わりと信じたその男児に注ぎこんだ。
その男児は、すくすくと成長していった。
いずれ世界的に顕著な功績を残し、長く歴史に名を刻むこととなるが、
それはまだ先の話。
144 :セル :2017/04/03(月) 22:53
===

子ども園の運営は、長男の息子、
桃子の孫が引き継いでいた。
90歳を迎えた桃子は、幼児教育の一線からは退いていたが、
まだまだかくしゃくとしており、
名誉園長として、孫を導いていた。

この頃、俺の死後に生まれた男子は頭角を現し始め、
既に世界中でその名を知られる存在となっていた。
そして、「自分がこのように成長できたのは、母親の素晴らしい教育のおかげ。」と、
折あるごとに話していた。
これをきっかけに、桃子の幼児教育の理論は、広く世界中で実践されることになる。
145 :セル :2017/04/03(月) 22:55
俺の月命日、桃子はその日に菩提寺をお参りするのを常としていた。
そして、墓前に花と線香を供えて手を合わせると、
「私もそう遠くないうちにそっちに行くかもしれません。
そうしたら、3人で楽しくお話ししましょうね。
幼児教育や子供たち、孫たちのこと、話題は尽きませんよ。」
墓誌に並んで刻まれた俺と前妻の名前をみつめ、桃子は語りかけるのだった。

<完>
146 :セル :2017/04/03(月) 22:56
これでおしまいです
お付き合いいただいた皆様 本当にありがとうございました
ももち卒業まであと3か月もないなんて信じられない
147 :名無し飼育さん :2017/04/03(月) 23:27
まさかの展開多くてびっくりした
書いてくれてありがとう
148 :名無し飼育さん :2017/04/04(火) 08:53
ありがとう!
あと3ヶ月でもう1本どう?
卒業後でもいいけど
149 :セル :2017/05/16(火) 00:38
執筆中 需要があるかどうかはわかりませんが
150 :名無し飼育さん :2017/06/06(火) 18:26
お!新作来るか。楽しみに待ってる。

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