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作者フリー 短編用スレ 俺×娘。

1 :名無飼育さん :2004/09/04(土) 23:11
このスレッドは俺×娘。作者フリー短編用スレッドです。
どなたが書かれてもかまいませんが、以下の注意事項を守ってください。
・アップするときはあらかじめ“完結”させた上で、一気に更新してください。
・最初のレスを更新してから、1時間以内に更新を終了させてください。
・できるだけ、名前欄には『タイトル』または『ハンドルネーム』を入れるようにしてください。
・話が終わった場合、最後に『終わり』『END』などの言葉をつけて、
 次の人に終了したことを明示してください。
・後書き等を書く場合は、1スレに収めてください。
・感想、感想への返レスはこのスレに直接どうぞ。
316 :名無飼育さん :2007/08/07(火) 00:30
純愛に'kimo'って、なんだ!!
317 :名無飼育さん :2007/08/07(火) 10:13
純愛とエロの違いが解らないのね?
318 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:18

二人はテーブルを挟み向かい合って席に着いていました。
年の頃は二十代の半ばほどの男性。
そして二十代前半の女性。

二人は幾分――特に女性の方が――目を引くかもしれませんけれど、世間並みのカップルに見えると思います。
その二人が交わす会話。
ざっくばらんに交わされる会話は二人の気が置けない関係を如実に表しています。
それを会話というのならば、ですけど。
319 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:19

「でね、結局あたし一人で買い物に行くことになったわけ」
「そっか」
「別にね、それで怒ってるわけじゃないんだけどー」
「うんうん」
「そりゃあっちにしてみればさ、彼が予定を空けてくれたんなら嬉しいのはわかるじゃん」
「だな」
「ましてや元々は無理だとか言われてたってゆーなら余計にだよ」
「そうなるかな」
「でもさ、じゃあたしの予定はどうなるのって話だと思わない?」
「そりゃそうだ」
「でしょー? あーゆーとこ自分勝手なんだよね」
「うんうん」
320 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:19

彼の相槌に彼女の話が止まり、彼もケーキを突いていたフォークを止めます。
彼の前にはアイスコーヒーと、半分ほどに減ったケーキが一皿。
彼女の前にはアイスアップルティーと、僅かにクリームが付く空いた皿が一枚。
321 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:20

「聞いてないでしょっ」

彼女が小さくテーブルを叩き、三枚目の空いた皿が硬質な音を立てました。
彼はおそらく内心では苦笑いを浮かべながらも精一杯に真摯な表情を作り言い訳の言葉を探すようで。

「いや、聞いてる。あゆみ。全然聞いてるから。先へどうぞ」
「ったくもお、なによっ」
「だから聞いてるってば。石川が悪いよ。うん。そういうことだって」
「全然テキトーじゃん」
「そーんなことないって」
「あるよっ。またこいつこんな話してんかよ、とか思ってんでしょ」
322 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:20

……彼女、柴田あゆみの怒りが矛先を変えたことを察した彼は、いよいよ本格的にご機嫌を取らなければならないと考えたようで。
きっと頭の中で慌てて並べ立てる言い訳に自身で失望し、結局ただ一言だけを口にしたのです。

「…ごめんなさい」
「ほらぁ、もういいよ」

あまりに素直に謝られ、やり場のなくなった憤りをアイスアップルティーにぶつける柴ちゃん。
ガシャガシャとストローで掻き回される砕氷を呆れたように見ながら、彼はあまりに目論見通りに進んだ展開に笑みをこぼしました。
323 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:21

こうやって付き合うのに慣れた様子の彼はコーヒーを口にして間を取る様子で。
彼女は笑われたと気づきながら、こうして付き合ってもらっていることを自覚しているために引き際を弁えているようでした。

さて、なんとなくお解りのことかと思われますが、彼と彼女は恋人同士ではないのです。
……今はまだ。

周囲から見れば、そうでないのが不思議なほどに仲が良くなり、頻繁に連絡を取っているようで、こうして二人で会ってもいるけれど、二人はいまだに“友達”のまま。
お互いにお互いをどう想っているのか、どう考えても――特に彼女の方が――気づいているようではなくて。
逆に、だからこそこうした関係のままでいられるのかもしれません。
324 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:21

「しかしさあ」
「なに?」
「ほんと石川のこと好きだよな」
「なっ――、別にっ。そんなことないよ。梨華ちゃんの方が寄ってくるんだってば」
「ほうほう」
「ち、違うんだからね。ホントに」
「だってなんだかんだ言っても嫌いじゃないんだろ?」
「それは……、嫌い、じゃないけど。でも――」
「いいじゃん、別に。仲のいい友達がいるってのはいいことだろ」
「そう、だけどさ。……あ、そっちもそうだったりするの?」
「まあそうだな」
「ふうん…」

……彼女は妙に納得した風で。
彼もそれでよしとでも考えたみたいに笑っていました。
325 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:22

「それにしても俺も暇だよな」
「なに急に」
「こうやってあゆみが愚痴るのに毎度毎度付き合っててさ」
「なに笑ってー。だったら付き合ってくれなくたって結構ですっ」
「そうできりゃいいんだけどなあ」
「え?」

……彼の様子が少しだけ変わったようです。
それは、そう……

「なんで俺、こうやって付き合ってんだろうな」
「なんでって……そんな――」
「理由なんて一つしかないよなあ」
「そ…、それって……」
326 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:22

どうやらこれは、二人にとってとても大切な分岐路になるのでしょう。
多分、必要以上に長く続いた“仲の良い友達”から、先へ進むために互いが探り合っていたタイミング。
327 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:23

「石川の代わり、俺でよくない?」
「え……?」
「石川といる分の時間、少し俺に分けてくれたらよくない?」
「だっ――、でも…、そんなの……」
「だー、ったく」
「な、なに…よう」
「愚痴ってるとき一緒にいるだろ」
「…うん」
「笑ってるときだってあったよな」
「そりゃそうだよお」
「まだ見たことないけど、泣いてるときも一緒にいたいなあ」
328 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:23

もう彼女は言葉を挟もうとも思っていないようです。
少しだけ緊張した面持ちで続ける彼の言葉に、ただ素直に耳を傾けています。
329 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:24

「楽しいときも、哀しいときも、怒ってるときも。
 俺が一緒にいられたら嬉しかったりするんだけど。あゆみは嬉しかったりしねーのかな?」
「わかんない。でも……嬉しい、かも」
「…っよし! じゃあこれからもよろしく」
「……よろしく」

彼が笑って差し出した手を、躊躇いながらではあるけれど笑顔で受け入れた。
この瞬間、二人にとって今までとは全く違う時間が始まったんです。
きっと、どれくらいかは解らないけれど、長く続いていく素敵な時間が。
330 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:25

 …………
331 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:25

「ね、拓己」
「やっと収まるところに収まったみたいだね。梨華のカンも当たるもんだね」
「でしょ? なんかわたしもホッとしちゃった」
「そう? そうか…、そうだね」

そうささやきあいながら私たちは微笑みました。
はにかむように笑いあう二人の姿を見つめながら。
332 :『Continue』 :2007/10/07(日) 22:26

 end.
333 :匿名 :2007/10/07(日) 22:28

知り合いに書いたものですけど。

同じ世界の片隅でこんなこともあっていいなあ。
的な。
334 :名無飼育さん :2007/10/08(月) 00:41
いやぁ、なんだか素敵だなぁと思ったら匿名さんでしたか。
納得です
335 :名無飼育さん :2007/10/08(月) 05:06
大切な人を取られたような気持ちになり
ちょっと切なくなりました。
336 :愛してると言ってくれ :2009/06/05(金) 07:22
ごっちんがパンを食べるので、僕はおにぎりを食べた。
「コーヒー飲む?」と訊くと、ごっちんは一旦頷いてから「あ、やっぱ牛乳がいい」と言うので、
僕は席を立ち、冷蔵庫へ向かい、ドアを開け、牛乳パックを取り出し、それを手渡すと、
ごっちんは「ありがと」と言ってそのまま飲んだ。喉がごくごくと音を立てるようにして動いた。

「ごっちんさー、コップ使いなよ、汚いよ」
「全部飲むもん」
「そういう問題じゃなくて」
「そういう問題じゃん」
「なんつーか見栄えが悪いよ」
「今更何言ってんだか。大体おにぎり食べながらコーヒー飲むとかそっちのが変」

ごっちんはふんっと鼻で笑って鼻糞をほじった。僕はごっちんがほじった鼻糞の行く末について、
鼻糞がどのようにしてごっちんの鼻の穴の中で生育して現在の状況に至ったのかということについて、
ごっちんの鼻糞にはもしかすると鼻毛が絡まっていたりして、若干不透明な薄緑色、
口に含むと若干の塩辛さを伴いつつもその歯ごたえ、ごっちんを目の前にしてごっちんの鼻糞を食べる、
そのことにおける背徳的な感情!ということを考えながら「の」の字を描くようにしてコーヒーを淹れた。
ごっちんは僕がコーヒーを淹れる様を見ながら鼻糞をひとしきり丸め終えるとそれをポイと灰皿に捨てて、
「やっぱりコーヒーもちょうだい、カフェオレにするから」と言うので、僕は三人前のコーヒーを淹れた。

僕はブラックコーヒーを飲み、ごっちんはカフェオレを飲んだ。
ごっちんは「牛乳が冷えてるからぬるい」と文句を言ったけれども、
僕は「そんなこと知ったこっちゃないよ」と笑って、牛乳をレンジでチン、
二杯目のカフェオレはホットで「やっぱ熱い方がおいしいね」とごっちんが頬を緩めるので、
僕も「そうだよね」と言って、冷めてしまったコーヒーを手の中でぐるぐると回した。


おわり
337 :愛と・・・? :2009/06/22(月) 16:31
>>260-272 の続き

あれから3年位後・・・
あの『秘密基地』は、いつの間にか高橋が事実上占有していた。
338 :愛と・・・? :2009/06/22(月) 16:32
がきは結局つけあがる・・・

『白馬の王子様』に相応しい男の子は、いなかったようである。
そしてもう名前を忘れてしまうほど昔のことになってしまっている。
339 :愛と・・・? :2009/06/22(月) 16:33
高橋が相手にしているのは、まことと呼ばれている四十過ぎの冴えないドラマーである。
十数年前はかなり売れてたバンドにいたが・・・今でも所属しているのだが、
今ではバンドはほとんど活動していないこともあって、ドラムをほとんど叩いていない。
その上、あるメンバーのように音楽プロデューサーにもなれなかった。
それでも何とか芸能界で生きてはいけてる。

そんな男であるが、高橋はベッドの上での振る舞いが気に入ってるので、満足しているようである。
タネナシなのも最高であるが、妻帯者なのはちょっと気に入らないようだ。
340 :愛と・・・? :2009/06/22(月) 16:34
たがいに横向きで相手の股間に顔を埋めているふたり。
高橋の口の中で膨らみ続けるまことの肉棒、高橋のあそこにまことが必死に舌を這わしている。
まことは快感に流されながらも、高橋の腰を掴み、愛液で溢れるあそこを舐め回している。
肉棒の先端の粘膜に舌を絡ませると、そこがピクピクし始めた。

「うっ…はぁ…逝くっ・・・」

まことは息を漏らすと、高橋の口から遠ざかるように少し腰を浮かす。
次の瞬間、高橋の顔に精液をぶちまける。
たっぷりとぶちまけると、身体を反転させる。
341 :愛と・・・? :2009/06/22(月) 16:34
まことは高橋の顔を舐めて綺麗にする。
顔を両手で優しく包み込んで
ペロペロと鼻を瞼を頬を唇を・・・
順々に舐めていく。
最後に高橋の唇の中に舌を入れて絡めてから離れた。

「綺麗だよ」

まことは高橋を抱き寄せて横になった。
そして膝を高橋の両脚のひらくように割り込んでいった。
高橋の泉の湧き出るところに肉棒を奥まで突っ込んだ。
342 :愛と・・・? :2009/06/22(月) 16:35
ゆっくりと抜き挿しを繰り返すうちに、しだいに激しいピストン運動になった。
それとともに二人の喘ぎ声が大きくなり、クチュクチュって音が部屋中に響いた。

絶頂に達するとまことの股間はピクピクし始めた。

「うっ…はぁ…逝くっ・・・」

暫く動きが止まり、喘ぐような息だけが聞こえていた。
343 :愛と・・・? :2009/06/22(月) 16:35
まことは横向きの二つの体を、自分が上になるようにしてから肉棒を抜いた。
高橋の股間に口を寄せると、あそこから溢れ出す液体を音を立てて吸い上げた。
すると高橋はまことの腰を引き寄せ横向きになると、
まことのヌメヌメになったまことの肉棒を咥えて、音を立てて吸った。

おたがいに相手のものを綺麗に舐めあげると、起き上がって口を合わせた。
そして唾液で混ぜ合わせた液体を交換し合った。
344 :愛と・・・? :2009/06/22(月) 16:36
こんな二人の関係はいつまで続くかわからないけど、
スキャンダルになるまで変らないのかも・・・
345 :愛と・・・? :2009/06/22(月) 16:37
346 :愛と・・・? :2009/06/22(月) 16:37
347 :愛と・・・? :2009/06/22(月) 16:37
348 :愛と・・・? :2009/06/22(月) 16:37
349 :愛と・・・? :2009/06/22(月) 16:38
E N D
350 :T MY ME :2010/05/13(木) 14:57
上記『愛と・・・?』の続きのようなもの
351 :T MY ME :2010/05/13(木) 14:58
愛は思う。

唇にそっと指を近づけてくる男は、赤ちゃんに指を吸わせたことがあると。
そして自分のあそこだと想像してるに違いない。
もしかしたら実際やっているかもしれない。
352 :T MY ME :2010/05/13(木) 15:01
遠い日に間違ったものを咥えてたような気がする。
男のあれを含んだ時、発射されたものが口の中に広がる度に、
ますますそう思えてくるのであった。

記憶から忘れたことがわずかによみがってくる感じ。
それが嫌でこのごろ従順で健全そのものにしか見えないかわいい子と楽しんでいる。
その舞美もわたしと同じような記憶のかけらを持っているみたい。
そして彼女の兄もそうであるらしい。
353 :T MY ME :2010/05/13(木) 15:02
この兄妹に怪しい関係を感じるけれど、
何度か互いを触れ合い舐め合った以上のことはないと言っているので、
そういうことにしてあげてる。
舞美は深い関係になることを望んでなかったから、
指一本挿入することはない。

それでも頭の中ではすごい厚意をやっている妄想をして、
それで十分満足している。
354 :T MY ME :2010/05/13(木) 15:03
ふとあの男の言葉を思い出す。
「つんくはいい思いをしたんだろうな。
それも同時に歯のない口を二つもあるなんて・・・」
その妄想の下で私の口にぶちまけてた。

でも同時に二つも必要ないだろう、
男と女で違いがあるわけないだろうし。
それより年子くらいの方が、長く楽しめるだろうと思うのだが。
355 :T MY ME :2010/05/13(木) 15:04
時には男になりきって、妄想しては快感を味合うことが出来ればと思っている。
だって私は女優だもの。
356 :T MY ME :2010/05/13(木) 15:05
E N D
357 :名無飼育さん :2010/10/20(水) 00:19
亀井絵里はここのところひどく心が荒んでいるのでした。
なぜかというと、それはもちろん娘。を卒業せねばならんからで、
えりりんは特にそれを語ることはしないわけだし、下手をすれば
「卒業はいい機会だと思う」などと前向きなことを言うのだから、
傍目から見るとそれが理由なはずがないじゃないか、とか思うのかもしれいなだが、
れいな。そういえばれいなという奴がいたな、田中れいなという奴だ。
あれはブログをトチ狂ったような頻度で更新する女であるが、
あいつは一体どういうつもりだ? まったくもう、ケシカランではないか。

亀井絵里はそういうれいなのトチ狂ったブログの有様を見て、あらあらまあまあと思っているのであり、
非常に憎らしい気持ちでいて、僕なんかにこっそりと「れいなのブログを見てるとイライラする」と、
ものすごい内向的なため息をつくので、まあそう言うなよ、えりりん、君が一番カワイイ。
ああそうありがとうねと微笑むのだ、亀井絵里という奴は。それでれいなの悪口とかもう言わない。
そういう時におれはなんてふがいないのだろうと悲しくなるのです。

えりりんはペットボトル飲料を飲むときに、ちょっと口をすぼめる癖があって、
それはちょっと淫猥に映るから、やめなさいと僕は常日頃注意していて、
えへへとか言って、八重歯を見せて笑うのだけど、その時の目線はウツロで、
今一体この子は何を考えていたのかな? と思う。

絵里ちゃん絵里ちゃん、今何考えてたの? と訊くと、ああうん、れいなのことかな、と言った。
どうしてまた、れいなのことなんか考えているんだい、れいなのこと嫌いなんだろ?
そんなことないよ、嫌いなわけないじゃん、ずっと、娘。に入ってからずっと一緒にいてさ、
嫌いになるわけないじゃんか、バカにしてんの。娘。を、バカにしてんの。
えりりんはぽーんとペットボトルを投げ捨てて、窓を開けてため息ついた。
娘。卒業とかいやに決まってんじゃん、バーカ、と誰に言うでもなくつぶやいた。
ぼくはえりりのケツのあたりをやんわりと撫でた。エッチと言われた。
そうだねえ、風が吹いたんだよ。

おわり
358 :七夕について :2012/07/09(月) 22:19
織姫様と彦星様が年に一度の逢瀬を重ねるという言い伝えの七夕だった。
「一年に一度しか逢えないだなんて辛すぎる……、しかも雨が降りやすくそれすら叶わないのが度々だなんてかわいそうすぎる……」
と同情的な、感動的な物語としてそれは流通していたが、私はそれは違うと思っていた。
なんとなれば彼らは星であり、星の命はほぼ無限であり、ほぼ無限であるところの星たちにとっての一年など、
我々の感覚からしてみれば一日かそれ以下ぐらいのものであろうと推察され、だから全然、別に辛くもかわいそうでもないのだ。

えりりんに上記の説を語ったところ、彼女はにこやかに頷き「なるほど」と言った。
「でも恋人同士ってのは一時足りとも離れたくないんですよ、一日だって、たとえ数時間だって、離れるのが辛いんですよ」
「なんだ、知ったふうなことを言いやがって。えりりんに織姫様と彦星様の何が分かるっていうんだ!」
「そりゃあ分かりませんけど、でもそれぐらい想像できますよ」
「私にはさっぱり想像できませんね!」

えりりんは眉間にシワを寄せて「なんでちょっと怒ってるんですか?」と言った。
なんでだろう、よく分かりませんが、私は女がまるで恋愛の全てを知っているかのように語るその語り口が嫌いなのだ。
「いらいらするんだよ」
「牛乳でも飲みますか?」
「飲まない。牛乳飲むと下痢するんだよね。お腹弱くって」
「したらいいですよ。下痢したらいいです」
「なんでそういうひどいこと言うの? 下痢するのってつらいんだよ?」
「知ってます」
「うそだ! えりりんにおれの下痢の辛さが分かるはずないでしょう! だっておれはおれだしえりりんはえりりんなのだから!」
「そりゃそうですけどね、でも、想像ぐらいできるんですよ」
「その想像がなんぼのもんじゃい! 想像でものを語るのをやめてくれ!」
えりりんは「別に」と言って、
「想像でものを語る以外にしようがないし、それで人からどう思われようが私の知ったことじゃないし、もうあんまり興味がないんですよ。人が実際どう考えてるかなんて、ほとんど、まるで、興味がないんです。私は私の想像力の限界の中で生きていくんです」と続けた。
その口調はたいへん毅然としており、それだけで私は負けた気分になった。これだから賢い女は嫌いなのだ。
「えりりんなんて嫌いだよ」
私がそう吐き捨てると、えりりんはかつてないすばらしい笑顔を見せ「ありがとうございます」と言った。

おわり
359 :ガラス製の感傷 :2012/07/15(日) 21:27
「その棚に飾ってるものはなに?」と尋ねるとごっちんはそれを手にとってぐるりと一周見せてから私に手渡してくれた。それは硝子で出来た猫の置物だった。「これは何?」今一度尋ねると「それは私だよ」とごっちんが言ったので、私はそれをそっとポケットに押し込み、ごっちんが口笛を吹いた。

「二度と会いたくない」と言ったあややはそんなことまるで忘れたかのように出迎えてくれた。あまつさえ三つのビー玉をくれる。朱色の曲線が玉中に踊り、それを透かして見ると世の中がよく見えた。「どうにも手放せなくって」あややが含み笑いをするので、私は礼を言う。ポケットから猫の置物を取り出して玄関に置いてきた。

解剖台の上のミシンと雨傘の偶然の(幸福な)出会い。その子はぴょこりと頭を垂れて「お久しぶりです」と言ったから、「誰だろう?」と思ってよくよく見るとさゆだった。桃色のワンピースを着ている。それはひらひらと風になびき、とても涼しげだった。その一方で額は汗でしっとりと濡れ、前髪が幾本かへばりついている。舐めたいと思った。「えりりんはどうしたの?」「川の畔に置いてきました」ビー玉を一つあげる。

ガムを噛んでいたらめまいがした。今日の私は昨日見た夢を思い出すことができる。明日になれば今日見た夢を思い出すことができる。ビー玉を二つ手の中で転がしている。

電車の吊革が揺れるのを眺めていた飯田さんがふいに髪をかきあげてため息をつく。色っぽい(じれったい)目元が濡れ、「どうしたの?」と訊くと「昨日食べたご飯のことを思い出せる? 私は全然思い出せない」とても辛そうにそう言った。「昨日はチキンラーメンを二袋食べたよ」「いいね、チキンラーメンはいいね。卵を乗せて?」「そうそう、卵を乗せて」「CMみたいに上手くはいかないよね」「あれは卵を常温に戻しておいてやらないとダメなんだよ」「そうか、へえ、そうなんだ」飯田さんは目を細めた。ビー玉を一つあげる。

一つだけ手元に残ったビー玉を透かして太陽を見ていたら目の前が真っ暗になった。声で分かる匂いで分かる体温で分かる。れいなが私の首に腕を絡め「ちょっとそこまで」とせがむので、私はれいなを背負っててくてくと歩いた。「ここでいいっちゃ」のその声に肩の荷が下り、れいなは私の手を取って、そこからビー玉をもぎ取った。「返しなさいよ」「これはれいなのものばい」「ダメだよダメだ」その声が届いたのか届かなかったのか、分からないけれども、私にはもう何もない。


おしまい
360 :おっぱい :2012/09/07(金) 03:01
 おっぱいパブに行くと保田がいた。ぺらぺらの、下品な紫色のワンピースを着ている。お隣失礼します、と言って腰を下ろした時に、小さな声で「よっこいしょ」と言ったのを私は聞き逃さなかった。化粧が全体的に安っぽく、見るからにくたびれきっており、疲れているのかと問うと、それでもお金が必要だから私は頑張らなくてはいけないんだ、というようなことを言った。そんなことを訊いたわけではない。そう、今日は忙しくってね。そうか、大変だなあ。そういった、なんでもない会話をしたかったのだ。お前の生活のことなどどうでもよい。お前の人生のことなどどうでもよい。私は他人のそういったことに関してまるで興味が無かった。興味がないというか、興味を持ちたくない、と言った方が正しいのだろう。そういう、生活に密着した、人生に密着した話というのを聞くと気分が滅入ってしまうのだ。やっぱ色々大変ナンだなあと、つい思いふけってしまい居た堪れなくなるし、自分の人生についても果たしてこれでよいのだろうか、あんまりいいとは思えないが、別に悪いわけじゃない。ただ漠然とした、これではいけないのではないか、このままではなし崩し的に、何も果たせず何も得られないまま、ただなんとなく悪くない人生、決して良いわけではないが、悪くない人生、そういうのはなんだかちょっとつまらない気がした。焦っていた。焦りを感じるのだ。ガラにもなく。何かに向けて頑張っている人などを見るとげんなりした。それが実際成功しつつあろうが失敗しつつあろうが、その何かに向けて頑張るという行為それ自体が、あまりにも輝かしく思える。対照的に、私の人生に態度はなんなのだ。なめているのか。こんなことではダメだ、という気分になる。とにかく早くおっぱいが揉みたかった。
 店内の照明がパッパッとフラッシュを焚いたようなものへ変わる。BGMが一際やかましくなり、割れた音声、店員がなにやらがなっている。何を言っているのだか皆目分からないが、おっぱいタイムに突入したことは明白であった。周りの客たちの上に、次々と嬢がまたがり始める。保田も私の上にまたがった。丁度対面座位のような格好になる。服の上からおっぱい揉む。保田はアッなどと息を漏らしたが、ちょっと演技がかっている感じがあからさまで、不愉快な気分になった。直接触って、などとほざく。絶対にイヤだと答えた。演技が下手だな圭ちゃんは、そう言うと、知ってる、でも私は頑張らなくちゃいけないんだ。やめてくれ、辛くなる。もうおっぱいを揉む気がからきし起こらなかった。抱きしめていいかと訊いたら、いいよと言うので抱きしめた。女の体温はなぜかくも心地よいのだろう。その小さい胸に頬ずりすると柔らかい桃の匂いが香った。
 良い匂いがするけれども、一体何をつけているのか、こんな匂いの香水があるのか、訊くと、これは何々なんたらというもので、香水じゃないんだ、香水の匂いは嫌う人がいるし、舐めたりした時にたいへん苦い、だから何々なんたらというものを愛用している、これはいたく評判が良い、舐めても苦くない、誤ってつけすぎても臭くならない、など、業務上の知恵を話してくれた。私は感心した。どれ、と言って脇の下を舐めてみると、甘い味がした。この甘いのも、その何々かんたらというもののお陰なのか、問うと、それは私の汗が甘いから、と答えて笑った。冗談を言う時は笑ってはいけないのだよ、人を笑わせようと思うときは、自分で笑ったらダメなんだよ、知ってた? 知っておくといいよ。保田はマジメな顔で参考になった、気をつける、ありがとう、と言った。その時の顔の美しさといったら、思わず惚れてしまいそうなぐらい、凛々しかったし、キュートだった。
361 :おっぱい :2012/09/07(金) 03:02
 相変わらずおっぱいを揉むということはどうでもよかった。でもせっかくだから、あんた何しにきたの、おっぱいパブに来て、おっぱい揉まないとかもったいないでしょ、揉みなさいよ。保田は私の手を取って、無理矢理に服の中へ突っ込ませた。あまりおっぱいという感じはしなかった。ただとにかく暖かく、何か手応えがあるので、これが乳首か、と問うと、そうそれが乳首だ、と答えた。立ってはいなかった。立っていない乳首の手応えというのは妙なものだ。なんだかとても頼りない。せっかくだからさ、乳首吸うよ。保田は肩紐を取った。おっぱいがお目見えする。こぶりな、かわいらしいおっぱいだった。そこに顔を寄せ、吸うと、やっぱり甘かった。圭ちゃんの乳首甘いよ、言ってみると、そうでしょうね、母乳が出ているから、と答えた。顔を見る。まんじりともしない真顔だった。冗談? それともほんとう? 保田はふふっと笑って、冗談よ、子持ちに見える? 見えるな、二人ぐらいいてもおかしくない。シングルマザーという感じがする。水商売でもやんなきゃ、とても育てられんだろう。同情するよ。悲しくなるからやめて、結婚したいのよ、相手がいないけれど、相手さえ見つかればいますぐにでも。じゃあ結婚しようか、おれは金とか甲斐性とか何もないけれど、結婚にはなんとなく憧れているんだ。甲斐性がない男はダメ、いやだ、それじゃあ何のために結婚するのだか分からない。結婚をするために結婚するんだよ、みんながみんな男の甲斐性を求めて結婚をするわけじゃない。それもそうかもしれないけれど、私は違う、私は男の甲斐性と結婚する。愛は? 愛はないの? 愛なんていらないわよ、この仕事で間に合ってる。ああ、そう、そりゃあ強いね、おれも愛はいらないと思う、身体がぽいとそこにあればそれでいい、むしろそれが愛だ。なに言ってんだかわかんないよ。おれも分からない。
 しばらく乳首を舐めていると立ってきたので満足した。やっぱり乳首は立っていないと頼り甲斐がない。せっかくの乳首なのだから、立っていないと。指でいじりながら、この店はキスはあり? 尋ねると、キスがダメな店なんてあんの? と答えた。分からない、たまにキスを拒む嬢がいるからね、前ひどいめにあった。それはかわいそうに、私は拒まないわよ。じゃあするよ。いいよ。という流れでキスをした。私はキスをして、舌を絡めるよりも、歯を舐めるのが好きだった。人間の身体の中で、一番頼り甲斐のある部位だと思う。保田はちょっと嫌がって、なんでそんな歯ばっかり舐めるの? と訊いた。なんとなく、頼り甲斐があるから、と答えた。頼り甲斐があるから舐めるってどういうこと? 分かんない、知らないけど、歯を舐めるのが好きなんだよ。ああ、そう、人には色々あるからね、私はふつうに、舌を絡めるのが好き、それも相手から積極的に絡められるのが好き、求められてるって感じがして、満たされる気がする。じゃあ、と言って私は保田の舌を積極的に舐めた。
 店内の照明が通常のものに変わった。久しぶりに保田の顔を見た気がした。ブサイクだな、と言うと、知ってる、でも頑張らなくちゃ、と言うので、辛くなった。5000円払って帰ってオナニーして寝た。

おわり
362 :-俺と娘。の夢物語 2nd- :2014/11/09(日) 22:57

「せんぱ〜い♪」

振り返ると、まーちゃんが猛烈な勢いで、こっちに突っ込んできた。

「うわぁ!!」

飛びついてきたまーちゃんをキャッチする。

「おはようございますぅ〜♪」
「お、おはよう、まーちゃん。危ないから走るのは止めようね?」

無邪気な笑顔に許してしまいそうになりながらも、先輩として叱るところは叱らないとね。

「えぇ〜、面白くないですか?」

まーちゃんは、不貞腐れるように、頬を膨らませて、眉毛をハの字にする。

「面白いけど、怪我しちゃ嫌でしょ?」
「…はぁ〜い」
「まーちゃん!!」

大きな声で慌てるようにまーちゃんを追いかけてきた、石田さん。

「おはようございます、先輩。まーちゃん、いきなり楽屋を出たから何事かと思ったじゃん」
「おはよう、石田さん」
「むー」

何故か、僕をにらみつけるまーちゃん。

「ど、どしたの?」
「先輩、あゆみんには怒らないんですか?」
「え?」

怒った顔のままのまーちゃん。少し、考えてから気付いた。

「あぁ〜、そういうことね。石田さん、廊下は走っちゃ危ないから、気をつけなきゃ
 ダメだよ?」
「え?あ、は、はい!! すいません!!」

自分と石田さんのやり取りを見て、にっこり微笑むまーちゃん。

「ふふふ〜、あゆみん怒られた〜」
「まーちゃんのせいでしょ!」
「違うもーん。まーのせいじゃないもーん」
「いやいや、まーちゃんも怒られてるから」

僕の突っ込みに、え?って顔をするまーちゃん。そして、次の瞬間。
363 :-俺と娘。の夢物語 2nd- :2014/11/09(日) 22:58

「あ、みにしげさんだ!!」

廊下の奥の方で、道重さんを見つけたまーちゃんは、怒られたことなんてなかったかのように、僕の横を駆け抜けた。

「あ!! こら、まーちゃん!!」
「きゃーーーー♪」

楽しそうに走って道重さんに向かっていくまーちゃん。

「はぁー。ホントに、すいません」

僕に、申し訳なさそうに謝ってくる石田さん。

「ううん、いいのいいの。石田さんも、大変だね」
「そうですね〜。ホント大変です」

そう言いながらも、石田さんの目は、優しくまーちゃんの後ろ姿を見つめていた。
そして、石田さんがまーちゃんの後を追っかける。

「石田さん、気をつけてね」

僕の掛けた声に振り向いた石田さんは、ニコッと笑顔になると、まーちゃんを追いかけていった。

道重さんに、勢いよく抱きついたまーちゃんは、僕に怒られた様に道重さんに怒られたことは言うまでもない。
364 :-俺と娘。の夢物語 2nd- :2014/11/09(日) 23:03
とある板で、書かせていただいていた者です。
復帰作ということで、どこに書いたらいいのかわからず、ここに書かせていただきました。

今後も、ここに書かせてもらえたらいいなと思います。
何か、要望がありましたら、リクエストよろしくお願いします。

一応、主人公は、9.5期ということで設定しておりますので、リクエストの参考にどうぞ。
365 :管理DD :2016/02/10(水) 21:15
test

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