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101 : えいえんの娘。A (108) 
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【101:108】  えいえんの娘。A
1 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/05/12(土) 21:48
※注意書き※
陰鬱になるテーマを扱っているため、この先、体調悪化や興奮を引き起こす可能性があります。
そうなったときは、ブラウザのタブかウィンドウを素早く閉じてください。
読み進めようとして何度も上記を繰り返す場合、この物語の存在を忘れ他の物語に没頭してください。


106 名前:7.君はさらに美しく、さらに優しい 投稿日:2018/06/26(火) 02:00
職員室へ入ると、いの一番に白衣を着た藤本が近づいてきた。
はいこれ、とA4の茶封筒を渡してくる。不思議そうな顔をして見つめ直すが、藤本は笑顔でその場を去ろうとする。

「ちょっと!」
「飯田せんせ、覚えてないんですか?」
「……いや、それは」

覚えていたから受け取りたくない。酒の席では気が大きくなりやすい。しかし、先に進むと決心し相手に任せたのも自分である。長い黒髪を何度も撫でながらありがと、と呟く。

「どーいたしまして」

じゃあ、と手を振りながら藤本は職員室から出ていく。保健室へと向かったのだろうか。
カサと封筒が擦れる音がして中身を見ると、数枚のプレゼンテーション用の資料と十何枚かに渡ったレジュメが出てきたのだった。
飯田は大きなため息をつき、鞄を机の横に提げるとコピー機に向かう。

107 名前:7.君はさらに美しく、さらに優しい 投稿日:2018/06/26(火) 02:01
朝会での一悶着はあったもののイマイチ飲み込みきれてない吉澤と石川も協力してくれると決まった。吉澤が「かっけー!」と言えば、石川は渋々でもやってくれる。他学年の教師からは冷たい視線を注がれている気配があるが、気にしては何も進まない。

教室へと向かう廊下で中澤はためらいを見せた。
週末はイケイケどんどんという勇ましさがあったのだが、酒が抜け不安が顔を覗かせたのだろう。

「ええんかな」
「いやいやいや、できたらかっけーじゃないっスか!」

かっけーかっけーと連呼した吉澤はこぶしを握る。
教室での朝会が終わると、飯田はさっそく亀井と道重に声をかけた。
要領を得ない説明が飛んできたのか「考えてみます」とだけ道重が返した。
紺野に誰も声をかけない。
彼女だけが教室にいなくて、浮いているように見えた。
これまであなたがやってきたことじゃない。
そういう人もいるだろう。
しかし、だからといって同じ想いをさせては応酬の嵐だろう。
彼女は黒髪を垂らし、静かに授業開始のチャイムを待つ。

108 名前:7.君はさらに美しく、さらに優しい 投稿日:2018/07/21(土) 23:34
お弁当の時間がやってくる。
亀井と道重が笑いあって、中澤が来るのを待っていた。

「会うてくれへんか」
「私はいいんですけど」

亀井はただ首を横に振る。
道重の指が伸びて亀井の手首を触ると、お互い口の端をニッと高くあげた。
それを合図に、亀井はお弁当に集中する。

「いつ行けばいいですか?」
「今日、時間あれば一緒に」
「え?今日ですか?」

道重は驚きを隠さなかった。
それでも、わかりました、とブルブルと拳を握りしめながら決意を固める。

「無理せんでええよ」

中澤の言葉にイヤイヤというように頭を振った。
いとおしそうな視線を道重へ向け亀井は彼女の肩を撫でる。
友情という言葉では片付けきれないほどの表情がそこにある。

「大丈夫です。聞いてみたい」
「聞いてみたい? 何をや」
「加護さんの言葉をちゃんと」
「ほうか。決めたんならええよ」

二人のやりとりを見て亀井はにへらと笑った。

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